JERAは、燃料の調達・輸送・市場取引から国内外の発電までを一体で動かし、大規模な供給を支える会社です。
東京ガスは、家庭・法人・自治体の使い方から、都市ガス・電力・ネットワーク・ソリューションを組み、地域の価値を設計する仕事です。
国際的な燃料・発電アセットを動かし脱炭素の供給構造を変えたいならJERA、顧客と地域の課題からエネルギーの使い方を変えたいなら東京ガス。
JERAも東京ガスも、LNG調達、発電、トレーディング、海外事業を持つ総合エネルギー企業です。だから「JERAは上流、東京ガスは下流」と二つに割るだけでは、志望動機をつくれません。
違いは、持っている事業の数ではなく、どこから仕事を始めて全体を動かすかです。
どちらが向いているか:志向別の判断表
自分の経験を具体的に話せる行を探してください。JERAの行が多ければ燃料・発電設備の変革、東京ガスの行が多ければ顧客・地域の価値づくりを志望理由の中心にできます。
供給を動かしたいならJERA
| 自分が重視すること | 向いている会社 | 志望動機で語ること |
|---|---|---|
| LNG、発電所、再エネ、海外の発電事業を含む供給網を動かす | JERA | 複数の制約を整理し、全体がうまく動く案をつくった経験 |
| 市況・需給・設備・投資をまたいで大きな設備と事業を動かす | JERA | 数字と現場情報を使い、優先順位を変えた経験 |
| 発電所の運転・保全、土木・建築を供給の安定へつなげる | JERA | 安全、品質、工程を守りながら改善した経験 |
顧客と地域から変えたいなら東京ガス
| 自分が重視すること | 向いている会社 | 志望動機で語ること |
|---|---|---|
| 家庭・法人・自治体の課題からエネルギーの使い方を変える | 東京ガス | 利用者の声を聞き、サービスや仕組みを改善した経験 |
| 都市ガス・電力・ネットワーク・都市ビジネスを組み合わせる | 東京ガス | 異なる関係者をつなぎ、地域・顧客に届く形へ実装した経験 |
| 法人ソリューションや地域課題の解決を事業化する | 東京ガス | 課題を聞き、複数の選択肢から提案を組んだ経験 |
就活生
編集部
事業構造:供給を一体最適化するJERA/利用価値を組む東京ガス

JERAは燃料・海外再エネ発電・国内火力ガスを束ねる
JERAの2025年度のセグメントは、燃料、海外・再エネ発電、国内火力・ガスの三つです。燃料の開発、調達、輸送、市場取引と需給調整を、国内火力、電力・ガス販売、海外の発電事業、再エネまでつなげます。
この構造で働く面白さは、一つの設備だけをよくするのでなく、燃料、発電、需要、投資をまたいで供給全体を動かせることです。技術、土木、建築なら国内発電所を入口に、ビジネスやデータなら取引・投資・最適化の判断へ接続できます。
東京ガスは顧客接点と四つの事業をつなぐ
東京ガスの2026年3月期のセグメントは、エネルギー・ソリューション、ネットワーク、海外、都市ビジネスです。家庭、法人、自治体の課題を入り口に、都市ガス・電力の小売、ネットワーク、法人向けの解決策、海外、都市の事業を組み合わせます。
2026年3月期の料金請求対象はガス小売886.1万件、電力小売433.7万件です。この多数の利用者との接点は、料金を請求するだけの仕事ではありません。使い方、設備、地域の事情を理解し、事業の組み合わせで価値を届けるための出発点です。
編集部
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共通点を先に押さえる:単純な上流・下流比較ではない

JERAにも国内の電力・ガス販売がある
就活生
いいえ。JERAは国内で電力・ガスを販売しています。FY2025の国内火力・ガス事業の販売は、TEPCO EPと中部電力ミライズ向けが86.0%でした。したがって、JERAを「家庭への小売がないから顧客を見ない会社」と断定するのは誤りです。
就活での要点は、個別家庭との接点の多さではなく、大口の取引先へ安定して届けるため、燃料・市場取引・発電設備を一体で動かす構造にあります。
東京ガスにもLNG・発電・海外の仕事がある
東京ガスもLNG調達、発電、トレーディング、海外事業を持ちます。海外事業やエネルギー事業を志望する学生にとって、東京ガスは国内の都市ガス販売だけを担当する会社ではありません。
ただし、中期経営計画ではエネルギー、ソリューション、海外を利益成長ドライバーとし、都市ビジネスを安定収益基盤と位置づけます。上流や海外の仕事も、顧客・地域に根を持つ事業ポートフォリオの中で考える点に、東京ガスらしさがあります。
業績と将来投資:実績と目標を分けて読む

同じ期間でも利益の優劣は付けない
JERAのFY2025(2025年4月1日から2026年3月31日)のIFRS連結は、売上収益3兆500億円、営業利益2,759億円、親会社所有者帰属利益1,935億円です。
同じ期間の東京ガスは日本基準連結で、売上高2兆8,347億円、営業利益1,976億円、純利益2,268億円です。
編集部
会計基準が異なり、東京ガスの純利益には特別利益を含みます。数字は二社が大きな供給・顧客基盤を持つことを理解する材料にし、面接では自分が関わりたい課題と手段を語ります。
JERAは2035年の供給転換、東京ガスは成長領域の組み合わせ
JERAは2035年に、LNG3,500万t以上、再エネ20GW、水素・アンモニア約700万t、当期利益3,500億円、累計投資CF5兆円を目標に掲げます。これは燃料・発電・再エネを一つの供給構造として転換する将来目標です。
東京ガスは中期経営計画で、エネルギー、ソリューション、海外を利益成長ドライバー、都市ビジネスを安定収益基盤と置きます。顧客・地域の利用価値を起点に、成長と安定を組み合わせる方針です。
将来目標は「すでにできていること」ではなく、自分が入社後に引き受ける変革課題です。
採用・キャリア:初期配属の入口で比べる

JERAは供給現場または事業・データの入口が見えやすい
JERAの2027年卒総合職は、技術、土木、建築、ビジネス文理、クオンツ・データ、ソリューション、ICTを募集します。技術系の初期配属は国内発電所、ビジネス系は原則として本社・東西支社等です。
就活生
初期の入口は具体的に書けます。ただし、志望動機は勤務地名で終えず、そこで学ぶ供給・設備・取引の知識を、将来どの最適化や脱炭素の課題へ生かすかまでつなげます。
東京ガスは七つの選考領域から、顧客・地域への価値を示す
東京ガスの2027年卒採用は、文理・高専を対象に七つの領域を設け、3月期と6月期で選考します。選考領域は、入社時の初期配属を確約するものではありません。
この仕組みでは、職種名だけに志望動機を寄せるより、その領域を通じてどの顧客・地域の課題を解きたいかを明確にする方が強くなります。例えば法人ソリューションに関心があるなら、顧客の省エネや事業課題を聞き、どの関係者と価値を形にしたいかを語ります。
強みの裏返し:どんな働き方を引き受けるか
JERAは一つの消費者サービスを育てたい人には合いにくい
JERAの強みは、燃料、輸送、市場取引、発電、海外の発電事業、再エネをまたぐ大規模な供給基盤です。その分、仕事では設備の安定運転、市況、需給、投資、脱炭素を同時に扱い、最終成果が一つの家庭向けサービスとして見えにくい場面があります。
自分が直接使う消費者サービスを短い周期で改善し、利用者の反応を主な手応えにしたい人には、JERAは合いにくい会社です。供給の全体最適と社会基盤の変化に責任を持ちたい人に向きます。
東京ガスは一つの設備や事業だけを極めたい人には合いにくい
編集部
東京ガスは、家庭・法人・自治体の異なる要望と、エネルギー・ソリューション、ネットワーク、海外、都市ビジネスをつなぎます。利用者の課題を起点にしつつ、複数部署や地域との調整を進める仕事です。
発電・燃料の市場取引など一つの供給機能だけを専門にし、顧客や地域との接点を持たずに働きたい人には、東京ガスは合いにくい会社です。
「なぜJERA/なぜ東京ガス」を自分の経験につなげる
4列メモで会社名の置き換えを防ぐ
JERAの回答骨格
私は【供給・脱炭素で変えたいこと】を、燃料から発電までの全体最適で実現したいです。JERAは【燃料調達・トレーディング/国内火力・ガス/海外・再エネ発電】を一体で運営しています。私は【複数の制約を整理して優先順位を決めた経験】で【自分の行動】をしたため、【技術・ビジネス・データ等の志望領域】で【供給の安定または転換に担いたい役割】を果たしたいです。
東京ガスの回答骨格
私は【顧客・地域に起こしたい変化】を、エネルギーの使い方から実現したいです。東京ガスは【エネルギー・ソリューション/ネットワーク/海外/都市ビジネス】を持ち、ガス・電力の顧客接点と事業基盤を組み合わせています。私は【相手の課題を聞き、関係者をつないで改善した経験】で【自分の行動】をしたため、【選考領域】で【顧客・地域に届けたい価値】を形にしたいです。
説明会・社員訪問で仕事の違いを聞く

JERAに聞く質問
- 燃料調達、発電所運用、トレーディングの優先順位がぶつかったとき、若手はどの情報を基に意思決定へ参加しますか
- 技術系が国内発電所で学ぶ安全・保全の視点は、その後の脱炭素投資や海外事業でどう生きますか
- 国内火力・ガス、海外・再エネ、燃料の三つの事業をまたぐ案件で、どの部署がどの責任を持ちますか
東京ガスに聞く質問
- 家庭・法人・自治体の課題を、エネルギー・ソリューションとネットワークの間でどのように設計し直した事例がありますか
- 選考領域に関心を持つ若手は、初期配属の後にどの仕事で顧客・地域の理解を深めますか
- 海外または都市ビジネスの知見を、ガス・電力の顧客価値へどう還元していますか
答えを聞いたら、「誰の課題を最初に聞くか」「何を組み合わせて解くか」「成果をどこで感じるか」の三つで整理します。
よくある質問
- JERAと東京ガスの一番大きな違いは何ですか?
- JERAは燃料の調達・輸送・市場取引から国内外の発電までを一体で動かし、燃料と発電設備をまとめて動かす仕事が中心です。東京ガスは家庭・法人・自治体の使い方から、都市ガス・電力・導管・課題解決サービスを組み、地域に合う使い方をつくる仕事が中心です。
- JERAは発電・卸専業で、家庭向けの仕事はありませんか?
- いいえ。JERAは国内で電力・ガスを販売しています。一方でFY2025の国内火力・ガス事業の販売はTEPCO EP・中部電力ミライズ向けが86.0%であり、大口の供給・取引・アセットを一体で最適化する構造が就活での大きな特徴です。
- 東京ガスは都市ガス小売だけの会社ですか?
- いいえ。東京ガスはLNG調達、発電、トレーディング、海外事業も持ちます。そのうえで、2026年3月期にガス小売886.1万件、電力小売433.7万件の料金請求対象を持ち、エネルギー・ソリューション、ネットワーク、海外、都市ビジネスを顧客・地域へつなぐ構造が特徴です。
- JERAと東京ガスは売上や利益でどちらが上ですか?
- 同じ2025年4月から2026年3月の連結数値でも、JERAはIFRS、東京ガスは日本基準です。さらに東京ガスの純利益には特別利益を含むため、売上・利益の順位を志望先の優劣には使いません。仕事の相手、手段、初期配属を比べます。
- 2027年卒の採用で、配属の違いはどう見ればよいですか?
- JERAは技術系が国内発電所、ビジネス系が原則本社・東西支社等から始まります。東京ガスは文理・高専を対象に7領域で選考しますが、選考領域は初期配属を確約しません。JERAは供給現場または企画の入口、東京ガスは領域への関心と顧客・地域に届けたい価値を具体化して志望動機を作ります。