【2026最新】丸紅の就活企業分析|事業・強み・選考対策
企業分析・就活ガイド
まとめ
三菱商事・三井物産・伊藤忠・住友商事と並ぶ5大総合商社の一角。純利益では5位グループだが、北米の農業資材小売「ヘレナ」を核にした食料・アグリと、商社最大級の海外発電(IPP)・英国電力小売という独自の強みを持つ。資源比率は2割台後半と中庸で、資源安局面でも減益しにくい非資源寄りのバランス型。2026年3月期の純利益は5,439億円と過去最高を更新し、次世代事業開発本部出身の大本晶之社長のもと、蓄電池・低炭素燃料など新領域への長期投資を進める。
基本情報
| 上場区分 | 東証プライム上場(証券コード8002) |
|---|---|
| グループ | 独立系総合商社。芙蓉グループ(旧富士銀行=みずほ系)に属するが資本支配関係はない |
| 創業・設立 | 1858年(安政5年)創業/1949年12月設立 |
| 本社 | 東京都千代田区大手町 |
| 代表者 | 大本晶之(代表取締役社長・2025年4月就任)/柿木真澄(会長) |
| 資本金 | 約2,637億円 |
| 従業員数 | 単体4,225名/連結52,658名 |
| 当期純利益 | 5,439億円(2026年3月期・IFRS連結/過去最高) |
| 事業領域 | 食料・アグリ/金属/エネルギー・化学品/電力・インフラ/金融・リース・不動産/エアロスペース・モビリティ 等 |
業界の基礎
総合商社は、原料の輸入から製品の販売、資源開発、事業投資まで「ラーメンからロケットまで」と言われるほど幅広い領域を手がける、日本独自の業態である。
その頂点にあるのが、**5大総合商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠・住友商事・丸紅)**だ。
各社は純利益の規模と、資源/非資源のどちらで稼ぐかで性格が分かれる。
- 上位3社(純利益8,000〜9,500億円規模): 三菱商事・三井物産(資源型)、伊藤忠商事(非資源・川下の雄)
- 4〜5位グループ(5,000億円台): 住友商事、丸紅
- 準大手: 豊田通商(自動車中心)、双日
丸紅は純利益では5位グループだが、北米の食料・アグリと海外電力という、他社にない独自の強みを持つ。資源比率が2割台後半と中庸な「非資源寄りのバランス型」である点も、丸紅の個性だ。
事業内容

ビジネスモデル
トレーディング(商取引)と事業投資の二本柱で稼ぐ総合商社。丸紅は本体の商取引以上に、出資先事業会社からの利益取り込み(持分法投資損益)が当期利益の中核を成す。北米の食料・アグリと海外電力に独自の厚みを持ち、資源比率は2割台後半と非資源寄りのバランス型。
食料・アグリ
丸紅の象徴的な強み。米農業資材小売ヘレナ(全米2位)や肥料卸MacroSource、穀物集荷輸出Columbia Grain、米牛肉Creekstone、ブラジルのインスタントコーヒー事業などを擁する。北米の農業インプットに独自の地位を持つ。
ヘレナMacroSourceColumbia GrainCreekstone日清丸紅飼料金属・エネルギー(資源)
豪州鉄鉱石ロイヒルやチリ銅などの金属資源と、LNG・石油ガス開発。資源価格に左右されるが安定的な稼ぎ頭。鉄鋼流通は伊藤忠との合弁・伊藤忠丸紅鉄鋼が担う。
ロイヒル鉄鉱石チリ銅LNG伊藤忠丸紅鉄鋼電力・インフラ
海外発電(IPP)で総合商社最大級の持分容量を持ち、英国SmartestEnergyが電力卸・小売を展開。再生可能エネルギー・水事業・FPSOなどインフラ領域も手がける。
海外IPPSmartestEnergy海外水事業金融・リース・不動産/モビリティ等
航空機リースAircastle、みずほ丸紅リース、第一生命HDとの国内不動産統合など金融・リースが利益の柱の一つ。船舶・建設機械・電子部品など多角的な事業投資も展開する。
Aircastleみずほ丸紅リース丸紅I-DIGIO
総合商社のビジネスは、モノを売買するトレーディングと、企業に出資して利益を取り込む事業投資の二本柱だ。
丸紅の場合、本体のトレーディング以上に、**出資先事業会社からの利益取り込み(持分法投資損益)が当期利益の中核**を成す。2026年3月期は、営業利益2,567億円に対し持分法投資損益が3,383億円と、出資先からの利益のほうが大きい。
つまり丸紅を理解する鍵は、「何を売っているか」より「どの事業会社を持っているか」にある。
4つの事業領域
丸紅は2026年3月期にセグメントを再編したが、就活生の理解としては次の4つで十分だ。
- 食料・アグリ: 丸紅の象徴的な強み。米農業資材小売ヘレナ、穀物、食肉、飲料原料。
- 金属・エネルギー(資源): 豪州鉄鉱石ロイヒル、チリ銅、LNG。安定的な稼ぎ頭。
- 電力・インフラ: 海外発電(IPP)と英国電力小売SmartestEnergy。
- 金融・リース・不動産ほか: 航空機リースAircastle、みずほ丸紅リース、不動産。
一過性益に注意
2026年3月期は金融・リース・不動産(約1,620億円)と金属(約1,343億円)が利益上位だったが、前者には第一生命HDとの国内不動産統合に伴う評価益765億円などの一過性益が含まれる。
平時の稼ぎ頭は金属・食料アグリ・電力と読むのが実態に近い。
この会社の強み

北米農業資材で全米2位の川中ポジション
米農業資材小売の中核ヘレナ(Helena Agri-Enterprises)は全米第2位の農薬・肥料・種子リテーラーで、拠点は約500、従業員約5,000人。肥料卸のMacroSource、穀物集荷輸出のColumbia Grainも擁し、川上の農業インプットを家族農家に直結させる体制は他商社にない丸紅独自の領域
商社最大級の海外発電と英国電力小売
海外・国内合わせた持分発電容量は約12GW超(2022年時点・約20カ国)で総合商社で世界最大級のIPP事業者。英国子会社SmartestEnergy(100%)が英・米・豪で電力卸・小売を展開する。前社長・柿木真澄氏も電力畑出身で、電力は丸紅の伝統的な稼ぎ頭
非資源7割の安定型ポートフォリオ
2025年3月期の分野別純利益は非資源約3,360億円・資源約1,180億円で資源比率は約26%と5大商社で中庸。資源安局面でも相対的に減益しにくく、2026年3月期は非資源(金融・リース・不動産等)主導で過去最高益5,439億円を更新した
航空機リース・金融事業の厚み
Aircastle事業(航空機オペレーティングリース・持分75%)やみずほ丸紅リースなどの金融が利益の柱の一つ。2026年3月期は金融・リース・不動産が当期最大の利益(約1,620億円。第一生命HDとの国内不動産統合益など一過性益を含む)を稼いだ
次世代事業開発本部出身社長の新領域投資
2019年新設の次世代事業開発本部の初代本部長が大本晶之・現社長。蓄電池(エストニアSkeleton Technologies)やヘルスケアなど新収益源を育成しており、社長がこの組織出身であること自体、丸紅の成長軸が新規事業開発にあるという戦略的シグナルになっている
「5大商社の5番手」という説明の一段下に、丸紅が他社にない厚みを持つ領域がある。
キーワードは「アグリ」と「電力」だ。
① 北米農業資材で全米2位の川中ポジション
丸紅の最大の個性は、北米の食料・アグリにある。
米農業資材小売の中核**ヘレナ(Helena Agri-Enterprises)は、全米第2位の農薬・肥料・種子リテーラー**だ。拠点は約500、従業員は約5,000人を数え、米国の家族農家に農業インプットを直接届ける。
肥料卸のMacroSource、穀物の集荷・輸出を担うColumbia Grainも擁し、川上から川中を押さえる。
注意点として、米穀物大手Gavilon(ガビロン)の穀物トレーディング事業は2022年にカナダのViterraへ売却済みだ。「丸紅=Gavilon穀物」は過去の話で、現在の主力はヘレナなど農業資材・ソリューションである。
② 商社最大級の海外発電と英国電力小売
もう一つの伝統的な強みが電力だ。
丸紅の**海外・国内合わせた持分発電容量は約12GW超**(2022年時点・約20カ国)で、総合商社で世界最大級のIPP(独立系発電)事業者である。
英国子会社**SmartestEnergy(100%出資)**は、英・米・豪で電力卸・小売を展開する。
前社長の柿木真澄氏も電力畑の出身で、電力は丸紅の歴史的な稼ぎ頭であり続けている。
③ 非資源7割の安定型ポートフォリオ
丸紅は、資源と非資源のバランスがよい。
2025年3月期の分野別純利益は、非資源約3,360億円・資源約1,180億円で資源比率は約26%。三菱・三井(資源比率5割超)ほど資源に依存せず、伊藤忠(1割台)ほど非資源に振り切ってもいない、5大商社で中庸の位置だ。
この設計のおかげで、資源安局面でも相対的に減益しにくい。2026年3月期の過去最高益5,439億円も、非資源(金融・リース・不動産等)が主導した。
④ 航空機リース・金融事業の厚み
金融・リースも利益の柱の一つだ。
**Aircastle事業(航空機オペレーティングリース・持分75%)**やみずほ丸紅リースなどを通じ、2026年3月期は金融・リース・不動産が当期最大の利益(約1,620億円)を稼いだ。
一過性益を含むとはいえ、リース・金融の事業基盤の厚みは丸紅の安定性を支えている。
⑤ 次世代事業開発本部出身社長の新領域投資
丸紅の未来を読むうえで象徴的なのが、社長の経歴だ。
2025年4月就任の大本晶之社長は、2019年新設の「次世代事業開発本部」の初代本部長だった。
この本部は、蓄電池(エストニアのSkeleton Technologies)やヘルスケアなど、新収益源を育てる組織だ。**新規事業組織の出身者がトップに立つ**こと自体が、丸紅の成長軸が新領域開発にあるという戦略的なシグナルになっている。
業績の推移(親会社帰属当期純利益)
業績は、資源市況と非資源の成長を映して動いている(IFRS連結)。
| 決算期 | 親会社帰属当期純利益 | 備考 |
|---|---|---|
| 2023年3月期 | 5,430億円 | 当時の過去最高 |
| 2024年3月期 | 4,714億円 | 資源市況の反落で減益 |
| 2025年3月期 | 5,030億円 | 再増益 |
| 2026年3月期 | 5,439億円 | 過去最高を更新 |
| 2027年3月期(予想) | 5,800億円 | さらなる最高益見込み |
2023年3月期に当時の最高益(5,430億円)を記録した後、2024年3月期は資源市況の反落で一度減益したが、**2026年3月期に5,439億円と再び過去最高**を更新した。
押し上げたのは、非資源(金融・リース・不動産等)の収益増と、銅鉱山など資源市況の上振れの両輪だ。2027年3月期も5,800億円と、さらなる最高益更新を会社は見込む。
丸紅が重視する基礎営業キャッシュフローは、中計GC2027で3カ年累計2兆円が目標。配当も累進配当(減配せず維持・増配)を続けている。
競合の中での立ち位置

同じ総合商社でも、規模と稼ぎ方は各社で大きく異なる。
| 会社 | タイプ | 丸紅との違い |
|---|---|---|
| 丸紅 | 非資源寄り・中規模/アグリ・電力に独自性 | 純利益5位だが北米農業資材・海外発電で独自の厚み |
| 三菱商事 | 資源型・最大規模 | 純利益最大。資源(金属・エネルギー)が稼ぎの柱 |
| 三井物産 | 資源型・大規模 | 5大商社で最も資源依存度が高く、鉄鉱石・エネルギーに強い |
| 伊藤忠商事 | 非資源・川下の雄 | 食料・繊維・生活消費分野に強く資源比率が最も低い |
| 住友商事 | 非資源寄り・中規模 | 丸紅と同じ4〜5位グループ。メディア・都市開発等に特色 |
| 豊田通商 | 自動車中心・準大手 | トヨタグループの商社で自動車バリューチェーンが軸 |
考え方として、同じ非資源寄りの中規模なら住友商事が近いが、丸紅は**北米アグリと海外電力という尖った独自領域**を持つ点で性格が異なる。規模で上位3社を追うより、特定領域で世界と戦うのが丸紅のスタイルだ。
今後の展望

ビジョン
中期経営戦略「GC2027」/「Global crossvalue platform」の追求
2025〜2027年度の中期経営戦略「GC2027」で、グループを一つのプラットフォームとし社内外の知見と「個」の想いを掛け合わせて新たな価値を生む「Global crossvalue platform」を追求する。「経営のギアチェンジ」を基本方針に成長を加速し、2027年度に連結純利益6,200億円以上・ROE15%、2030年度までに時価総額10兆円超を目指す。株主還元は累進配当を継続し総還元性向40%程度へ強化する。
数値目標
| 連結純利益(2027年度(GC2027目標)) | 6,200億円以上 |
|---|---|
| ROE(GC2027目標) | 15% |
| 基礎営業キャッシュフロー(GC2027目標) | 3カ年累計2兆円 |
| 時価総額(2030年度まで) | 10兆円超 |
注力施策
戦略プラットフォーム型事業への集中投資
GC2027で約1兆2,000億円を投じる中核成長領域。米ヘレナ(農業資材)や英SmartestEnergy(電力)を「プラットフォーム」と位置づけ、川下・付加価値型へ深掘りする。
食料・アグリの付加価値化
Gavilonの穀物トレーディング事業を2022年に売却した後、ヘレナなど農業ソリューション・農業資材へ軸足を移し、北米の川中ポジションを強化する。
電力・再生可能エネルギー/グリーン事業
SmartestEnergyを通じた電力卸・小売や洋上風力など再エネ、低炭素アンモニア・水素のサプライチェーン構築を進め、脱炭素の流れを収益機会にする。
次世代事業開発(新収益源の育成)
2019年新設の次世代事業開発本部を軸に、蓄電池(Skeleton Technologies)・ヘルスケアなど新領域へ長期投資し、次の柱を育てる。
ロードマップ
2012
米穀物大手Gavilon(ガビロン)を約3
2019/4
柿木真澄氏が社長就任(電力・機械畑出身は初)/次世代事業開発本部を新設
2020/3
過去最大の最終赤字1
2022/10
Gavilonの穀物トレーディング事業をカナダViterraへ売却完了。農業資材(ヘレナ)へ軸足転換
2023/3
当時の過去最高益5
2025/2
中期経営戦略「GC2027」を策定・公表
2025/4
大本晶之氏が社長就任(次世代事業開発本部 初代本部長)。柿木氏は会長へ
2026/3
過去最高益5
中期経営戦略とビジョン
- 中期経営戦略: 「GC2027」(2025〜2027年度)
- ビジョン: 「Global crossvalue platform」の追求(グループを一つのプラットフォームとし、個の想いを掛け合わせて新たな価値を生む)
- 社是: 「正・新・和」
GC2027では「経営のギアチェンジ」を掲げ、2027年度に連結純利益6,200億円以上・ROE15%、2030年度までに時価総額10兆円超を目指す。株主還元も累進配当の継続と総還元性向40%程度へ強化する。
最近の主要トピック(面接ネタ)
- 2026年3月期決算: 過去最高益5,439億円を更新。
- 2025年4月: 次世代事業開発本部 初代本部長の大本晶之氏が社長に就任。
- 2025年2月: 中期経営戦略GC2027を策定。
- 継続中: 低炭素アンモニア・水素のサプライチェーン構築や、蓄電池(Skeleton Technologies)など新領域への投資。
こんな人にピッタリ

業界トップの規模より、農業・電力など特定領域で世界と戦う独自性と、若いうちから海外で挑む裁量に魅力を感じる人。
業界No.1の規模より、特定領域で世界と戦う独自性に惹かれる
北米アグリ・海外電力に独自の強みを持つ丸紅が合う
若いうちから海外で大きな裁量を持って挑戦したい
7年目までに海外経験を必須化する丸紅が活きる
自由闊達でフラットな社風の中で「強い個」として動きたい
個を尊重し若手に任せる丸紅が向く
- 業界No.1の規模より、特定領域で世界と戦う独自性に惹かれる人
- 若いうちから海外で大きな裁量を持って挑戦したい人
- 自由闊達でフラットな社風の中で**「強い個」として動きたい**人
一方で、業界最大規模・No.1ブランドの安定感を最優先する人や、手厚いレールのもとで着実に育ちたい人、国内中心で働きたい人には、規模を重視する上位商社や、別の働き方の方が合う場合がある。
逆に合わない可能性がある人
志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。
業界最大規模・No.1ブランドの安定感を最優先したい
純利益で上位3社とは規模差があるため、規模を最重視するなら三菱・三井・伊藤忠の方が合う場合があります。
手厚いレールや細かい指示のもとで着実に育ちたい
自走を求める「若手に任せる」文化のため、明確な型を好む人には物足りなく感じる場合があります。
国内中心で転勤・海外赴任を避けて働きたい
海外経験を重視する総合職は赴任が前提のため、国内勤務を志向する人には別の働き方が合う場合があります。
求める人物像
高い志と好奇心を持つ挑戦者
「Be a challenger」を掲げる丸紅では、大きな志を持ち未来を切り拓こうとする好奇心と挑戦心が活きる。事業ポートフォリオの入替が多く、変化を楽しめる人が求められる。
自ら動かす「強い個」
中期経営戦略が掲げる「社員一人ひとりが強い『個』になる」を体現できる人。状況を読み、当事者意識と責任感で物事をやりぬく実行力が重視される。
高水準でやりぬくプロフェッショナル
各分野で専門性を磨き、高いレベルでミッションを遂行する人材。少人数経営ゆえ一人当たりの期待値が大きく、その重みを成長機会にできる人。
多様性を融和させ協働できる人
社是「正・新・和」のとおり、「丸紅だけでできることは限られている」を前提に、多様な関係者と協働しつつ、対立時には自分の軸を伝える勇気を併せ持つ人。
入社後のキャリアパス
入社〜若手(海外経験の必須化)
総合職(基幹職)は7年目までに半年以上、できれば1〜2年の海外経験を積むことが必須化されています。営業部では1年目から海外取引先を担当する例もあり、20代での海外経験を重視します。海外トレーニー・語学研修・MBA派遣などの育成制度も整います。
中堅
ジョブローテーションや新規事業提案を通じて専門領域を深めます。「若手だからこそ任せる」風土で、案件次第では大型投資や事業会社の経営に若くから関わる機会があります。
管理職以降
ミッションの大きさ(職務責任)で資格・報酬を毎年洗い替える「ミッションレーティング」が非管理職層にも導入され、年功序列から職務価値ベースへ移行。事業会社への出向や経営参画でキャリアの幅を広げます。
丸紅のキャリアで象徴的なのが、海外経験の必須化だ。
総合職(基幹職)は、**7年目までに半年以上、できれば1〜2年の海外経験**を積むことが求められる。営業部では1年目から海外取引先を担当する例もあり、20代での海外経験を重視する。海外トレーニー・語学研修・MBA派遣などの制度も整う。
人事制度では、2024年7月に総合職・一般職の区分を廃止し、ミッションの大きさ(職務責任)で資格・報酬を毎年見直す「ミッションレーティング」を非管理職層にも導入した。年功序列から職務価値ベースへの転換だ。
「若手だからこそ任せる」風土のため、案件次第では若くから大型投資や事業会社の経営に関わる機会がある。年収は有報の全社平均で約1,709万円(42.5歳・公式)と高水準だが、20〜30代の目安はこれより低いのが自然だ(クチコミ・傾向)。
年収・待遇
丸紅は東証プライム上場で、平均年収は有価証券報告書の公式値が確認できる。ここでは有報の公式値・公式募集要項の初任給と、社員クチコミ(体験談)ベースの数値を出典を分けて整理する(2026年6月時点)。
初任給
| 大学院卒(公式) | 月額365,000円(2026年入社) |
|---|---|
| 大学卒(公式) | 月額330,000円(2026年入社) |
平均年収(出典別)
| 公式(有価証券報告書・2025年3月期) | 約1,709万円(平均年齢42.5歳) |
|---|---|
| 年代別の目安(クチコミ・傾向) | 25歳600〜750万円/30歳1,100〜1,400万円/35歳1,600〜1,800万円(順調昇進の場合・体験談) |
年次・役職別の目安
| 賞与 | 年2回(夏・冬)。業績連動(公式募集要項) |
|---|
待遇の特徴
- 有報の平均年収(約1,709万円・42.5歳)は全社平均。20〜30代の目安はクチコミ推計で、これより低いのが自然(出所区別)
- 2024年7月に総合職・一般職の区分を廃止し、ミッションの大きさで報酬を毎年見直す制度へ移行(公式)
社員のリアルな評判
公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork等の社員クチコミ+丸紅公式サステナビリティ開示)。 「自由闊達でフラットな社風」「若手への裁量」「高待遇」を評価する声が多く、OpenWork総合評価は約4.20と高水準です。一方で部署による業務量・残業の差や、人事評価の適正感、保守的・年功的な面の残存を課題に挙げる声もあります。残業・有給は公式開示とクチコミで数字が異なる点に注意が必要です。
| 総合評価(OpenWork・クチコミ) | 約4.20(5点満点) |
|---|---|
| 月平均残業(公式開示/クチコミ) | 公式16.7時間/クチコミ約30.7時間 |
| 有給取得率(公式開示/クチコミ) | 公式71.4%/クチコミ約59.6% |
| 女性管理職比率(公式) | 10.4%(2026年3月期) |
評価する声
- 自由闊達で穏やか・風通しが良い社風という声(商社の中では比較的穏やかとの体験談)
- 「若手だからこそ任せる」マインドで、裁量と成長機会に恵まれるという声
- 待遇面の満足度が高い(OpenWorkで4.6と高水準)という声
気になる声
- 部署による業務量・残業の差が大きいという声がある(傾向)
- 人事評価の適正感に物足りなさを感じるという声がある(傾向)
- 保守的・年功的な面も残るという声がある(傾向)
評判では「自由闊達でフラット」「若手への裁量」「高待遇」を評価する声が多い。
OpenWorkの総合評価は約4.20(体験談集計)と高水準で、待遇面の満足度は4.6に達する。「商社の中では比較的穏やかな社風」「風通しが良い」という体験談もある。
ただし残業・有給は出所で数字が異なる点に注意したい。丸紅の公式開示では月平均残業16.7時間・有給取得率71.4%だが、OpenWorkのクチコミでは残業約30.7時間・有給約59.6%とされる。部署による業務量の差が大きい傾向があり、両方の数字を踏まえて見るのがよい。
課題としては、部署による残業の差や、人事評価の適正感、保守的・年功的な面の残存を挙げる声がある(いずれもクチコミ・傾向)。
沿革
丸紅のルーツは、1858年(安政5年)に初代・伊藤忠兵衛が始めた麻布の行商にさかのぼる。
実は**伊藤忠商事と丸紅は同じ祖を持つ**。伊藤忠兵衛が興した商いが大きくなり、戦後の財閥解体・大建産業の分割(1949年)を経て、丸紅と伊藤忠商事に分かれた。鉄鋼流通の「伊藤忠丸紅鉄鋼」が両社の合弁なのは、この縁による。
その後の歩みは、非資源強化と再編の歴史だ。
- 2012年: 米穀物大手Gavilonを約3,000億円で買収(非資源強化の目玉)。
- 2020年3月期: コロナ・資源安で過去最大の最終赤字1,974億円。
- 2022年: Gavilonの穀物トレーディング事業をViterraへ売却し、農業資材(ヘレナ)へ軸足転換。
- 2026年3月期: 過去最高益5,439億円を更新。
なお丸紅は独立系で、旧富士銀行(みずほ)系の芙蓉グループに属するが、特定の親会社による資本支配はない。
採用・選考

| 締切 | 2028卒以降の本選考締切は公式未掲載で要確認。Summerインターン(2026年)の応募締切は2026年7月1日とされる。最新は公式採用サイトで確認。 |
|---|---|
| 募集職種・コース | 2024年7月に総合職・一般職の区分を廃止し、現在は「オープン採用(配属を内定後に決定)」と「Career Vision採用(初期配属先を明示)」の2コース構成(いずれも基幹職)。 |
| 勤務地 | 国内(本社・大手町ほか)および海外拠点。総合職は7年目までに半年以上の海外経験を積むことを必須化。 |
| 選考難易度・特徴 | 5大商社の一角で就職難易度は高い。倍率は就活メディアの推計で約90倍前後とされる(非公式)。採用大学は早慶・旧帝大など難関大が上位を占める傾向(媒体集計・傾向)。公式に「学歴で除外する制度はない」とされる一方、合格者は難関大に偏る傾向がある。 |
採用人数の推移
選考フロー
- エントリー・書類選考
- Webテスト(テストセンターC-GAB)
- AIケース面接・一次面接
- 二次面接
- 最終面接(合格で内々定)
ES・自己分析でよく問われること
- 学業で力を入れた点/学業以外で力を入れた点(各100字)
- あなたを表すキーワード(20字以内)とその背景
- あなたの強みである個性を表すキーワードと具体的なエピソード
面接で聞かれた質問例
- 数ある総合商社の中で、なぜ丸紅なのか
- 丸紅に入って何をやりたいか
- 1年目から海外に行く可能性もあるがどう考えるか
- 学生時代に力を入れたことの深掘り
インターンシップ
Marubeni Summer Internship(3days)をSummer・Autumn・Winterの3時期で計5回開催。選考はES・適性検査→書類選考→AIケース面接+GD→社員面接。本選考優遇は公式に明記なし(早期選考につながるとの体験談は非公式)。
丸紅の採用は、2024年7月の職掌制度改定で総合職・一般職の区分を廃止し、現在は「オープン採用(配属を内定後に決定)」と「Career Vision採用(初期配属を明示)」の2コース構成だ。
選考フローはES・書類選考→Webテスト(C-GAB)→AIケース面接・複数回面接→最終面接が基本。近年はAIケース面接の導入が特徴だ。
対策の要点は3つある。
- 「なぜ総合商社の中で丸紅か」を語れるようにする。規模で上位3社を追うのではなく、北米アグリ・海外電力という独自領域や、非資源寄りのバランス型という個性に自分を結びつける。
- 「丸紅で何をやりたいか」を具体的に。事業領域が広いため、興味のある領域を固有名詞(ヘレナ、SmartestEnergyなど)で語れると説得力が増す。
- 海外への覚悟を示す。「1年目から海外に行く可能性もあるがどう考えるか」は頻出質問。7年目までの海外経験必須化を踏まえ、グローバルに挑む意欲を語れるとよい。
締切・選考フロー・インターンの最新は公式採用サイト(marubeni-recruit.com)で要確認。Summerインターンの応募締切は2026年7月1日とされる。
よくある質問
丸紅の年収・初任給はどのくらいですか?
- 有価証券報告書による平均年収は約1,709万円(2025年3月期・平均年齢42.5歳)と総合商社らしい高水準です。年代別の目安は25歳で600〜750万円、30歳で1,100〜1,400万円程度とされます(クチコミ・傾向)。初任給は大学院卒36.5万円・大学卒33万円(2026年入社・公式)です。
丸紅は5大商社の中で何番目ですか?
- 純利益では5大商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠・住友商事・丸紅)で5位グループです。上位3社が8,000〜9,500億円規模なのに対し、丸紅と住友商事が5,000億円台で4〜5位を形成します。ただし丸紅は北米農業資材のヘレナや海外発電など独自の強みを持ち、資源比率が2割台後半と中庸なため、資源安局面でも相対的に減益しにくいのが特徴です。
丸紅の就職難易度・採用大学は?
- 5大商社の一角で就職難易度は高く、倍率は就活メディアの推計で約90倍前後とされます(非公式)。採用大学は早慶・旧帝大など難関大が上位を占める傾向です(媒体集計・傾向)。公式には「学歴で除外する制度はない」とされる一方、合格者は難関大に偏る傾向があります。
丸紅は激務ですか?評判は?
- OpenWorkの総合評価は約4.20と高く、「自由闊達でフラット」「若手に任せる」「高待遇」を評価する声が多めです。残業・有給は出所で数字が異なり、公式開示では月平均残業16.7時間・有給取得率71.4%、社員クチコミでは残業約30.7時間・有給約59.6%とされます(部署差が大きい傾向)。
丸紅のアグリ(食料・農業)事業の強みは何ですか?
- 北米の農業資材小売ヘレナ(Helena)が全米第2位で、拠点約500・従業員約5,000人を擁し、肥料卸や穀物の集荷・輸出も手がけます。川上の農業インプットを家族農家に直結させる体制は他商社にない丸紅独自の強みです。なお米穀物大手Gavilonの穀物トレーディング事業は2022年にViterraへ売却済みで、現在の主力はヘレナなど農業資材・ソリューションです。
最終更新: 2026-06-13