【2026最新】星野リゾートの就活企業分析|事業・強み・選考対策
企業分析・就活ガイド
まとめ
施設を所有せず「運営」に特化する独立系リゾート運営会社。星のや・界・リゾナーレ・OMO・BEBの5ブランドを軸に国内外70施設以上を展開し、経営不振施設のリブランド再生を成長の柱とする。マルチタスク(1人4役)・フラット組織・立候補制で顧客満足と収益率の両立を仕組み化。運営会社は非上場で売上は非公開(施設を所有するリートのみ東証3287上場)。
基本情報
| 上場区分 | 非上場(運営会社)。施設を所有する星野リゾート・リート投資法人のみ東証上場(3287) |
|---|---|
| グループ | 株式会社星野リゾートホールディングス傘下。運営=株式会社星野リゾート/採用・運営主体=星野リゾート・マネジメント/所有=星野リゾート・リート投資法人/資産運用=星野リゾート・アセットマネジメント |
| 創業 | 1914年(軽井沢で星野温泉旅館を開業)/1951年に株式会社星野温泉として法人化・1995年に現商号へ |
| 本社 | 長野県北佐久郡軽井沢町 |
| 代表者 | 星野佳路(代表) |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 従業員数 | グループ約7,050名/グループ正社員4,499名(2026年3月時点) |
| 売上高 | 非公開(非上場のため。施設を所有するリートの決算とは別) |
| 事業領域 | ホテル・旅館・リゾートの運営(所有と運営の分離による運営特化) |
業界の基礎
ホテル・旅館業界は、土地・建物を所有して運営する「所有型」と、施設を持たず運営に特化する「運営特化型」に大きく分かれる。
日本の伝統的な温泉旅館や、アパホテルのような都市型ビジネスホテルは、自ら不動産を所有・運営する所有型が多い。
一方で、マリオットやヒルトンなど外資系の大手チェーンは、施設の所有を切り離し「運営」でフィーを稼ぐ運営特化型が主流だ。
星野リゾートは、この運営特化型を国内で先駆けて確立した独立系である。
施設は外部オーナーや、自社が上場させた星野リゾート・リート投資法人(東証3287)が所有し、星野リゾートは運営に専念する。
代表的なプレイヤーを並べると、星野リゾートの立ち位置が見えてくる。
- 所有型・ビジネス中心: アパホテル(約9割を自社開発・所有)
- 所有型・体験中心: 伝統的な温泉旅館(土地・源泉・建物を代々所有)
- 運営特化・都市/グローバル: マリオット、オークラ
- 運営特化・リゾート/体験: 星野リゾート(この象限にほぼ単独で位置する)
事業内容

ビジネスモデル
土地・建物を自社で所有せず、外部オーナーや星野リゾート・リート投資法人(東証3287)が所有する施設の「運営」に特化し運営フィーを得る、所有と運営の分離モデル。資産を持たないため身軽に多拠点展開でき、経営不振施設のリブランド再生を成長の柱とする。
星のや(ラグジュアリー)
「圧倒的非日常」を掲げる最上位ブランド。その土地の風土・歴史・文化を独創的なテーマで描く。星のや富士は日本初のグランピングリゾート。
星のや軽井沢星のや東京星のや京都星のや富士星のやバリ界(温泉旅館)
全国展開する温泉旅館ブランド。地域の工芸・文化を客室に落とし込んだ「ご当地部屋」が特徴。2030年に全国30施設を目指す。
界 箱根界 由布院界 加賀界 津軽界 別府リゾナーレ(リゾート)
豊富なアクティビティを楽しむファミリー向けリゾート。経営不振施設の再生から生まれた施設も多い。
リゾナーレ八ヶ岳リゾナーレトマムリゾナーレ熱海リゾナーレ那須OMO(都市観光)
「街ナカ」を楽しむ都市観光ホテル。地域とともに街歩きを仕掛ける「ご近所専隊OMOレンジャー」などで街の魅力を案内する。
OMO7旭川OMO7大阪OMO5小樽OMO3浅草BEB(カジュアル)
若年層向けのルーズに過ごすカジュアルブランド。仲間と気軽に旅できる価格・スタイルを志向する。
BEB5軽井沢BEB5土浦BEB5沖縄瀬良垣
多くのホテル会社が「建てて持って運営する」のに対し、星野リゾートは運営だけを引き受ける。
1992年に「リゾート運営の達人になる」というビジョンを掲げ、不動産を持たない運営特化へと舵を切った。
施設の所有は2013年に上場させた星野リゾート・リート投資法人(東証3287)や外部オーナーが担い、星野リゾートは運営フィーを得る。
資産を持たないぶんバランスシートが軽く、経営不振施設のリブランド再生を通じて施設網を素早く広げられるのが強みだ。
ブランドはターゲット別に5つ(+2025年の新ブランドLUCY)に分かれる。
- 星のや: 「圧倒的非日常」のラグジュアリー。
- 界: 全国展開の温泉旅館。2030年に全国30施設を目指す。
- リゾナーレ: アクティビティ豊富なファミリー向けリゾート。
- OMO(おも): 街歩きを楽しむ都市観光ホテル。
- BEB(ベブ): 若年層向けのカジュアルブランド。
所有・運営・開発の分業
星野リゾートの仕組みは、機能を別法人に割ることで成り立っている。
- 運営: 株式会社星野リゾート(非上場・入社先の中核)
- 所有: 星野リゾート・リート投資法人(東証3287)
- 資産運用: 星野リゾート・アセットマネジメント
就活で混同しやすいが、入社するのは運営会社であり、上場しているのは施設を所有するリートだという点を理解しておきたい。
この会社の強み

所有・運営・開発を3社で割る資本効率
1992年の運営特化宣言を起点に、所有は星野リゾート・リート投資法人(東証3287・2013年上場)、資産運用は星野リゾート・アセットマネジメント、運営は星野リゾート本体へ機能分業。リートは上場後に保有物件を約70物件・資産規模2,000億円超へと大きく増やし、本体は身軽なまま施設網を増やせる
経営不振施設を稼働80%へ再生する運営受託
不動産を持たず運営委託料を得る方式で破綻施設をリブランド再生。リゾナーレ八ヶ岳は稼働40%未満→約80%、青森屋(負債約220億円の民事再生案件)は35%→75%、トマムでは雲海テラスを生み出し来場累計100万人を達成した
1人4役と立候補制が支える生産性
2005年開始のマルチタスク(調理・客室・フロント・レストランの1人4役)で需要の波に人を動かし、管理職は総支配人とユニットディレクターの2職位のみ。年2回の立候補プレゼン大会(2024年は100名超が立候補)で選出する。品質と効率の両立で2014年ポーター賞を受賞
全施設に固有テーマを与える設計力
星のや・界・リゾナーレ・OMO・BEBの5ブランドの下に「1立地=1固有テーマ」を重ねる二層設計。星のや富士は日本初のグランピング、界は工芸を客室化した「ご当地部屋」(界 加賀=九谷焼・加賀友禅など)で体験を差別化する
教科書通りの理論経営と海外展開
代表・星野佳路は「ドラッカー・ポーターの教え通りに実践する」科学的経営を掲げ、コトラーのSTPでリゾナーレ・OMO・BEBを市場別に設計。海外は5カ国6施設(バリ・台湾・ハワイ・中国・グアム)を運営し、2028年に北米(米ニューヨーク州)へ初進出予定
「おしゃれなリゾート運営会社」というイメージの一段下に、星野リゾートが徹底して仕組み化している領域がある。
それは運営力そのものの工業化だ。ここが他社に簡単に真似できない差別化の核である。
① 所有・運営・開発を3社で割る資本効率
星野リゾートの本質は「運営会社」であって不動産会社ではない。
1992年の運営特化宣言以降、施設の所有を切り離し、所有を担う星野リゾート・リート投資法人(東証3287・2013年に日本初の観光特化型REITとして上場)、資産運用の星野リゾート・アセットマネジメント、運営の本体へと機能を分業した。
リートは2013年の上場後に保有物件を増やし、直近は約70物件・資産規模2,000億円超へと大きく拡大している。
運営会社本体はバランスシートを軽く保ったまま施設網を増やせる。これが「おしゃれなホテル運営」の裏にある資本効率の仕組みだ。
② 経営不振施設を稼働80%へ再生する運営受託
成長の主エンジンは、新築ではなくリブランド再生である。
不動産を持たず運営委託料を得る方式で破綻施設を引き受け、コンセプトの再設計で稼働率を実数で押し上げてきた。
- リゾナーレ八ヶ岳: 稼働率40%未満 → 約80%
- 青森屋(負債約220億円の民事再生案件): 着任時35% → 75%
- トマム(旧運営会社が約1,061億円の負債で経営破綻した施設): 雲海テラスを生み出し来場累計100万人を達成
再生ノウハウそのものが資産であり、「オーナーが施設を任せたくなる運営の達人」としての信用を実績で立証している。
③ 1人4役と立候補制が支える生産性
高い顧客満足と高収益率の両立を支えるのが、2005年に始めた**マルチタスク(1人4役)**だ。
調理・客室・フロント・レストランを1人が横断し、需要の波に合わせて人を動かす。
組織は管理職が総支配人とユニットディレクターの2職位のみというフラット構造で、マネジメントは年2回の立候補プレゼン大会で選ばれる(2024年は100名超が立候補)。
この「品質と効率の両立」は、2014年のポーター賞受賞という形で第三者からも実証された。
④ 全施設に固有テーマを与える設計力
ブランドは5系統(+LUCY)だが、差別化の核はその下にある「1立地=1固有テーマ」の二層設計にある。
星のや富士は日本初のグランピングリゾート、界は立地ごとの工芸を客室化した「ご当地部屋」(界 加賀=九谷焼・加賀友禅など)を持つ。
さらにOMOの「ご近所専隊OMOレンジャー」のように、経営思想を覚えやすい固有プログラム名へ翻訳して発信し、体験の差別化とメディア露出を同時に取る。
⑤ 教科書通りの理論経営と海外展開
代表・星野佳路は「ドラッカー・ポーターの教え通りに実践する」「教科書に3つと書いてあれば必ず3つやる」と公言する科学的経営者だ。
コトラーのSTP理論に沿って、リゾナーレ(ファミリー)・OMO(都市観光)・BEB(若年層)を、業界が手薄だった市場へ集中させた。
海外は既存の5カ国6施設(バリ・台湾・ハワイ・中国・グアム)から、2028年にニューヨーク州で北米初の温泉旅館を開業する予定である。
業績の推移(運営施設数)
運営会社は非上場で、売上高などの財務は継続的に公表されていない。
そのため成長は、運営施設数で見るのが分かりやすい。
| 時点 | 運営施設数 |
|---|---|
| 2019年末 | 約40施設 |
| 2023年7月末 | 68施設 |
| 2025年 | 72施設(海外5カ国6施設を含む) |
コロナ禍を挟みつつも、リブランド再生と新規開業で施設網を着実に拡大してきた。
なお、就活で混同しやすいが、施設を所有する星野リゾート・リート投資法人(東証3287)の決算は不動産投資法人の数値であり、運営会社の業績ではない。
運営会社の売上・利益は非公開。記事の数値は施設数・従業員数・海外展開などの公表された成長指標に基づく。
競合の中での立ち位置

同じホテル・旅館でも、各社で戦い方は大きく異なる。
| 会社 | タイプ | 星野リゾートとの違い |
|---|---|---|
| 星野リゾート | 運営特化×リゾート/体験 | 不動産を持たず運営に専念し、体験価値とリブランド再生で勝負 |
| オークラ | 運営特化×都市高級 | 同じ運営特化だが、都市の高級シティホテル運営が中心 |
| マリオット | 運営特化×グローバル | 数億人規模の会員網を持つ世界最大級。都市中心でほぼ全世界に展開 |
| プリンスホテル(西武) | 所有寄り×複合 | スキー場・ゴルフ場を実所有。近年は運営分離を後追い |
| アパホテル | 完全所有型×ビジネス | 約9割を自社で開発・所有・運営する都市型ビジネスホテル |
| 伝統的温泉旅館 | 所有・運営一体×体験 | 土地・源泉・建物を代々所有。体験価値は近いが運営特化ではない |
考え方として、「運営特化×リゾート/体験」という象限に星野リゾートはほぼ単独で位置する。
同じ運営特化でも、オークラやマリオットが都市の高級・グローバル運営を志向するのに対し、星野リゾートはリゾート・温泉旅館の体験価値とリブランド再生で差別化している。
今後の展望

ビジョン
リゾート運営の達人になる
「リゾート運営の達人」とは、顧客満足度と収益率を高い次元で両立できる運営会社のこと。所有よりも運営力(マネジメント)を競争源泉に据え、日本の観光産業の国際競争力を高めることを掲げる。近年は海外展開の加速と、特定個人でなくマネジメントチームへ承継する体制づくりを進める。
数値目標
| 「界」施設数(2030年(目標)) | 全国30施設 |
|---|---|
| 北米初進出(2028年(予定)) | 米ニューヨーク州に温泉旅館を開業 |
| 海外運営(2025年時点) | 5カ国6施設 |
注力施策
海外展開の加速
2017年の星のやバリを皮切りに5カ国6施設(バリ・台湾・ハワイ・中国・グアム)を運営。2028年には北米(米ニューヨーク州)に温泉旅館を開業し初進出する予定。
「界」と「OMO」の出店加速
温泉旅館「界」は2030年に全国30施設を目標とし、都市観光「OMO」とともにリブランドを軸に展開スピードを上げる。「星のや」は希少性を重視する。
新ブランドの開発
既存5ブランドに加え、2025年に新ブランド「LUCY」を立ち上げるなど、ターゲット別のブランドポートフォリオを広げる。
チームへの事業承継
約5,000人・70施設超の規模ゆえ、特定個人ではなくマネジメントチームへ経営を承継する体制をトライアル中。属人化を避ける運営思想の表れ。
ロードマップ
1914
軽井沢で星野温泉旅館を開業(創業)
1991
星野佳路が社長就任、翌1992年に「運営特化」へ転換
2005
星のや軽井沢を開業(星のやブランド第1号)
2011
「界」「リゾナーレ」ブランドを展開開始
2013
星野リゾート・リート投資法人が東証上場(日本初の観光特化型REIT)
2017
星のやバリ開業(海外初進出)
2018
都市観光ホテル「OMO」を展開開始
2025
新ブランド「LUCY」を展開開始
経営理念とカルチャー
- ビジョン: 「リゾート運営の達人になる」=顧客満足度と収益率の両立
- 組織文化: フラットな組織(Flat & Mature)、マルチタスク、立候補制
- 特徴: 非上場ゆえ短期業績に縛られず、運営力の磨き込みと長期の観光産業づくりに取り組める
星野佳路の「教科書通りに実践する」理論経営に象徴されるように、感覚ではなくマーケティング理論で市場を選び、運営の生産性を仕組みで高める姿勢が、星野リゾートのカルチャーの根にある。
最近の主要トピック(面接ネタ)
- 2028年予定: 米ニューヨーク州に温泉旅館を開業し、北米へ初進出。
- 2025年: 新ブランド「LUCY」を立ち上げ、ブランドポートフォリオを拡大。
- 継続中: 「界」を2030年に全国30施設へ。OMOの出店も加速。
- ガバナンス: 特定個人でなくマネジメントチームへ承継する体制を構築中。
こんな人にピッタリ

主体的にアイデアを出し、職種の壁を越えて多能工的に動きながら、観光地の魅力を最大化することに情熱を持てる人に向く。
主体的にアイデアを出し、答えのない問いに向き合いたい
フラット組織で発想が通りやすい星野リゾートが合う
一つの職種に縛られず多能工的に幅広く動きたい
マルチタスク(1人4役)が前提の星野リゾートが向く
年功でなく手挙げ・実力でリーダーに挑戦したい
立候補制で総支配人に挑める星野リゾートが活きる
- 主体的にアイデアを出し、答えのない問いにチームで向き合いたい人
- 一つの職種に縛られず、多能工的に幅広く動きたい人
- 年功ではなく、手挙げ・実力でリーダーに挑戦したい人
一方で、一つの専門職をじっくり深めたい人や、高い年収水準・安定した昇給を最優先したい人、都市部勤務にこだわりたい人は、職能分業が明確な老舗ホテルや都市型チェーンの方が合う場合がある。
逆に合わない可能性がある人
志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。
一つの専門職をじっくり深めたい
マルチタスク・立候補制が中核のため、職能分業が明確な老舗フルサービスホテルや専門特化型の方が合う場合があります。
高い年収水準や安定した昇給を最優先したい
平均年齢が若くマネジメント到達まで上昇が緩やかな傾向があるため、待遇重視なら別の選択肢が合う場合があります。
都市部での勤務にこだわりたい
リゾート立地が多く地方配属になりやすいため、勤務地を固定したい人には都市型チェーンの方が合う場合があります。
求める人物像
答えのない問いに主体的に取り組める人
公式が「主体性を持って答えのない問いについてチームで考える過程」を重視する。マニュアルのない課題に自ら向き合える姿勢を求める。
マルチタスクをこなせる柔軟性
フロント・レストラン・客室清掃・調理など複数業務を横断的に担う。職種の壁を越えて幅広く動ける適応力が活きる。
フラットな組織で議論できる人
「Flatな組織文化」を競争力の源泉と位置づける。役職に関係なく対等に議論し、より良い答えを追求できる人。
立候補制で自らキャリアを切り拓ける人
総支配人・ユニットディレクターは年2回の立候補プレゼン大会で誰でも挑戦できる。手を挙げて当事者になる意欲を持つ人。
観光地・地域の魅力創出に情熱を持つ人
観光地の魅力を最大化し伝えることに情熱を持ち、顧客満足と生産性の両立を意識できる人。
入社後のキャリアパス
入社初期(オンボーディング)
カルチャー統合研修からスタートし、配属は中期的なキャリア形成の視点から面談を通じて合意の上で決まります。社内ビジネススクール「麓村塾」で年150講座以上を受講できます。
現場でのマルチタスク習得
フロント・レストラン・客室清掃・調理の基本スキルを横断的に担う多能工として育ちます。1人が複数業務を担い、若手から幅広い現場経験を積みます。
フラット組織での裁量発揮
役職に関係なく自律的に議論・提案できるフラット文化のもと、一人ひとりが滞在を演出するアイデアを出します。社内公募で新施設・新規事業に手を挙げることも可能です。
立候補制によるリーダー登用
昇格・降格の概念がなく、ユニットディレクター(現場責任者)・総支配人は年2回の立候補プレゼン大会と全国約5,000人の社員投票で選ばれます。年次・年齢に関係なく登用される例があります。
星野リゾートのキャリアは、年次の階段を上るというより手を挙げて役割をつかむ形だ。
入社後はカルチャー研修を経て現場に配属され、フロント・レストラン・客室清掃・調理を横断するマルチタスクで多能工的に育つ。社内ビジネススクール「麓村塾」では年150講座以上を受講できる。
最大の特徴が立候補制だ。昇格・降格の概念がなく、ユニットディレクター(現場責任者)や総支配人は、年2回の立候補プレゼン大会と全国約5,000人の社員投票で選ばれる。
年次・年齢に関係なく登用される例があり、待遇も役職到達で大きく変わる。年功ではなく当事者意識と実力で道が開ける設計だ。
年収・待遇
星野リゾートの運営会社は非上場で有価証券報告書がなく、公式の平均年収は非公開。ここでは公式募集要項の初任給と、社員クチコミ(体験談)ベースの数値を出典を分けて整理する(2026年6月時点)。
初任給
| 大学卒・大学院了(公式・2027年以降入社) | 月給245,000円以上 |
|---|---|
| 大学卒・大学院了(公式・2026年入社) | 月給240,800円以上 |
| 短大・専門・高専卒(公式) | 月給204,400円以上 |
平均年収(出典別)
| 公式 | 非公開(非上場のため平均年収の公式値なし) |
|---|---|
| OpenWorkクチコミ(体験談) | 約408万円(回答者219名・平均年齢27歳)。平均年齢が若く若手比率が高いことが平均を押し下げる一因 |
年次・役職別の目安
| サービスチーム職(クチコミ) | 約426万円(OpenWork・体験談) |
|---|---|
| ホテル職(クチコミ) | 約395万円(OpenWork・体験談) |
| マネジメント職 | 立候補制で総支配人等に到達すると待遇が変わる(年功型でない・体験談) |
待遇の特徴
- 賞与は年2回・昇給は年1回(評価制度ベース)。超過勤務手当は全額支給(1分単位)との声(公式・クチコミ)
- 休日は界ブランド以外が年間休日115日、界ブランドは週休3日制で年間休日154日以上(公式)
- クチコミでは「業務量に給料が見合わない」「初期の昇給は緩やか」という声と、休暇制度や残業代支給を評価する声が共存(体験談)
社員のリアルな評判
公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork・就活会議・転職会議等の社員クチコミ)。 若手から大きな裁量を持てる成長環境、マルチタスクでの幅広い経験、フラットな組織文化を高く評価する声が多い。一方で、年収水準が業務量に見合わないと感じる声や、繁忙期の業務負荷・地方配属・体力面を課題に挙げる声も共存し、文化・成長面と待遇・激務面で評価が二極化する傾向がある。
| 月平均残業(クチコミ) | 約30.3時間(繁忙期は増えやすい傾向) |
|---|---|
| 有給消化率(クチコミ) | 約81.5% |
| 風通しの良さ(OpenWork評点) | 4.2(待遇面は2.5とコントラスト) |
評価する声
- 若いうちから大きな事業を任され、意見・アイデアが通りやすい
- マルチタスクで接客から運営まで幅広く経験でき成長を実感できる
- 役職より対話・議論を重んじるフラットな組織文化
- 残業代の全額支給やリフレッシュ休暇など休暇制度を評価する声
気になる声
- 年収水準が業務量に見合わないと感じる声があり、初期の昇給は緩やかな傾向
- 繁忙期は残業が増えやすく、業務負荷・人手不足を指摘する声
- リゾート立地ゆえ地方・僻地配属になりやすいとの声
- シフト制や早朝・深夜勤務など体力面の負担を挙げる声
評判では「若手の裁量」「マルチタスクでの成長」「フラットな組織文化」を評価する声が多い。
一方で、年収水準が業務量に見合わないと感じる声や、繁忙期の業務負荷・地方配属・体力面を課題に挙げる声もある(いずれも社員クチコミ・傾向)。
年収は、運営会社が非上場のため公式の平均値はない。OpenWork等のクチコミでは平均約408万円(回答者平均年齢27歳・体験談)とされるが、平均年齢が若く若手比率が高いことが平均を押し下げる一因だ。
OpenWorkの評点では「風通しの良さ4.2」に対し「待遇面2.5」と明確なコントラストがあり、文化・成長面と待遇面で評価が二極化する傾向が読み取れる。
沿革
星野リゾートのルーツは、1914年に創業家が軽井沢で開いた星野温泉旅館にさかのぼる。
長く軽井沢の温泉旅館を営んできたが、転機は1991年に4代目の星野佳路が社長に就任したことだ。
翌1992年、星野は「所有」から「運営」へと事業の軸を移し、不動産を持たずにリゾートを運営する運営特化モデルへ転換した。
その後、経営破綻した施設のリブランド再生で実績を重ね、2005年の星のや軽井沢、2013年のREIT上場を経て、全国・海外へ施設網を広げる現在の星野リゾートになった。
採用・選考

| 締切 | 通年採用(固定締切なし)。最新は公式採用ページで要確認 |
|---|---|
| 募集職種・コース | 育成コース区分での採用。Service Meister(接客・滞在演出)/Management Meister(経営・運営)/Facility Management Meister(設備・建物)/Chef Meister(調理)の4コース。現場ではフロント・レストラン・客室清掃・調理を横断するマルチタスクが中核。 |
| 勤務地 | 全国の運営施設(北海道〜沖縄)および海外施設。配属は中期的なキャリア形成の視点から面談を通じて決定する。 |
| 選考難易度・特徴 | 旅行・観光・ホテル業界で高人気。通年採用で相互マッチングを重視し、学歴より価値観・カルチャーフィットを重視するとされる(学歴フィルターは断定できず、傾向として重視されにくい)。倍率の具体値は非公開で、就活メディアの所感ベース。応募資格は学歴・資格不問。 |
採用人数の推移
選考フロー
- エントリー(通年)
- セミナー・インターンシップ
- グループワーク
- 複数回の面接
- 入社オファー(相互マッチング重視)
ES・自己分析でよく問われること
- 志望動機・自己紹介
- 学生時代に最も力を入れたこと
- 「おもてなし」をどう考えるか(過去傾向)
- 入社後のキャリアビジョン
面接で聞かれた質問例
- 志望動機と、星野リゾートで何をしたいか
- フラット組織・マルチタスク文化への理解
- チームで答えのない問いにどう取り組むか
- 入社後にどんなキャリアを描くか
インターンシップ
セミナー・インターンシップを選考プロセスの一環として実施する。具体的な日程・コースは公式の「お知らせ」で随時公開され、最新情報は要確認。
星野リゾートの採用は通年で、4つの育成コース(Service/Management/Facility Management/Chef の各Meisterコース)に分かれる。
選考はセミナー・インターンからグループワーク、複数回の面接へと進み、「相互にマッチングを確かめる」姿勢が貫かれている。
- フラットな組織・マルチタスク・立候補制という独自カルチャーへの理解と共感を、自分の言葉で語れるようにしておく
- 「おもてなし」や「観光地の魅力をどう高めるか」を、具体的な体験や考えに基づいて準備する
- 学歴より価値観・カルチャーフィットが重視されるとされるため、なぜ星野リゾートで働きたいのかを掘り下げておく
締切は通年採用のため固定されない。最新の選考フロー・インターン日程は公式採用ページで要確認。
よくある質問
星野リゾートの年収・初任給はどのくらいですか?「年収が低い」と言われるのはなぜ?
- 運営会社は非上場で公式の平均年収は非公開です。社員クチコミ(OpenWork)では平均約408万円(回答者平均年齢27歳・体験談)とされますが、これは平均年齢が若く若手比率が高いことが一因です。初任給は大卒月給245,000円以上(2027年以降入社・公式)で、立候補制でマネジメント職に到達すると待遇が変わる仕組みです。
星野リゾートの採用倍率・選考難易度は?
- 旅行・観光・ホテル業界で高人気ですが、倍率の具体値は非公開です。通年採用で「相互にマッチングを確かめる」姿勢を取り、学歴より価値観・カルチャーフィットを重視するとされます。選考はセミナー・インターンからグループワーク、複数回の面接へと進みます。
星野リゾートに学歴フィルターはありますか?
- 応募資格は学歴・資格不問で、就活メディアでは「学歴フィルターは重視されにくい」とされます(断定はできず傾向)。採用実績は難関大から一般大まで幅広く、価値観やカルチャーフィットを重視する選考とされています。
星野リゾートは激務ですか?「評判が悪い」と言われるのは本当?
- クチコミでは月平均残業が約30.3時間(繁忙期は増えやすい傾向)、有給消化率は約81.5%とされます。「評判が悪い」という声の実態は、若手の裁量や成長・フラット文化は高評価な一方、待遇水準・繁忙期の業務負荷・地方配属が課題という二極化と理解できます(いずれも体験談・傾向)。
星野リゾートはどんな働き方ですか?立候補制とは?
- フロント・レストラン・客室清掃・調理を横断するマルチタスク(1人4役)が中核で、組織はフラットです。総支配人やユニットディレクター(現場責任者)は年2回の立候補プレゼン大会と全国約5,000人の社員投票で選ばれ、昇格・降格の概念がなく年次に関係なく登用される例があります。
最終更新: 2026-06-19