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ドイツ銀行の強み・弱み・将来性を分析【2026年就活】|企業研究・選考対策

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企業分析・就活ガイド

読了目安 約23

編集部

この3つ、実は「エクイティを捨てた代わりに得たもの」という1本の線でつながっています。本文で順に見ていきましょう。

就活生

外資系投資銀行と言えばゴールドマンやモルガン・スタンレーが浮かびますが、ドイツ銀行は何が違うんですか…?

編集部

実は2019年に世界で株式(エクイティ)業務から撤退していて、いまは為替・債券・M&Aアドバイザリーに絞った会社なんです。この記事の中で詳しく解説します。

結論から言うと、ドイツ銀行の正体は「フルサービス」を捨てて専門特化した欧州系投資銀行だ。

業界の基礎

就活生

外資系投資銀行というとゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーが浮かびますが、業界研究では何を見ればいいのか分かりません…。

編集部

ポイントは「フルサービス型か、専門特化型か」。ドイツ銀行がどちらに属するかを軸にすると、一気に整理できますよ。

外資系投資銀行は、国内の証券会社とは異なり、事業法人・機関投資家向けの資金調達・M&A助言・証券のセールス&トレーディングを専門に手がける業態である。

日本市場では、米系のゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガンが規模・知名度で先行し、欧州系のドイツ銀行、UBS、バークレイズがこれに続く構図になっている。

  • 米系フルサービス型: ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガン(株式・債券・M&A・資産運用を幅広く展開)
  • 欧州系・専門特化型: ドイツ銀行(2019年に株式業務から撤退し、債券・為替・M&Aアドバイザリーに集中)
  • 欧州系・再参入組: バークレイズ(2016年に日本の現物株式から撤退後、2026年に再参入を計画)

この中でドイツ銀行は、ドイツ最大の銀行という規模を持ちながら、日本では専門特化した少数精鋭という独特のポジションにある。

事業内容

ドイツ銀行の事業内容: インベストメントバンク(ドイツ証券)、コーポレートバンク(東京支店)、アセットマネジメント(DWS Japan)、グループ横断の為替(FX)基盤

ビジネスモデル

一つの日本法人ではなく、インベストメントバンク(ドイツ証券株式会社)・コーポレートバンク(ドイツ銀行東京支店)・アセットマネジメント(ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社/DWS Japan)という法人格の異なる3社体制で、グローバルのDeutsche Bank AGの事業本部制をそのまま日本に落とし込むモデル。2019年に株式(エクイティ)業務から撤退して以降は、債券・為替・M&Aアドバイザリー・資産運用という専門特化領域に絞る「選択と集中」を特徴とする。

  • インベストメントバンク(ドイツ証券)

    債券セールス・トレーディング、資金調達、M&Aアドバイザリーなどホールセール(事業法人・機関投資家向け)証券ビジネス。2019年に株式(エクイティ)業務から撤退し、債券・為替・アドバイザリーに特化した。

    債券セールス・トレーディングM&Aアドバイザリー資金調達
  • コーポレートバンク(東京支店)

    外国為替、キャッシュ・マネジメント、貿易金融を含むコーポレート・バンキング・サービス全般、不動産ファイナンス、証券管理サービスを提供する。

    外国為替キャッシュマネジメント貿易金融不動産ファイナンス
  • アセットマネジメント(DWS Japan)

    DWSグループの日本拠点。個人投資家向け投資信託と、公的・企業年金など機関投資家向け資産運用ソリューションを展開する。AUM約2兆725億円(2025年12月末)。

    投資信託年金運用ESG運用
  • グループ横断の為替(FX)基盤

    3法人共通で使う自社開発FXプラットフォーム「HausFX」が1,096通貨ペア・40カ国超をカバー。2025年Euromoney FX Awardsで7部門受賞し、BlackRock Aladdinとの統合も発表した。

    HausFXFXアルゴリズム取引FXペイメント

日本の「ドイツ銀行」は、実は単一の会社ではない。

グローバルのDeutsche Bank AGは「コーポレートバンク」「インベストメントバンク」「プライベートバンク」「アセットマネジメント」の4事業本部制を敷いており、日本ではこのうち3本部がそれぞれ別法人として実在する。ドイツ証券株式会社(インベストメントバンク=債券セールス・トレーディング、M&A助言)、ドイツ銀行東京支店(コーポレートバンク=外国為替・キャッシュマネジメント・貿易金融)、ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社(アセットマネジメント=DWS Japan)の3社体制だ。プライベートバンク(個人富裕層向け)は日本での独立展開を持たない。

2024年7月には3法人が麻布台ヒルズ森JPタワー16階へ統合移転し、法人は分かれていても拠点は一つに集約されている。

この会社の強み

ドイツ銀行の強み: 撤退後も貫く為替(FX)世界一の投資、BlackRock Aladdinとの為替基盤統合、DWSの2兆円規模の資産運用基盤、154年続く日本プレゼンスの3法人体制
  1. 撤退後も貫く為替(FX)世界一の投資

    2019年に世界で株式(エクイティ)業務から撤退した後も為替に集中投資を続け、2025年のEuromoney FX Awardsで「World's Best FX Bank」など7部門を受賞。自社開発プラットフォーム「HausFX」で1,096通貨ペア・40カ国超をカバーする

  2. BlackRock Aladdinとの為替基盤統合

    2026年2月、自社のFXaaS基盤「HausFX」と世界最大級の資産運用プラットフォーム「BlackRock Aladdin」の統合パートナーシップを発表。機関投資家向けの為替ワークフロー自動化に踏み込んでいる

  3. DWSの2兆円規模の資産運用基盤

    日本のドイチェ・アセット・マネジメント株式会社(DWS Japan)は2025年12月末時点でAUM(運用資産残高)約2兆725億円。同時期にDeutsche Bank Private BankとDWSが裁量運用(Discretionary Portfolio Management)で協業を深化すると発表し、グループ横断の運用体制を強化している

  4. 154年続く日本プレゼンスの3法人体制

    創業からわずか2年後の1872年に横浜支店を開設し、外資系金融でも最古参クラスの日本進出実績を持つ。2024年7月にはドイツ証券・東京支店・DWS Japanの3法人を麻布台ヒルズ森JPタワー16階へ統合移転し、専門特化後も拠点の求心力を維持している

4つの強みは個別の実績に見えて、実は「エクイティを手放し、為替と資産運用に経営資源を再配分する」という一つの経営判断でつながっている。

2019年の株式撤退は後退ではなく、為替のプラットフォーム投資(①HausFX・②BlackRock Aladdinとの統合)と、資産運用の拡大(③DWSとの協業深化)へ経営資源を振り向ける決断だった。その結果、2025年には為替で世界最優秀の評価を獲得し、DWSは日本だけで2兆円超の運用資産を抱えるまでになった。それを支えるのが、1872年からの日本プレゼンスを3法人体制で維持し続ける④の継続性である。

業績の推移(純収益)

272億2022/12期289億2023/12期301億2024/12期321億2025/12期
グローバル連結の純収益(IFRS)。2019年に株式業務撤退を含む大規模リストラを断行して以降、収益・利益とも回復基調が続き、2025年12月期は税引前利益97億ユーロ・純利益71億ユーロ(前年比ほぼ倍増)といずれも過去最高を更新した。日本法人ドイツ証券株式会社単体は2025年12月期に営業収益567億円・当期純利益53億円(前期比+31億円)。

決算期は12月(グローバル・日本法人とも)。

決算期税引前利益純利益ROTE
2023年12月期57億€49億€7.4%
2024年12月期53億€35億€4.7%
2025年12月期97億€71億€10.3%

2025年12月期は税引前利益・純利益とも過去最高を更新し、2025年に掲げていた財務目標(ROTE10%超)を達成した。2019年の大規模リストラ(株式業務撤退・約1.8万人削減)を経て、コスト規律と専門特化で収益性を回復させた形だ。

日本法人のドイツ証券株式会社単体(JSDA法定開示ベース)も、2025年12月期は営業収益567億円(前期比+23億円)、当期純利益53億円(前期比+31億円)と増収増益だった。

競合の中での立ち位置

ドイツ銀行 のポジショニングマップ
外資系投資銀行・金融業界マップ(2軸で見る)

同じ外資系投資銀行でも、各社の立ち位置は大きく異なる。

会社タイプドイツ銀行との違い
ドイツ銀行欧州系・専門特化型2019年に株式業務撤退。為替・債券・M&A助言・資産運用に集中
ゴールドマン・サックス米系フルサービス型株式・債券・M&A・資産運用を幅広く展開。日本のM&Aリーグテーブルでも上位常連
モルガン・スタンレー米系(MUFGとJV)三菱UFJモルガン・スタンレー証券等のJVで日本市場に厚い基盤を持つ
JPモルガン米系フルサービス型フルサービス投資銀行として存在感が大きい
UBS欧州系(スイス)クレディ・スイス統合で規模を拡大し、ウェルスマネジメントに強み
バークレイズ欧州系(英国)2016年に日本の現物株から撤退、2026年に再参入を計画中

規模では米系大手に及ばないが、為替(FX)という一点でグローバル評価トップを握っているのがドイツ銀行の立ち位置である。株式業務を持たないという「弱み」を、専門領域の強さに変換している構図だ。

今後の展望

ドイツ銀行の数値目標(2028年(目標))

ビジョン

「Global Hausbank」戦略/次期フェーズ「Scaling the Global Hausbank」(2025〜2028年)

2025年に前フェーズの財務目標(税引後ROTE10%超・コスト収益率62.5%未満)を達成し、2025年11月に2028年までの新フェーズを発表した。税引後ROTE13%超・コスト収益率60%未満を掲げ、資産形成・決済・アドバイザリー等の成長領域を中心に純収益の年平均5%超成長を目指す。

数値目標

税引後ROTE(2028年(目標))13%超
コスト収益率(2028年(目標))60%未満
純収益成長率(2025〜2028年)年平均5%超
非金利費用(2028年(見込み))約220億ユーロ

注力施策

  • FXプラットフォーム「HausFX」の拡張

    2025年Euromoney FX Awardsで7部門受賞。2026年2月にBlackRockのAladdinとの統合パートナーシップを発表し、機関投資家向け為替ワークフローの自動化を進める。

  • DWSとのグループ連携強化

    Deutsche Bank Private BankとDWSが裁量運用(Discretionary Portfolio Management)で協業を深化。DBのGlobal CIOが資産配分を、DWSが運用・執行基盤を担う体制を構築している。

  • サステナブルファイナンスの拡大

    2025年のサステナブルファイナンス調達額は980億ユーロと2021年以来最高を記録した。

  • 資本還元の強化

    2025年は株主還元を前年比50%増額。CET1比率も13.8%から14.2%へ改善した。

ロードマップ

  1. 1870

    ベルリンでドイツ銀行創業

  2. 1872

    横浜に日本初の拠点を開設

  3. 1971

    ドイツ銀行東京支店を設立

  4. 1985

    ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社を設立(DWS Japanの前身)

  5. 2005

    ドイツ証券株式会社を設立

  6. 2019

    グローバルで株式(エクイティ)業務から撤退。日本拠点も株式営業・トレーディングを廃止

  7. 2024/7

    ドイツ証券・東京支店・DWS Japanの3法人が麻布台ヒルズ森JPタワーへ統合移転

  8. 2025

    税引前利益97億ユーロ・純利益71億ユーロでともに過去最高。Euromoney FX Awardsで世界最優秀FX銀行を受賞

ドイツ銀行の将来性を読む軸は、「Global Hausbank」戦略が2025年に目標達成し、2028年までの新フェーズへ移行したことだ。

前フェーズ(ROTE10%超えが目標)を2025年に達成したことで、次の焦点は「規模の回復」から「収益の質」へ移っている。2028年目標の税引後ROTE13%超は、GS・モルガン・スタンレーなど米系大手と比べても遜色ない水準で、専門特化路線が数字として結実しつつあることを示す。

同時に、為替(HausFX×BlackRock Aladdin)と資産運用(DWS協業深化)という2つの強みへの追加投資が続いており、「エクイティを持たない銀行」から「為替と資産運用に強い銀行」への再定義が、日本拠点も含めたグループ全体で進行中と見える。

こんな人にピッタリ

ドイツ銀行が合う人・合わない可能性がある人の早見表

為替・債券・M&Aアドバイザリーなど専門特化した領域で早期から裁量を持ち、グローバル基準の実力主義環境で成長を目指したい人。

  • 為替(FX)や債券など専門領域を極めたい

    世界最優秀FX銀行という評価を持つドイツ銀行のマーケッツ(FICC)部門が合う

  • 少数精鋭の環境で早期から幅広い業務に触れたい

    日本拠点が3法人・約250名規模のドイツ銀行では、若手のうちから業務の幅に触れやすい可能性がある

  • 欧州とのクロスボーダー案件やグローバルな環境で働きたい

    ドイツ最大の銀行としての欧州ネットワークを持つドイツ銀行が向く

逆に合わない可能性がある人

志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。

  • フルサービスの投資銀行で株式(エクイティ)業務まで含めて幅広く経験したい

    2019年に株式セールス・トレーディング業務から撤退しているため、GS・モルガン・スタンレーなどフルライン型の外資系投資銀行の方が合う場合があります。

  • 日本市場で圧倒的な規模・知名度のある会社で働きたい

    時価総額・日本拠点の人員規模では米系大手より小さいため、規模を重視する場合は他の外資系大手の方が合う場合があります。

  • 年功序列的な安定した昇進を求める

    外資系の実力主義・成果報酬文化が強いため、案件やポジションによっては裁量とプレッシャーの大きさに向き不向きがある可能性があります。

求める人物像

  • 誠実さ・規律を重んじる姿勢

    公式コアバリューの筆頭に掲げる「Integrity(誠実さ)」「Discipline(規律)」を体現し、金融のプロフェッショナルとして高い倫理観を持って行動できる人。

  • 顧客中心・パートナーシップ志向

    「Client Centricity」「Partnership」を重視し、事業法人・機関投資家という専門性の高い顧客と信頼関係を築きながら、社内外の関係者と協働できる人。

  • 新たな挑戦への意欲

    日本法人の採用メッセージが掲げる「新たな挑戦に意欲的に取り組む」人物像のとおり、少数精鋭の環境で自ら手を挙げて役割を広げていける人。

  • 自分らしさを発揮できる強み

    「これまでの経験を基に力を発揮したい」人材を歓迎するメッセージのとおり、既存の枠に収まらず自分の経験・専門性を武器にできる人。

入社後のキャリアパス

  1. 入社後研修(アナリスト期)

    入社後は国内研修に加え、主にニューヨーク・ロンドンなど海外拠点での研修を実施する(公式)。新卒はまずアナリストとして専門分野の実務を担う。

  2. アソシエイト以降

    業界一般には、アナリスト経験後にアソシエイト、その後VP(ヴァイスプレジデント)、ディレクター、マネージングディレクター(MD)と進む階梯があるとされる(同社固有の制度としての公式発表は確認できず、業界一般論として紹介)。

  3. 専門性の深化

    部門別採用のため、配属先(IB・マーケッツ・DWS等)の専門性を軸にキャリアを積み上げる。少数精鋭ゆえ早期から実務の裁量が大きいとされる(傾向)。

入社後は国内研修に加え、主にニューヨーク・ロンドンなど海外拠点での研修が組まれる(公式)。

外資系投資銀行に共通する昇進階梯として、アナリスト→アソシエイト→ヴァイスプレジデント(VP)→ディレクター→マネージングディレクター(MD)という道筋が業界一般に知られるが、ドイツ銀行固有の制度としての公式な明記は確認できていない。部門別採用のため、配属された部門(IB・マーケッツ・DWS等)の専門性を軸にキャリアを積み上げていく点は共通する。

年収・待遇

公式な新卒初任給・平均年収の開示は確認できず、以下はすべてOpenWork等の社員クチコミ(体験談)ベース(2026年7月時点)。

初任給

新卒初任給(公式非開示)要確認(公式発表なし。クチコミでは初年度から年収1,000万円台に達するとの声もある)

平均年収(出典別)

OpenWorkクチコミ(ドイツ証券・体験談)約2,358万円(全社員平均・回答者100人)

年次・役職別の目安

VP以上(クチコミ)3,000万円台〜が目安(体験談。マーケット営業VP職で基本給2,400万円+賞与600万円の例あり)
ディレクター職(クチコミ)5,000万円規模との体験談あり(40歳Director職の一例)
バックオフィス・管理部門(クチコミ)600万円前後との体験談あり

待遇の特徴

  • ボーナスは業績連動の出来高制で、VP以上を中心に支給される傾向がある(クチコミ)
  • クチコミの年収レンジは職種・役職で大きな差があり、投資銀行部門とバックオフィスでは水準が大きく異なる

社員のリアルな評判

公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork・就活会議等の社員クチコミ) 成果がダイレクトに評価される実力主義や高年収を評価する声がある一方、2019年のグローバル・リストラ以降は東京拠点の縮小傾向や、上位ポジションの層の厚さを課題に挙げる声も共存する。DWS Japanは有給消化率・残業時間の面で好条件との声が多い。

総合評価(OpenWork・ドイツ証券)3.24(回答者100人)
月平均残業(クチコミ・ドイツ証券)約35.1時間(部署差が大きく営業で140時間規模との声も)
有給消化率(クチコミ・ドイツ証券)70.6%
有給消化率(クチコミ・DWS Japan)97.2%(残業は月22.5時間)

評価する声

  • 成果がダイレクトに評価される実力主義で、VP以上を中心に高水準のボーナスが得られるという声
  • グローバルなプロジェクトへの関与や、優秀な同僚との協働を評価する声
  • DWS Japanは有給消化率97.2%と高水準で、ワークライフバランスが良いという声

気になる声

  • 「上のポジションが重く、若手が登用されづらい」という声がある(傾向)
  • 2019年のグローバル・リストラ以降、東京拠点が縮小傾向にあり業務がアジア他拠点へ移管された事例があるとの声
  • 部署による業務負荷の差が大きく、営業部門では残業が大きく増える場合があるとの声

就活生

外資系投資銀行って激務のイメージがあります…ドイツ銀行も本当にきついんでしょうか?

編集部

正直に言うと部署差が大きいです。クチコミでは月平均残業が約35.1時間(ドイツ証券)ですが、営業部門は月140時間規模という声もある一方、DWS Japanは月22.5時間・有給消化率97.2%と対照的です。配属される部門によって働き方はかなり変わります。

2019年のグローバル・リストラで株式部門が消えて以降、東京拠点の縮小を体感したというクチコミもある。成果がダイレクトに評価される実力主義を評価する声が多い一方、上位ポジションの層の厚さを課題視する声も共存する。

沿革

ドイツ銀行の歴史は、1870年にベルリンで76名の出資者により設立されたことに始まる。本店は1957年にフランクフルトへ移転し、現在はドイツ最大の銀行として、フランクフルト証券取引所・NY証券取引所に上場している(DAX構成銘柄)。

日本との関わりは早く、創業からわずか2年後の1872年に横浜支店を開設した。これは外資系金融の中でも最古参クラスの進出実績である。その後、1971年にドイツ銀行東京支店、1985年にドイチェ・アセット・マネジメント株式会社(現DWS Japan)、2005年にドイツ証券株式会社が相次いで設立され、現在の3法人体制が形づくられた。

採用・選考

ドイツ銀行の選考フロー
締切要確認(最新は公式採用ページで確認)。2026年サマープログラム「Summer Experience」は投資銀行部門2026年9月8日〜15日・マーケッツ部門2026年9月10日〜17日実施予定で、応募締切は2026年7月30日午前8時。
募集職種・コース部門別(職種別)採用。「インベストメント・バンキング(カバレッジ・アドバイザリー・キャピタルマーケッツ)」「フィクスト・インカム&カレンシーズ(グローバル・マーケッツ=セールス・トレーディング・ストラクチャリング)」が中心で、コーポレートバンクやDWSアセットマネジメント(Graduate Program「PACE」)等の募集もある。
勤務地東京(麻布台ヒルズ森JPタワー)
選考難易度・特徴部門別(職種別)の少数精鋭採用で、外資系投資銀行の中でも狭き門とされる(倍率の公式数値は非開示)。選考は英語での志望動機確認やケース問題(過去傾向)を含み、語学力とロジカルシンキングの両方が問われる。2019年のグローバル株式業務撤退以降は債券・為替・M&Aアドバイザリー中心の陣容のため、志望する部門への深い理解が問われやすい。

選考フロー

  1. CV審査(エントリーシート)
  2. Webテスト
  3. 録画面接(ビデオインタビュー)
  4. 一次面接
  5. 二次面接
  6. 三次面接(英語面接を含む場合あり)
  7. 最終面接(MDとの1対1面接を複数ラウンド行う「スーパーデイ」形式との選考体験の傾向あり)

選考で聞かれること

  • なぜ日系ではなく外資系銀行なのか

    面接官が見ているポイント

    安定より実力主義・グローバル基準のスピード感を求める理由を、待遇論に逃げず語れるか

  • 数ある外資系の中でなぜドイツ銀行か

    面接官が見ているポイント

    GS・モルガン・スタンレー・JPモルガンなど知名度で勝る競合との比較で、日本での存在感が縮小した欧州系を選ぶ必然性まで踏み込めているか

  • 日系他社を選ぶ人も多いがどう思うか

    面接官が見ているポイント

    志望動機の揺らぎを突かれても軸をぶらさず切り返せるか

  • 投資銀行の仕事に興味を持ったきっかけ

    面接官が見ているポイント

    最終面接で聞かれる定番質問。表面的な憧れでなく具体的な原体験から動機を語れているか

  • 大事にする価値観を一つ選んでください

    面接官が見ているポイント

    ドイツ銀行の行動指針「私たちの価値観と信念」から一つ選び入社後の貢献法を記述するES実問。企業理念を自分の言葉で咀嚼し行動に落とし込めているか

  • これまでの挫折経験を教えてください

    面接官が見ているポイント

    本選考ESの実問。挫折からの立ち直り方に、少数精鋭で個の裁量が大きい外資環境でも折れないタフさが表れているか

  • 直近気になった金融・市場ニュースは

    面接官が見ているポイント

    面接で頻出の質問。日頃から市場を追っているか、丸暗記でなく自分の解釈を持って語れているか

  • 外資系投資銀行の存在意義とは何か

    面接官が見ているポイント

    業界構造への理解が「かっこいいから」で止まらず、資金調達やM&Aが果たす社会的機能まで言語化できているか

  • 志望する部門とその適性を教えて

    面接官が見ているポイント

    同社はIB(カバレッジ・アドバイザリー・キャピタルマーケッツ)とマーケッツ(FICC)で採用が分かれ、マーケッツはさらにセールス・トレーダー・ストラクチャリングの職種別選考。部門レベルの解像度で自己理解を語れているか

  • 特定業界に絞るか色々経験したいか

    面接官が見ているポイント

    カバレッジ配属で専門特化するかジェネラリスト志向かの自己理解の深さが問われているか

  • 100万円の借金を1週間でどう返すか

    面接官が見ているポイント

    インターンESの実問。突飛な設定でも動じず、条件整理から解決策を組み立てる地頭とロジカルシンキングが見えるか

  • 志望理由を英語で話してください

    面接官が見ているポイント

    一次の動画面接で実際に課される設問。流暢さより、英語でも論理構成を崩さず伝えきる胆力があるか

  • 強みは何か(英語で回答を求められる)

    面接官が見ているポイント

    最終面接で英語のまま問われる定番。日本語回答の言い換えでなく、英語思考のまま具体例まで語れるか

  • 長所を教えてください

    面接官が見ているポイント

    本選考ESの実問。個の力が評価される少数精鋭の東京拠点で、再現性のある強みとして裏付けられているか

  • 他社の投資銀行インターンで何をしたか

    面接官が見ているポイント

    併願先での経験を通じ、業務理解の解像度と他社比較でのドイツ銀行の位置づけを持てているか

  • アルバイトは何をしていますか

    面接官が見ているポイント

    硬い経歴だけでなく、素の人物像や地に足のついた継続力が見えるか

  • 若手からハードワークに耐えられるか

    面接官が見ているポイント

    外資系投資銀行特有の適性確認。体育会系的な激務環境を美化も恐怖もせず、体力・精神面で現実的に語れているか

  • 英語を使う環境に抵抗はないか

    面接官が見ているポイント

    欧州系グローバル企業として日常的に英語資料・会議が発生する環境への適応力を、経験ベースで示せているか

  • 入社後どんなキャリアを描いているか

    面接官が見ているポイント

    少数精鋭ゆえ若手にも早期に裁量が回ってくる同社の環境を理解した上で、現実的な成長イメージを描けているか

  • 最後に質問はありますか(逆質問)

    面接官が見ているポイント

    業界研究の深さが伝わる逆質問を用意できているか

インターンシップ

「インサイト・プログラム」(大学3年・修士1年向け、日本語のみ)「サマープログラム」「グラデュエート・プログラム」の3段階を用意。2026年サマー「Summer Experience」は投資銀行部門・マーケッツ部門で実施予定(応募締切2026年7月30日)。インターン優秀者はメンター面談等の早期選考ルートに進むという就活メディアの記載があるが、選考直結の詳細は公式に明記が薄く要確認。

公式採用ページを見る →

ドイツ銀行グループの新卒採用は「部門別(職種別)採用」が基本で、志望する部門(インベストメントバンキング・マーケッツ・DWS等)ごとに選考が独立している。選考はCV審査・Webテスト・録画面接を経て複数回の対面面接に進み、最終段階ではMDとの1対1面接を複数ラウンド行う「スーパーデイ」形式になるとの選考体験の傾向がある。

  • 志望する部門(IB・マーケッツ・DWS等)ごとに求められる専門性・適性が異なるため、部門レベルの解像度で自己理解を語れるようにしておく
  • 英語での志望動機説明や、英語のままの質疑応答が選考で課される傾向があるため、日本語での回答をそのまま翻訳するのではなく、英語思考で語る練習をしておく
  • 「なぜ日系ではなく外資か」「数ある外資の中でなぜドイツ銀行か」は定番の深掘り質問。2019年の株式業務撤退という事実を踏まえた上で、専門特化した領域への必然性を語れると強い

よくある質問

ドイツ銀行の年収はどのくらいですか?

公式な初任給・平均年収の開示は確認できませんが、社員クチコミ(体験談)では全社員平均で約2,358万円(回答者100人)とされ、証券・投資ファンド業界平均を大きく上回ります。ボーナスは業績連動の出来高制で、VP(ヴァイスプレジデント)以上を中心に支給される傾向があります。

ドイツ銀行の就職難易度・採用倍率は?

部門別(職種別)の少数精鋭採用で、外資系投資銀行の中でも狭き門とされます。倍率の公式数値は非開示ですが、選考は英語での志望動機確認やケース問題などを含み、語学力とロジカルシンキングの両方が問われる傾向です。

ドイツ銀行は激務ですか?「やばい」と言われるのはなぜ?

月平均残業はクチコミでドイツ証券が約35.1時間(部署差が大きく営業で140時間規模との声も)、DWS Japanは約22.5時間とされ、部門によって大きな差があります。2019年のグローバル・リストラ以降は東京拠点が縮小傾向にあり、その点を課題に挙げる声もあります。

ドイツ銀行のインターンは選考に有利ですか?

「インサイト・プログラム」「サマープログラム」「グラデュエート・プログラム」の3段階が用意されており、優秀な参加者はメンター面談など早期選考ルートに進むという就活メディアの記載がありますが、選考直結の詳細は公式に明記が薄く要確認です。最新の情報は公式採用ページで確認してください。

基本情報

上場区分親会社Deutsche Bank AGはフランクフルト証券取引所・NY証券取引所上場(DAX構成銘柄)。日本の3法人はいずれも非上場の現地法人
グループDeutsche Bank AG(本店フランクフルト)を頂点に、日本はドイツ証券株式会社/ドイツ銀行東京支店/ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社の3法人体制
創業・設立1870年ベルリンでドイツ銀行創業(グローバル)/日本進出は1872年横浜支店開設。東京支店設立1971年、ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社設立1985年、ドイツ証券株式会社設立2005年
本社(日本)東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ森JPタワー16階(2024年7月移転)
代表者(日本)本間民夫(ドイツ証券株式会社 代表取締役社長兼CEO/ドイツ銀行東京支店 日本における代表者兼支店長を兼務)
資本金ドイツ証券株式会社 437億9,601万円/ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社 30億7,800万円(ドイツ銀行東京支店は外国銀行支店のため資本金の概念なし)
従業員数ドイツ証券株式会社単体243名(2025年12月期・JSDA法定開示)。グループ全体の統一開示は無く、法人ごとに開示が分かれる(要確認)
事業領域債券セールス・トレーディング/M&Aアドバイザリー(ドイツ証券)、外国為替・キャッシュマネジメント・貿易金融・不動産ファイナンス(東京支店)、投資信託・年金運用(DWS Japan)

同業他社と並べて見ると、その会社ならではの強みや立ち位置が浮かび上がります。志望理由づくりの比較材料にどうぞ。

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最終更新: 2026-07-24