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ファンケルの強み・弱み・将来性を分析【2026年就活】|企業研究・選考対策

ファンケルの企業分析サムネイル

企業分析・就活ガイド

読了目安 約22

編集部

実は2024年に上場廃止してキリングループの一員に。でも中身は攻めの経営です。研究・データ・海外のつながりを本文で見ていきましょう。

就活生

ファンケルって化粧品と健康食品の会社、というイメージしかありません…。志望動機、何から考えればいいんでしょう…。

編集部

実は2024年に東証プライムを上場廃止して、キリンホールディングスの完全子会社になったんです。「上場企業じゃなくなった」だけ聞くと後退に見えますが、中身は真逆。3分で正体を掴んでいきましょう。

結論から言うと、ファンケルはいま「無添加化粧品の通販会社」から「キリングループのヘルスサイエンス中核企業」への転換期にある。

業界の基礎

就活生

化粧品業界と健康食品業界、そもそも何を見て会社を比較すればいいのか分かりません…。

編集部

ポイントは「どう売るか」です。百貨店・ドラッグストア中心の店舗流通か、通販・D2C中心か。ここを軸にすると各社の立ち位置が一気に整理できますよ。

化粧品・健康食品(トイレタリー)業界は、生活に密着した消費財を研究開発から製造・販売まで手がける業界である。

大手は「総合型」(資生堂・コーセー等)と「特化型」(DHC・サントリーウエルネス等)に大別できる。

総合型は百貨店・ドラッグストア等の店舗流通を軸に幅広いブランドを展開する一方、特化型は通信販売(D2C)を軸に特定カテゴリーへ経営資源を集中させる。

その中でファンケルは、無添加処方に特化し、通信販売を軸に育った独立系メーカーという立ち位置にある。

1980年の創業以来「無添加化粧品」を看板に据え、健康食品(サプリメント)でも同じ姿勢を貫いてきた。

そのファンケルは2024年、大きな転機を迎える。キリンホールディングスの完全子会社となり、東証プライムを上場廃止したのだ。

事業内容

ファンケルの事業内容: 化粧品事業、健康食品(栄養補助食品)事業、通信販売・D2Cチャネル、海外事業

ビジネスモデル

無添加化粧品と健康食品(サプリメント)を研究開発から製造・販売まで一貫して手がけるメーカー。通信販売(EC含む)を軸にしたダイレクトマーケティング型に、直営店舗・ドラッグストア等の小売チェーンを組み合わせる。

  • 化粧品事業

    マイルドクレンジングオイルや「無添加」シリーズが主力。2024年3月期は売上612億円・セグメント利益85億円で最大の収益源。

    マイルドクレンジングオイル無添加シリーズアテニア
  • 健康食品(栄養補助食品)事業

    目の機能性表示食品「えんきん」等が主力。2024年3月期は売上437億円・セグメント利益59億円。

    えんきんブルーベリー&DHA アイブライトプレミアムカロリミット
  • 通信販売・D2Cチャネル

    通販・EC経由の売上が全体の5割超を占める中核チャネル。基幹システム「FIT」で顧客データを一元管理し、直営店購入客は通販のみの客より継続率が10%高い傾向がある。

  • 海外事業

    1996年の香港進出以来アジア約150店舗を展開。中国事業は代理店体制から自社直営へ転換中で、2035年までに海外売上比率を現在の約10%から20%以上へ引き上げる目標。

    FANCL ASIAFANCL INTERNATIONAL

ファンケルは無添加化粧品と健康食品(サプリメント)を、研究開発から製造・販売まで一貫して手がけるメーカーである。

稼ぎ方の軸は「化粧品事業(約55%)」「健康食品事業(約39%)」の二本柱で、通信販売(EC含む)が売上の5割超を占める最大のチャネルという構造にある(各ブランドの詳細は上の事業カードを参照)。

この構造を可能にしているのが、基幹システム「FIT」による顧客データの一元管理だ。直営店で購入した顧客は通販のみの顧客より継続率が10%高いという傾向があり、通販と店舗を分断せず、同じ顧客IDで横断的に扱う設計になっている。

この会社の強み

ファンケルの強み: 液晶ニオソーム等、無添加の枠を超えた皮膚科学研究、サプリメントを「製剤科学」として研究する体制、キリンHDとのヘルスサイエンス領域での実務レベル共同研究、通販・D2Cで蓄積した顧客データを活用するCRM基盤、海外事業を代理店依存から自社直営へ転換する投資
  1. 液晶ニオソーム等、無添加の枠を超えた皮膚科学研究

    総合研究所は7部門体制。2025年10月に新技術「液晶ニオソーム」を開発しヒト型セラミドの水分蒸散抑制を実証した。マイルドクレンジングオイルは独自技術「セレクトクレンズテクノロジー」で8代目まで進化を続けている。

  2. サプリメントを「製剤科学」として研究する体制

    2025年11月の日本薬剤学会で製剤開発の4演題を発表(錠剤の飲みやすさ・苦味軽減等)。この知見はシリーズ累計1億袋超の「プレミアムカロリミット」に応用されている。

  3. キリンHDとのヘルスサイエンス領域での実務レベル共同研究

    R&D・健康事業・チャネル・人材交流の4分科会で協業。2026年7月にはキリンとサプリメント錠剤設計AIの共同開発を発表し、プラズマ乳酸菌(iMUSE)を応用したスキンケア開発にも着手している。

  4. 通販・D2Cで蓄積した顧客データを活用するCRM基盤

    通販・EC経由の売上が全体の5割超を占める。基幹システム「FIT」でデータを一元管理し、子会社アテニアは2026年6月にオンラインサイトへ対話型AIアバター接客機能を実装した。

  5. 海外事業を代理店依存から自社直営へ転換する投資

    1996年の香港進出以来アジア約150店舗を展開。2025年末より中国事業を代理店体制から直営へ移行し、2035年までに海外売上比率を現在の約10%から20%以上へ引き上げる目標を掲げる。

就活生

ファンケルの強みって「無添加化粧品を作っている」ということですよね…?

編集部

そこはスタート地点にすぎません。本当の強みは、無添加という制約の中でどこまで科学を尖らせるかという一点に、研究・データ・海外の投資が全部つながっていること。ここを語れる就活生は一気に差がつきます。

5つの強みは個別の取り組みに見えて、実は「無添加という制約を、科学とデータで乗り越える」という一つの思想でつながっている。

防腐剤や合成香料を使わないという制約は、本来なら処方の自由度を狭める。ところがファンケルは、その制約下で液晶ニオソームのような新技術(①)や、サプリメントの飲みやすさ・苦味軽減を工学的に詰める製剤科学(②)へ研究を振り向けてきた。

さらに、キリンホールディングスとの共同研究(③)や通販で蓄積した顧客データ(④)、代理店依存から自社直営へ転換する海外事業(⑤)は、いずれも「無添加の枠の中でどう伸びしろを作るか」という同じ問いへの答えだ。2024年の上場廃止・完全子会社化は後退ではなく、この投資を長期目線で加速させるための選択と読むと筋が通る。

業績の推移(売上高)

1,040億2022/3期1,036億2023/3期1,109億2024/3期1,126億2025/12期
2022〜2024年3月期はファンケル単体の決算短信(日本基準)。2024年12月の東証プライム上場廃止・キリンHD完全子会社化に伴い単体開示が終了したため、2025年分はキリンHD決算短信の連結セグメント数値(IFRS・1〜12月期)で代替した。決算期が3月期から12月期へ切り替わっている点に注意。

ファンケルは2024年12月の上場廃止に伴い、単体の有価証券報告書開示が終了している。

決算期売上高営業利益営業利益率
2022年3月期1,040億円98億円9.4%
2023年3月期1,036億円78億円7.6%
2024年3月期(最終の単体開示)1,109億円126億円11.3%
2025年12月期(キリンHD連結セグメント)1,126億円事業利益96億円

決算期そのものが3月期から12月期へ切り替わっている点に注意したい。2025年は完全子会社化後初めて通年で連結された期で、キリンHD全体の「ヘルスサイエンス事業」セグメントは同年に黒字転換しており、その牽引役がファンケルの業績回復だとキリンHDの決算資料は説明している。

2025年12月期以降の詳細な単体数値は非開示。最新はキリンHDの決算資料で要確認。

競合の中での立ち位置

ファンケル のポジショニングマップ
化粧品・健康食品(トイレタリー)業界マップ(2軸で見る)

同じ化粧品・健康食品でも、各社の戦い方は大きく異なる。

会社タイプファンケルとの違い
ファンケル無添加特化・通販軸/キリンHD完全子会社無添加処方と通販データを軸に、直営店・海外も自社で伸ばす
DHC無添加特化・通販/卸中心直営店をほとんど持たず、通販・コンビニ卸が中心
サントリーウエルネス健康食品特化・通販専業化粧品を持たず、健康食品の通販シェアで強い
ポーラ・オルビスHD対面+通販の二本立てポーラは対面(エステ・訪問販売)、オルビスは通販という異なる型を併せ持つ
コーセー・資生堂総合化粧品・店舗流通中心百貨店・ドラッグストア等の店舗流通が主軸で、規模はファンケルの数倍

同じ「無添加・通販軸」ならDHCが近いが、DHCが通販・卸に依存するのに対し、ファンケルは直営店での対面接客(BC職)と通販を組み合わせるハイブリッド型という違いがある。

今後の展望

ファンケルの数値目標(2035年度(FV2035))

ビジョン

長期経営構想「ファンケル・ビジョン2035(FV2035)」(2026年3月9日策定)

三橋英記社長(2024年12月20日就任・キリンHD出身)のもとで策定。2035年度に売上収益2,000億円を掲げ、「無添加」という機能訴求への依存から脱却し、ブランド・信頼を軸にした競争へ転換する方針を明言する。マーケティング・海外・国内チャネル・R&D・IT/デジタル・人財・SCMの7つを基本戦略に据える。

数値目標

売上収益(2035年度(FV2035))2,000億円
海外売上比率(2035年度(FV2035))20%以上
売上高(2027年3月期(中計))1,330億円

注力施策

  • 中国事業を代理店から自社直営へ転換

    2025年末より中国事業を代理店体制から直営体制へ移行。2026年7月に香港・上海で化粧品×健康食品を融合させた新グローバルコンセプト店を出店した。

  • キリンHDとのR&D・素材シナジー

    R&D/健康事業/チャネル・インフラ/人材交流の4分科会で協業。2026年7月にはキリンとサプリメント錠剤設計AIを共同開発したと発表。キリン独自素材「プラズマ乳酸菌(iMUSE)」を応用したスキンケア開発にも着手している。

  • D2Cデータ基盤の高度化

    基幹システム「FIT」で顧客データ分析を強化し、CRM変革でLTV向上を狙う。子会社アテニアは2026年6月にオンラインサイトへ対話型AIアバター接客機能を実装した。

ロードマップ

  1. 1980

    池森賢二が無添加化粧品の通信販売事業として創業

  2. 1999/12

    東京証券取引所市場第一部に上場

  3. 2013

    台湾・シンガポールの小売事業から撤退。創業者・池森氏が会長として経営再建に復帰

  4. 2019/8

    キリンホールディングスと資本業務提携(議決権ベース約30%を取得)

  5. 2024/9

    キリンHDのTOB成立・連結子会社化

  6. 2024/12

    東証プライム上場廃止・完全子会社化。三橋英記氏が社長就任

  7. 2026/3

    長期経営構想「ファンケル・ビジョン2035」策定

ファンケルの将来性を読むうえで核になるのは、上場廃止によって手に入れた時間軸の長さだ。

短期の株主還元に縛られず、2035年度に売上収益2,000億円を掲げる長期経営構想「ファンケル・ビジョン2035」に腰を据えて取り組める立場になった。三橋英記社長(キリンHD出身)は、「無添加」という機能訴求だけに依存する競争から、ブランド・信頼を軸にした競争への転換を明言している。

成長のもう一つの軸は海外だ。現在10%程度の海外売上比率を2035年までに20%以上へ引き上げる計画で、2025年末から中国事業を代理店依存から自社直営へ切り替え始めた。この「無添加を核にしながら、稼ぎ方をブランド起点・海外起点に広げる」という転換の途上にあるかどうかが、この会社への向き不向きを分ける。

こんな人にピッタリ

ファンケルが合う人・合わない可能性がある人の早見表

無添加処方や機能性食品の研究開発、通販・D2Cのデータマーケティングに関心があり、キリンHDグループの研究・アジア展開基盤を生かした成長に携わりたい人。

  • 無添加・成分の安全性を追求する処方開発やサプリの製剤科学に関心がある

    7部門体制の総合研究所を持つファンケルの研究開発体制が活きる

  • 通販・D2Cのデータマーケティング(CRM・LTV最大化)に関心がある

    通販売上が5割超を占め、基幹システム「FIT」など自社データ基盤を持つファンケルの強みが活きる

  • キリンHDグループの経営資源(研究・アジア展開基盤)を活用した成長に関わりたい

    ヘルスサイエンス事業の中核会社として、キリンとの共同研究・海外展開を進めるファンケルが向く

逆に合わない可能性がある人

志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。

  • 東証プライム上場企業としてのブランド・株主対応に携わりたい

    ファンケルは2024年12月に上場廃止しキリンHDの完全子会社となっているため、上場企業ならではの環境を求める場合は物足りなさを感じる可能性があります。

  • 百貨店・専門店での対面ラグジュアリー接客や海外ブランド展開の規模を最初から求める

    総合化粧品最大手の資生堂やコーセーの方が、店舗流通の規模やブランドポートフォリオの幅で合う場合があります。

  • 若手のうちから急成長・高年収を得たい

    クチコミでは待遇面の満足度や20代の成長環境にやや低評価の声もあり、案件や配属によっては物足りなさを感じる可能性があります。

求める人物像

  • 「世の中の不」を解消する当事者意識

    創業理念「正義感を持って世の中の『不』を解消しよう」を掲げる。2035年に「お客様にとって美と健康の『不』を解消する最も信頼できるブランド」を目指すとしている。

  • 変化に対応するポジティブマインドと柔軟性

    「劇的に変わり続ける社会に対応する柔軟な思考、スピード感を持って前向きに挑戦するポジティブマインド」を新卒採用サイトで明示している。

  • 多様性を尊重する姿勢

    育児中・介護中・海外出身・シニア世代など多様な社員が活躍する環境で、互いを尊重し意見を交わせる人材を求める。女性管理職比率は48.5%(2030年度目標50%)。

  • 主体性と傾聴力

    「自分の意志をしっかりと持ちながらも、周囲の仲間やお客様から多くの意見を吸収し、求められているものを見極められる人材」を公式に挙げている。

入社後のキャリアパス

  1. 入社〜配属

    新入社員研修を経て配属される。総合職は10年で3部署を経験するジョブローテーション制度があり、企画・営業・管理部門を横断的に経験する。

  2. 専門性の分岐

    ジョブローテーションを経て、マネージャーとしての経営人材コースか、特定分野を深めるエキスパートコースかに分岐する。研究職はローテーションより専門性の深化が軸で、機能性食品研究所等で製剤・加工技術を積み上げる。

  3. キャリア開発支援

    メンター制度(月1回面談)、キャリアカウンセリング、短期海外留学支援、資格取得助成、MBA・大学院進学支援、勤続5/15/25/35年の「ディスカバリー休暇」などの制度がある。

総合職は入社後の研修を経て配属され、10年で3部署を経験するジョブローテーションが基本設計になっている。企画・営業・管理部門を横断したのち、マネージャーとしての経営人材コースか、特定分野を深めるエキスパートコースかに分岐する。

研究職はローテーションよりも専門性の深化が軸で、化粧品・健康食品の商品開発を起点に、機能性食品研究所などで製剤・加工技術の専門性を積み上げていく。

メンター制度(月1回面談)や短期海外留学支援、MBA・大学院進学支援、勤続5/15/25/35年の「ディスカバリー休暇」など、キャリア開発の制度は比較的手厚い。

年収・待遇

ファンケルは2024年12月の東証プライム上場廃止・キリンHD完全子会社化に伴い有価証券報告書の提出義務が無くなったため、公式の平均年収は最後に開示された2024年3月期の値が最新(2026年8月時点)。ここでは有報の公式値・公式募集要項の初任給と、社員クチコミ(体験談)ベースの数値を出典を分けて整理する。

初任給

総合職・生産技術職(大学卒・公式)月額258,000円(2027卒サイクル募集要項記載)
総合職・生産技術職(修士了・公式)月額269,000円
研究職(修士了・公式)月額275,000円
研究職(博士了・公式)月額285,000円

平均年収(出典別)

公式(有価証券報告書・2024年3月期・最終開示)約647万円(平均年齢41.4歳・平均勤続13.3年)
OpenWorkクチコミ(体験談)約426万円(回答者160名・平均年齢33歳)。有報値との差は回答者の年齢構成が若いことが主因

年次・役職別の目安

転職会議クチコミ(体験談)約398万円が目安(回答者平均年齢30.5歳)
ビューティケアスタッフ(BC職・正社員、地域による)月給183,700〜192,300円程度+賞与年2回(媒体推計・非公式)

待遇の特徴

  • 昇給・賞与の詳細な制度開示は限定的。男性育児休業取得率は2017年度以降5年連続100%(公式)。
  • クチコミの年収は300万円台〜600万円台と幅があり、店舗職・本社職・年齢層による差が大きいとみられる(体験談)。

社員のリアルな評判

公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork・転職会議・就活会議等の社員クチコミ) ノルマがなく顧客との信頼関係構築にやりがいを感じるという声や、産休・育休の取りやすさ・復職支援を評価する声が多い一方、待遇面の満足度や人事評価の納得感、20代の成長環境に課題感を挙げる声も共存する(クチコミ・体験談)。

月平均残業(クチコミ・OpenWork)約10.4時間
有給消化率(クチコミ・OpenWork)約66.9%
平均勤続年数(公式・2024年3月期)13.3年

評価する声

  • ノルマがなく、お客様との信頼関係構築にやりがいを感じるという声が多い
  • 産休・育休が取りやすく、復職支援(社員・パート選択可)や出戻り制度も充実しているという声
  • 女性管理職比率48.5%(2030年度目標50%)など、多様な人材が活躍する環境という評価

気になる声

  • 待遇面の満足度や人事評価の納得感に課題感を挙げる声がある
  • 20代の成長環境・人材育成の面でやや低評価とする声がある
  • 店舗勤務では人手不足によるしわ寄せやシフト確定の遅さを指摘する声がある

就活生

実際、ファンケルって激務ですか…? あと2024年の上場廃止で社内の雰囲気って変わったりしていませんか…?

編集部

正直に答えると、残業は少なめです。月平均残業はクチコミで約10.4時間、有給消化率は約66.9%(いずれもOpenWork・体験談)で、業界内でも働きやすい部類とされています。一方で待遇面の満足度や20代の成長環境には課題を挙げる声もあり、上場廃止による変化は本社と店舗でも受け止め方に差があるようです。

ノルマがなく顧客との信頼関係を重視する営業スタイルや、産休・育休の取りやすさ・復職支援を評価する声が多い一方、人事評価の納得感や店舗勤務での人手不足を課題に挙げる声も共存する。腰を据えて顧客と向き合いたい人には好相性、若いうちから大きな裁量や高い成長スピードを求める人は要確認だ。

沿革

ファンケルは1980年、池森賢二が「防腐剤による肌荒れをなくしたい」という問題意識から、無添加化粧品の通信販売事業として創業したのが始まりである。

1999年に東証一部(当時)へ上場し、無添加化粧品と健康食品の両輪で成長を続けてきたが、2013年には台湾・シンガポールの小売事業から撤退するなど苦戦の時期もあり、創業者・池森氏が会長として経営再建に復帰した経緯がある。

転機は2019年、キリンホールディングスとの資本業務提携から始まる。段階的に出資比率を高めたキリンHDは2024年9月にTOBを成立させ、保有比率75.24%で連結子会社化。その後、11月の臨時株主総会で承認された株式併合により、同年12月18日、完全子会社化と東証プライム市場の上場廃止が同時に確定した。同月、キリンHD出身の三橋英記氏が新社長に就任している。

採用・選考

ファンケルの選考フロー
締切要確認(最新は公式採用ページ fancl-recruit.jp で確認。2027卒サイクルは総合職の新卒採用ルートがインターンシップ経由の早期選考に一本化されている)
募集職種・コース総合職(商品企画・販売企画・店舗運営・広告宣伝・卸営業・WEBマーケティング・海外事業・コールセンター・広報・経営企画・情報システム・総務・経理・人事等)、研究職(化粧品・健康食品の商品開発)、生産技術・生産管理職(ファンケル美健での採用)、ビューティケアスタッフ(BC職・美容部員、エリア限定販売職)の4区分
勤務地本社(神奈川県横浜市中区)/全国の直営店(札幌・東京・名古屋・大阪・広島・福岡等)/製造拠点(横浜・千葉・滋賀・群馬・長野・静岡等)
選考難易度・特徴就活会議の内定者データベースでは就職難易度5点満点中3.7点(平均並み)との推計値がある(非公式)。採用人数は2023年28名→2024年35名→2025年47名と増加傾向。学歴フィルターの有無を明示する公式情報はない。

採用人数の推移

2023年約28名
2024年約35名
2025年約47名

選考フロー

  1. エントリーシート(ES)提出
  2. Webテスト・筆記試験
  3. グループディスカッション
  4. 一次面接(動画選考を課す場合あり)
  5. 二次面接
  6. 最終面接(合格で内々定)

選考で聞かれること

  • なぜ化粧品業界か(他社もある中で)

    面接官が見ているポイント

    美容・健康関連の複数業界を検討した上で、無添加化粧品にこだわるファンケルを選ぶ必然性まで語れているか

  • 他社選考が進む中でなぜファンケルか

    面接官が見ているポイント

    併願先と比較してもキリンHD傘下という経営基盤や事業戦略まで理解した上で志望度の高さを説明できているか

  • ファンケルのどこに共感しているか

    面接官が見ているポイント

    無添加化粧品・健康食品という企業理念への共感を自身の価値観や経験と結びつけて語れているか

  • 好きな商品と知ったきっかけは

    面接官が見ているポイント

    実際に商品へ触れた経験に基づき、企業研究の深さと志望動機の具体性を示せているか

  • 志望理由を400字で(ES設問)

    面接官が見ているポイント

    通信販売中心のD2Cモデルという事業特性まで理解した上で、限られた字数で論理的に構成できているか

  • 卒論・研究室で学んだことを150字で

    面接官が見ているポイント

    専門的な内容を非専門家にも伝わる言葉に要約できる伝達力があるか

  • 多様な人と協力しやり遂げた経験(ES)

    面接官が見ているポイント

    立場の異なる相手にどう働きかけ合意形成したかを行動レベルで具体的に語れているか

  • ファンケルでどんな研究をしたいか

    面接官が見ているポイント

    現在の研究テーマと機能性表示食品などファンケルの研究領域とのつながりを具体的に設計できているか

  • 研究の進捗と今後の展望は

    面接官が見ているポイント

    研究を計画的に推進し成果までの見通しを立てて言語化できる論理的思考力があるか

  • なぜ化粧品業界の研究職を選んだか

    面接官が見ているポイント

    基礎研究ではなく製品化に直結する応用研究を志向する理由に一貫性があるか

  • 研究概要を3分でプレゼンして

    面接官が見ているポイント

    専門外の面接官にも伝わるよう要点を絞り、時間内に構造立てて話せる説明力があるか

  • 流行と絡めた新商品を提案して

    面接官が見ているポイント

    学問的知見や時流をファンケルの化粧品・健康食品事業に実装するアイデア創出力があるか

  • 弊社の強みと弱みは何だと思うか

    面接官が見ているポイント

    通販中心・無添加という差別化戦略を客観的に分析し、改善点まで指摘できる企業理解の深さがあるか

  • リーダーに必要なことは何か

    面接官が見ているポイント

    組織を動かす上で自分が重視する価値観を実体験に基づいて語れているか

  • 最近感動・驚いたことは

    面接官が見ているポイント

    取り繕わない素の感性や物事への感度が伝わるか

  • 就活で不安に感じたことは

    面接官が見ているポイント

    弱さや迷いを率直に開示し、それをどう乗り越えたかを自己理解を持って話せるか

  • 入社後にやりたいことは

    面接官が見ているポイント

    化粧品・健康食品どちらの事業もある総合職の配属の幅広さを理解した上で、主体的にキャリアを描けているか

  • 5年後10年後のキャリアプランは

    面接官が見ているポイント

    化粧品と健康食品という両輪事業を持つ会社での中長期的な成長イメージに解像度があるか

  • 海外事業に興味はあるか

    面接官が見ているポイント

    国内外で事業を広げる会社でのキャリア形成に前向きな意欲があるか

  • 最後に何か質問はありますか

    面接官が見ているポイント

    説明会やHPで調べればわかることでなく、面接官自身の経験に踏み込んだ質問で入社意欲の高さを示せるか

インターンシップ

総合職向けに「秋冬5daysインターンシップ(マーケティング編)」(対面・5名程度のグループワーク、社員フィードバックあり)等がある。2027卒サイクルでは総合職の新卒採用がインターンシップ経由のルートに一本化されており、グループワークの内容に応じて早期選考に案内される場合がある。最新の時期・形式・優遇の有無は公式マイページで確認。

公式採用ページを見る →

ファンケルは「総合職」「研究職」「生産技術・生産管理職」「ビューティケアスタッフ(BC職)」の4区分で採用している。2027卒サイクルでは、総合職の新卒採用がインターンシップ経由の早期選考ルートに一本化されている点が特徴だ。

  • 「なぜファンケルか」を、無添加という制約の中で科学とデータを尖らせる企業だという理解まで踏み込んで語れるようにしておく
  • 2024年のキリンHD完全子会社化・上場廃止という経営の転換点を、自分の言葉でポジティブに説明できるようにしておく
  • 研究職志望は「化粧品」「健康食品」どちらの領域で何を研究したいかまで具体化しておく

よくある質問

ファンケルの年収・初任給はどのくらいですか?

有価証券報告書(2024年3月期・最終開示)による平均年収は約647万円(平均年齢41.4歳・平均勤続13.3年)、社員クチコミベースでは約426万円(回答者平均年齢33歳・体験談)です。初任給は総合職・生産技術職で大卒25.8万円・修士了26.9万円(募集要項記載の公式値)とされています。

ファンケルの採用倍率・選考難易度は?

公式な倍率の開示はありませんが、就活メディアの推計では就職難易度は5点満点中3.7点(平均並み)とされます(非公式)。採用人数は2023年28名→2024年35名→2025年47名と増加傾向にあります。

ファンケルに学歴フィルターはありますか?

学歴フィルターの有無を明示する公式情報はなく、就活メディアでも明確な言及は確認できていません。総合職は職種別採用で、2027卒サイクルではインターンシップ経由の早期選考ルートに一本化されています。

ファンケルは激務ですか?「やばい」と言われるのはなぜですか?

月平均残業はクチコミで約10.4時間、有給消化率は約66.9%(いずれもOpenWork・体験談)とされ、全体としては残業が少なめの傾向です。一方で店舗勤務では人手不足によるしわ寄せや、待遇面・人事評価の納得感に課題を挙げる声もあります。「やばい」という評判は、2024年の上場廃止・キリンHD完全子会社化という経営の大きな変化を指す文脈で語られることもあるようです。

ファンケルのインターンは選考に有利ですか?

総合職向けに「秋冬5daysインターンシップ(マーケティング編)」等があり、2027卒サイクルでは総合職の新卒採用がインターンシップ経由のルートに一本化されています。グループワークの内容に応じて早期選考に案内される場合があります。最新の時期・形式は公式マイページで確認してください。

基本情報

上場区分非上場(2024年12月18日に東証プライム市場を上場廃止。1999年12月上場、旧証券コード4921)
グループキリンホールディングス株式会社の完全子会社(2019年8月資本業務提携→2024年9月TOB成立・連結子会社化→同12月上場廃止。キリンHD「ヘルスサイエンス事業」セグメントの中核会社)
創業・設立1980年に池森賢二が無添加化粧品の通信販売事業として創業/1981年8月18日設立
本社神奈川県横浜市中区山下町89番地1
代表者三橋英記(代表取締役 社長執行役員。2024年12月20日就任・キリンHD出身)
資本金107億9,500万円
従業員数単体920名(2026年1月1日時点・正社員。直近開示の連結は1,276名〈2024年3月期〉)
売上高キリンHD連結セグメントベースで1,126億円(2025年12月期・初の通年連結)。上場廃止に伴い単体の有価証券報告書は非開示
事業領域無添加化粧品・健康食品(サプリメント)の研究開発・製造・販売

同業他社と並べて見ると、その会社ならではの強みや立ち位置が浮かび上がります。志望理由づくりの比較材料にどうぞ。

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最終更新: 2026-08-04