企業分析ドットコム
小売・流通

株式会社髙島屋の強み・弱み・将来性を分析【2026年就活】|企業研究・選考対策

株式会社髙島屋の企業分析サムネイル

企業分析・就活ガイド

編集部

金融ライセンス取得も住宅リフォームも、根っこは「顧客との関係を売場の外へ広げる」という同じ発想です。

就活生

百貨店ってEC台頭で厳しい業界というイメージがあって、髙島屋を志望していいのか正直迷っています…。

編集部

実は髙島屋、百貨店の看板を掲げながら金融ライセンスまで取得する「隠れ金融グループ」になりつつあるんです。3分読めば、百貨店業界の中でも独特な立ち位置が見えてきますよ。

結論から言うと、髙島屋の正体は「呉服商から始まった老舗百貨店」であると同時に、不動産・金融・海外事業までを自社で抱える多角経営グループでもある。

基本情報

上場区分上場(東京証券取引所プライム市場・証券コード8233)
グループ独立系(親会社なし)。事業持株会社として百貨店業を自社で直接運営しつつ、東神開発(商業開発)・髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ(金融)・髙島屋スペースクリエイツ(建装)等を傘下に持つ
創業・設立1831年に京都で古着・木綿商「たかしまや」として創業/1919年に株式会社髙島屋呉服店として法人化
本社大阪府大阪市中央区難波5-1-5(登記上の本店)。2019年以降、本社機能の一部を東京都中央区日本橋の髙島屋グループ本社ビルへ移転
代表者村田善郎(代表取締役社長)
資本金660億2,500万円
従業員数連結6,574名・単体3,621名(2025年2月期時点)
売上高連結営業収益4,985億円(2025年2月期)/総額売上高約1兆323億円(2026年2月期・グロスベース)
事業領域国内・海外百貨店業/商業開発業(不動産・SC運営)/金融業/建装業

業界の基礎

百貨店業界は、EC台頭による市場縮小が長く指摘されてきた業界だが、直近はインバウンド需要と富裕層消費の拡大で回復基調にある(2024年度の全国百貨店売上高は5兆7,722億円・前年比+6.8%)。

主要プレイヤーはこう棲み分けている。

プレイヤータイプ特徴
三越伊勢丹ホールディングス富裕層特化・国内集中型伊勢丹新宿本店が単独売上国内No.1。海外は上海・天津から撤退し縮小傾向
J.フロントリテイリング不動産シフト型大丸松坂屋の不動産機能をPARCOに集約し、都市開発への投資を拡大
エイチ・ツー・オー リテイリング関西ドミナント型阪急阪神百貨店+食品スーパーで関西圏(人口約2,000万人)に集中
髙島屋国内+ASEANバランス型日本の百貨店で唯一4カ国(シンガポール・上海・ホーチミン・バンコク)に店舗網

その中で髙島屋は、三越伊勢丹が海外店舗を閉店し縮小する一方、ASEANでの海外展開を拡大しているという対照的な立ち位置にある。

事業内容

株式会社髙島屋の事業内容: 国内・海外百貨店業、商業開発業(不動産・SC運営)、金融業、建装業

ビジネスモデル

1831年創業の呉服商を起源とする老舗百貨店を中核に、百貨店業(国内・海外)を自ら直接運営しながら、東神開発による商業開発業(SC運営・不動産)、金融業、建装業までを垂直統合する事業持株会社。純粋持株会社化はせず、百貨店業を自社で直接手がける点が三越伊勢丹HD等と異なる。

  • 国内・海外百貨店業

    日本橋店・大阪店・横浜店等の基幹店に加え、日本の百貨店で唯一シンガポール・上海・ホーチミン・バンコクの4カ国に店舗網を持つ。海外百貨店業は連結営業収益の成長ドライバー。

    日本橋店タカシマヤ シンガポールサイアム タカシマヤホーチミン高島屋
  • 商業開発業(不動産・SC運営)

    子会社・東神開発がショッピングセンターの開発・運営を担う。海外商業開発業はFY2025で営業利益+43.2%の高成長。

    東神開発京都高島屋S.C.玉川高島屋S.C.
  • 金融業

    髙島屋ファイナンシャル・パートナーズがクレジットカード・友の会・資産形成を担う。2025年3月に銀行代理業ライセンスを取得し「髙島屋NEOBANK」を拡充。

    タカシマヤカード友の会髙島屋NEOBANK
  • 建装業

    髙島屋スペースクリエイツが店舗内装や住宅リフォームを手がける。外商ネットワークを生かした富裕層向けリフォーム事業も展開。

    店舗内装住宅リフォーム

髙島屋は国内・海外の百貨店業を中核に、東神開発による商業開発業(SC運営・不動産)、金融業、建装業までを自社で直接運営する事業持株会社だ。三越伊勢丹ホールディングスのような純粋持株会社化はしていない。

2025年2月期の連結営業収益4,985億円のうち、国内百貨店業が中核事業だが、海外商業開発業は前期比+14.2%、金融業は+8.1%と、周辺事業の成長率が本業を上回っている。

この会社の強み

株式会社髙島屋の強み: 百貨店の皮を被った金融ホールディングス化、ベトナムで百貨店・住宅・外商を丸ごと持ち込む海外展開、外商ネットワークを起点にした富裕層向けリフォーム事業、サーキュラーエコノミーの自社ブランド化「TSUNAGU ACTION」、コスメ特化EC「TBEAUT」のデータドリブン化
  1. 百貨店の皮を被った金融ホールディングス化

    2025年3月に住信SBIネット銀行と提携し銀行代理業ライセンスを取得して「髙島屋NEOBANK」を拡充、2024年6月には独立系金融アドバイザー(IFA)ヴァスト・キュルチュールを子会社化。金融業セグメントは2026年2月期に営業収益206.99億円(+9.8%)・営業利益55.75億円(+15.4%)。

  2. ベトナムで百貨店・住宅・外商を丸ごと持ち込む海外展開

    2025年2月にベトナムで富裕層向け住宅内装事業の孫会社を設立し、ホーチミン高島屋では法人向け外商も開始。2027年度にはハノイへ8年ぶりとなる新規海外店を開業予定。

  3. 外商ネットワークを起点にした富裕層向けリフォーム事業

    髙島屋スペースクリエイツ内にリフォーム部門を設け、外商担当者が富裕層との関係を生かして受注を獲得。平均受注額約400万円で売上高25億円を目標とする。

  4. サーキュラーエコノミーの自社ブランド化「TSUNAGU ACTION」

    ウガンダのアパレルブランドBUZIGAHILLと協業した古着リメイクプロジェクト「RETURN TO SENDER」やアップサイクル「Depart de Loop」を展開し、2025年10月には専用YouTubeチャンネルまで開設。

  5. コスメ特化EC「TBEAUT」のデータドリブン化

    2024年8月開設、約180ブランドを取り扱いAIが顧客行動を学習してハッシュタグを自動生成する「新たな出会い」機能等を実装。EC全体売上高は2025年2月期で364億円(前期比+4%)。

就活生

髙島屋の強みって、正直「老舗の信頼感」くらいしか思い浮かばないんですが…。

編集部

そこが入り口としては正しいのですが、本質はそこじゃありません。実は百貨店の看板を掲げながら、銀行代理業ライセンスまで取得する「隠れ金融グループ」へ変貌しつつあるんです。

金融・住宅リフォーム・サーキュラーエコノミー・コスメEC——一見バラバラなこれらの動きは、顧客との長期的な関係を「モノを売る」以外の接点で深めるという一つの思想でつながっている。

外商担当者が持つ富裕層との関係は住宅リフォームの受注に、友の会という積立の仕組みは銀行代理業やIFA子会社化という金融事業の拡大に、それぞれ土台として使われている。百貨店という「箱」を起点に、顧客の生活全体に染み出していく——これが髙島屋の本当の強みだ。

業績の推移(営業収益)

4,434億2023年2月期4,661億2024年2月期4,985億2025年2月期4,924億2026年2月期
営業収益(連結、決算期は2月期)。2026年2月期は転換社債買入消却に伴う特別損失712億円の計上で純利益が一過性の赤字となったが、これを除く実質利益は当初計画(400億円)を上回った。2027年2月期は黒字回復を予想する。

決算期は2月期(連結)。

決算期営業収益営業利益純利益
2023年2月期4,434億円325億円278億円
2024年2月期4,661億円459億円316億円
2025年2月期4,985億円575億円395億円
2026年2月期4,924億円535億円▲82億円

2026年2月期の純利益赤字は、転換社債の買入消却に伴う特別損失712億円の計上が主因で、これを除く実質利益は当初計画(400億円)を上回っている。2027年2月期は黒字回復(純利益380億円)を見込む。

競合の中での立ち位置

株式会社髙島屋 のポジショニングマップ
大手百貨店業界マップ(2軸で見る)

同じ大手百貨店でも、各社の戦い方は大きく異なる。

会社タイプ髙島屋との違い
髙島屋国内+ASEANバランス型唯一4カ国に海外店舗網。金融・不動産への多角化も進める
三越伊勢丹ホールディングス富裕層特化・国内集中型「高感度上質」戦略で富裕層に集中。海外は上海・天津撤退で縮小
J.フロントリテイリング不動産シフト型PARCO統合で都市開発への投資シフトが最も鮮明
エイチ・ツー・オー リテイリング関西ドミナント型阪急阪神百貨店+食品スーパーで関西圏に集中、海外展開なし
そごう・西武外資ファンド傘下2023年に米フォートレスへ売却。ヨドバシHDと連携し再建途上

考え方として、同じ「海外展開」でも三越伊勢丹が撤退方向にあるのに対し、髙島屋はベトナム・ハノイへの新規出店(2027年度予定)を進める拡大方向にあるという違いがある。

今後の展望

株式会社髙島屋の数値目標(2026年度)

ビジョン

「未来をつくるアクション」(中期経営計画2024〜2026年度)/2031年創業200周年に向けたグランドデザイン「くらしを豊かにするための身近なプラットフォーム」

ROIC経営を導入し、2025年度からは営業利益に持分法投資利益・受取配当金を加えた独自指標「事業利益」を新設。2026年度(最終年度)に連結営業利益600億円・自己資本比率40.0%・ROE8.2%を目指す。2026年2月期は特別損失で純利益が一過性の赤字となったが、実質利益は計画を上回って推移しており、2027年2月期は黒字回復を予想する。

数値目標

営業利益(2026年度)600億円
自己資本比率(2026年度)40.0%
ROE(2026年度)8.2%
総額営業収益(2025年度)1兆700億円

注力施策

  • 外商(富裕層ビジネス)の強化

    株高を背景に堅調で、2027年2月期上期は外商新規入会が前年同期比+20%。web入会手続きの導入や、髙島屋が未出店の九州・東北で提携百貨店の顧客を日本橋店・大阪店へ送客する取り組みも開始。

  • 金融事業の拡大

    2025年3月に住信SBIネット銀行と提携し銀行代理業ライセンスを取得、2024年6月にはIFAヴァスト・キュルチュールを子会社化。金融業の利益拡大を目指す。

  • 海外(ASEAN)事業の深耕

    成長投資約1,500億円のうち510億円をアジア商業開発に投入。ベトナムを「第二のASEAN拠点」と位置付け、2027年度にハノイへ8年ぶりの海外新店を計画。

  • 次世代型ショッピングセンターへの転換

    東神開発が運営する大型SCを次世代型施設へ転換し、地域住民との協働や新しい来店動機の創出を進める「グループ総合戦略〜まちづくり〜」を推進。

ロードマップ

  1. 1831

    京都で古着・木綿商「たかしまや」として創業

  2. 1919

    株式会社髙島屋呉服店として法人化

  3. 1933

    東京店を日本橋へ移転、大阪・東京両証券取引所に上場

  4. 1993

    シンガポールへ進出(海外百貨店事業の起点)

  5. 1996

    新宿店(タカシマヤタイムズスクエア)開業

  6. 2009

    日本橋店が百貨店建築として初の重要文化財指定を取得

  7. 2016

    ホーチミン高島屋(ベトナム)開業

  8. 2024/4

    「髙島屋グループ中期経営計画(2024〜2026年度)」を策定

  9. 2026年2月期

    転換社債買入消却に伴う特別損失で純利益が一過性の赤字に

  10. 2027年度予定

    ベトナム・ハノイへ8年ぶりの海外新規出店を計画

髙島屋の将来性を読む軸は、2031年の創業200周年に向けたグランドデザイン「くらしを豊かにするための身近なプラットフォーム」だ。

ROIC経営を導入し、2025年度からは営業利益に持分法投資利益・受取配当金を加えた独自指標「事業利益」を新設。ベトナムなどの海外事業からの配当収益増を、経営指標に組み込む姿勢が読み取れる。

なかでも外商(富裕層向けビジネス)は、2027年2月期上期の新規入会が前年同期比+20%と勢いがあり、髙島屋が未出店の九州・東北で提携百貨店の顧客を送客する取り組みも始まっている。百貨店という枠を超え、顧客との関係をどこまで広げられるかが今後の焦点だ。

こんな人にピッタリ

株式会社髙島屋が合う人・合わない可能性がある人の早見表

一つの店舗ではなく「百貨店+不動産+金融」を横断し、海外(ASEAN)まで含めた事業の広がりに携わりたい人に向く。

  • 百貨店の枠を超えて不動産・金融・海外事業まで携わりたい

    東神開発(不動産)・金融業・海外4カ国展開を自社で抱える髙島屋の事業の広さが活きる

  • 富裕層向けの外商やハイブランドとの取引に関心がある

    友の会・外商という独自の顧客基盤を持つ髙島屋が向く

  • 海外(ASEAN)事業の拡大に携わりたい

    ベトナム・ハノイへの新規出店(2027年度予定)を控える髙島屋の成長局面が活きる

逆に合わない可能性がある人

志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。

  • 富裕層特化・ラグジュアリー接客に完全に振り切りたい

    三越伊勢丹ホールディングスなど「高感度上質」戦略に特化する会社の方が合う場合があります。

  • 小売より不動産デベロッパー色の強いキャリアを求める

    J.フロントリテイリングなど都市開発への投資シフトが鮮明な会社の方が合う場合があります。

  • 特定エリアに根ざした働き方を重視し転勤を避けたい

    全国の店舗に加えアジア駐在の可能性もあるため、勤務地の柔軟性が求められる場合があります。

求める人物像

  • 人を大切にする姿勢

    経営理念「いつも、人から。」を体現し、「人を信じ、人を愛し、人につくす」ことを基本姿勢にできる人。

  • チャレンジ精神・変化を起こす力

    創業200年へ向け「常に変化を起こし続けられる」人材を公式に求めている。

  • おもてなしの心

    5つの指針の一つ「こころに残るおもてなし」を体現し、対面接客に価値を見出せる人。

  • 地域社会・環境への貢献意識

    「いきいきとした地域社会づくりへの貢献」「地球環境を守るためのたゆまぬ努力」を重視する。

入社後のキャリアパス

  1. 入社〜数年

    総合職も含め全員がまず販売・売場運営業務を経験し、接客の基礎を身につける。

  2. ジョブローテーション期

    本人の希望・適性を踏まえ、バイヤー(MD)・マネジャー・企画宣伝・広報・財務・EC・海外事業等へ異動する。洋菓子販売担当からバイヤー、宣伝部へという実例がある。

  3. 中堅以降

    フロア・店舗マネジャーやバイヤーとして専門性を深めるほか、法人外商・海外事業等グループの広がりを生かしたキャリアも選べる。

入社後は総合職も含め全員が販売・売場運営業務から始まり、接客の基礎を身につける。その後は本人の希望・適性を踏まえたジョブローテーションで、バイヤー(MD)・マネジャー・企画宣伝・広報・財務・EC・海外事業等へ異動していく。

洋菓子販売担当からバイヤー、宣伝部へという実例があるように、現場の販売経験を起点に専門性を広げていくキャリアが基本パターンだ。

年収・待遇

有価証券報告書ベースの平均年間給与(単体・平均年齢約49歳)と、社員クチコミ(体験談・回答者平均年齢33歳前後)ベースの数値は年齢層が大きく異なるため、出典を分けて整理する(2026年7月時点)。

初任給

大学卒・大学院卒等(公式・2026年4月入社)月額270,000円(基本給)

平均年収(出典別)

公式(有価証券報告書・単体・2025年2月期)約777万円(平均年齢49.4歳・平均勤続25.5年)
OpenWorkクチコミ(体験談)約555万円(平均年齢33歳・回答者ベース)

年次・役職別の目安

若手(クチコミ)200〜500万円が目安(OpenWorkクチコミ・体験談)

待遇の特徴

  • 通勤手当・超過勤務手当・地域手当等は別途支給(公式募集要項)
  • クチコミの月平均残業は約8.1時間、有給消化率は約60.1%とされる(体験談)
  • クチコミの年収レンジは200万〜1,200万円と幅があり、年齢・職種による差が大きい(体験談)

社員のリアルな評判

公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork・エン・カイシャの評判等の社員クチコミ) 法令順守意識の高さ(OpenWork調べで突出した高評価)や、残業の少なさ・有給の取りやすさを評価する声がある一方、20代の成長環境や人材育成、待遇面の満足度に課題を挙げる声も共存する。

月平均残業(クチコミ)約8.1時間
有給消化率(クチコミ)約60.1%
OpenWork総合スコア2.97(回答364件・体験談ベース)

評価する声

  • 法令順守意識が非常に高いという評価(OpenWork調べで全項目中突出)
  • 月間残業時間が短めで、ワークライフバランスを評価する声
  • 2年連続の増収増益など業績の安定感を評価する声

気になる声

  • 20代の成長環境・人材育成への評価が低いという声がある
  • 待遇面の満足度や社員の士気がやや低調という指摘がある
  • 年功序列的な昇給制度を課題に挙げる声がある

就活生

百貨店の販売職って、正直激務なイメージがあるんですが実際どうなんですか…?

編集部

クチコミで見る限り、月平均残業は約8.1時間、有給消化率は約60.1%と、イメージに反して働きやすい部類です。ただ「20代の成長環境」への評価はやや低めで、じっくり育成する社風という傾向があります。

法令順守意識の高さ(OpenWork調べで全項目中突出)や業績の安定感を評価する声がある一方、待遇面の満足度や人材育成には課題を挙げる声もある。腰を据えてじっくり経験を積みたい人には好相性、20代のうちから速いスピードで裁量を求める人は要確認だ。

沿革

髙島屋の始まりは1831年、初代・飯田新七が京都・烏丸松原で開いた古着・木綿商「たかしまや」。義父・飯田儀兵衛の出身地「近江国高島郡」にちなんで名付けられた。

1919年に株式会社髙島屋呉服店として法人化し、1933年には東京店を日本橋へ移転すると同時に大阪・東京両証券取引所に上場、呉服商から近代百貨店企業へと歩みを進めた。日本橋店は2009年、百貨店建築として初の重要文化財指定を受けている。

海外進出は1993年のシンガポールを皮切りに、上海・ホーチミン・バンコクへと広がった。三越伊勢丹が上海・天津から撤退する中、髙島屋は2027年度にベトナム・ハノイへ8年ぶりの新規出店を計画しており、対照的な方向に進んでいる。

採用・選考

株式会社髙島屋の選考フロー
締切要確認(最新は公式採用ページ/マイページで確認)
募集職種・コース総合職一括採用(コース別採用ではない)。入社後にジョブローテーションで販売・バイイング(MD)・外商営業・法人営業・マネジメント・企画宣伝・スタッフ職(情報システム・財務・人事等)に配属される。
勤務地日本橋・新宿・横浜・玉川・柏・大阪・京都など全国の店舗、海外店舗(シンガポール・上海・ホーチミン・バンコク)
選考難易度・特徴就職偏差値は媒体推計で59〜60程度。倍率は媒体推計で19〜20倍程度とされる(非公式)。年間採用数は近年増加傾向(2023年度約28名→2025年度約62名)だが、知名度に対し難関大学からの応募が集中する傾向があるとされる。

採用人数の推移

2023年度約28名
2024年度約35名
2025年度約62名

選考フロー

  1. 説明会・エントリー
  2. Webテスト(SPI形式)
  3. 一次面接(オンライン)
  4. 二次面接
  5. 最終面接(合格で内定)

選考で聞かれること

  • なぜ百貨店業界を志望するか

    面接官が見ているポイント

    EC台頭で斜陽と見られがちな百貨店業界を、対面接客と外商という高付加価値ビジネスの存在まで理解した上で選べているか

  • 数ある百貨店でなぜ髙島屋か

    面接官が見ているポイント

    三越伊勢丹やそごう・西武と並ぶ大手百貨店の中で、友の会や催事といった髙島屋独自の事業を踏まえた志望理由を語れるか

  • 入社後、扱いたい商材は

    面接官が見ているポイント

    配属先未定の一括採用を理解した上で、婦人服・特選・外商など仕事MAPへの具体的な関心を持てているか

  • 就職活動の軸は何か

    面接官が見ているポイント

    マネジメント・バイイング・企画・セールス・スタッフ職を同時採用する一括採用の中で、自分の軸を接続して語れるか

  • 学生時代頑張ったこと(ES)

    面接官が見ているポイント

    ES設問として問われる定番項目に、深掘りに耐える具体性と一貫した学びを盛り込めているか

  • 説明会に参加した感想は(ES)

    面接官が見ているポイント

    ES設問の一つ。表面的な感想でなく、髙島屋の事業内容への理解や気づきを言語化できているか

  • 髙島屋で成し遂げたいこと(ES)

    面接官が見ているポイント

    職種未定を前提としたES設問で、具体性と汎用性を両立したキャリア観を書けているか

  • 接客で大切にしていることは

    面接官が見ているポイント

    総合職も入社後は必ず販売職から売場経験を積む方針を理解した上で、対人接客への適性と覚悟を語れるか

  • アルバイトで工夫したことは

    面接官が見ているポイント

    お客様視点に立った提案力や課題解決力を、接客経験を通じて具体的に示せるか

  • 新規ブランドの買い付け提案するなら

    面接官が見ているポイント

    バイヤー職も視野に、商品トレンドへの感度と自分なりの審美眼を持っているか

  • 百貨店業界の今後の方向性は

    面接官が見ているポイント

    EC全盛下でも富裕層向けの外商というビジネスが存在感を保つ理由まで理解し、業界を俯瞰できているか

  • 集団面接・GDで意識したことは

    面接官が見ているポイント

    ES→説明会→SPI→集団面接→個人面接→GD付き面接→最終面接という多段階選考を勝ち抜く協調性と発信力があるか

  • 海外に店舗展開するなら何を意識するか

    面接官が見ているポイント

    抽象度の高い最終面接特有の設問に、自主編集売場や海外事業への理解を踏まえて構造的に答えられるか

  • 組織の中で取り組んできたことは

    面接官が見ているポイント

    個人商店ではなく大規模組織の中で、周囲を巻き込みながら成果を出す協働力があるか

  • 最も苦労したこと、乗り越え方は

    面接官が見ているポイント

    経営理念「いつも、人から」に通じる、人と粘り強く向き合う姿勢があるか

  • 自分の強み・弱みは

    面接官が見ているポイント

    髙島屋が求める「ネットワーク・フットワーク・ヘッドワーク」という資質と自己認識が一致しているか

  • 専攻・ゼミの内容を教えて

    面接官が見ているポイント

    学業への取り組み方から、地頭の良さや物事を深く探究する姿勢を測れているか

  • 入社後に成し遂げたいことは

    面接官が見ているポイント

    販売職を起点にマネジャーやバイヤーへ育つ長期キャリアパスを理解し、具体的な将来像を描けているか

  • 特選衣料や自主編集売場に興味は

    面接官が見ているポイント

    髙島屋独自の高付加価値売場への理解と憧れが借り物でなく本物か

  • 最後に何か質問はあるか

    面接官が見ているポイント

    逆質問の中身から、事前リサーチの深さと入社意欲の高さを見極めているか

インターンシップ

総合職対象の1dayワークショップ形式(サステナブル・エシカルをテーマにしたポップアップイベント企画等)を実施。選考直結・優遇の有無は明確でなく要確認。最新の時期・内容は公式マイページで確認。

公式採用ページを見る →

髙島屋の新卒採用はコース別ではなく総合職一括採用で、入社後のジョブローテーションで職務が決まる。選考はES・Webテストから複数回の面接まで進み、「販売職としての適性」が一貫して問われるのが特徴だ。

  • 総合職も入社後は必ず販売・売場運営から始まることを理解し、接客への適性・覚悟を語れるようにしておく
  • 友の会・外商など髙島屋独自の事業を理解し、志望動機に具体性を持たせる
  • 「入社後に扱いたい商材」など配属先未定を前提とした設問に、仕事MAPを踏まえて答えられるようにしておく

よくある質問

髙島屋の年収・初任給はどのくらいですか?

有価証券報告書による平均年間給与は約777万円(2025年2月期・単体・平均年齢49.4歳)、社員クチコミベースでは約555万円(回答者平均33歳・体験談)です。初任給は基本給270,000円(2026年4月入社・公式)とされています。

髙島屋の就職難易度・採用倍率は?

就職偏差値は媒体推計で59〜60程度、倍率は媒体推計で19〜20倍程度とされます(いずれも非公式)。年間採用数は近年増加傾向(2023年度約28名→2025年度約62名)です。

髙島屋は激務ですか?評判は?

月平均残業はクチコミで約8.1時間、有給消化率は約60.1%とされ、比較的働きやすいという声が多めです。一方で20代の成長環境や人材育成に課題を挙げる声もあります(体験談)。

髙島屋のインターンは選考に有利ですか?

総合職対象の1dayワークショップ形式(サステナブル・エシカルがテーマ)があります。選考直結・優遇の有無は明確でなく要確認です。最新の情報は公式マイページで確認してください。

髙島屋は総合職でも販売職からのスタートですか?

はい。総合職も含め入社後は全員がまず販売・売場運営業務を経験し、接客の基礎を身につけたうえで、本人の希望・適性を踏まえてバイヤーやマネジャー等へジョブローテーションしていく仕組みです。

同業他社と並べて見ると、その会社ならではの強みや立ち位置が浮かび上がります。志望理由づくりの比較材料にどうぞ。

小売・流通業界の企業をすべて見る

最終更新: 2026-07-13