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ガクチカが本当にない人へ|バイトだけでも評価される理由と書き方【28卒】

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ガクチカが本当にないと悩むのは28卒の8割以上。企業の採用基準で人柄が93.9%と最重視される一次データと、バイトだけの経験でも書けるテンプレートを解説します。

エントリーシートの「学生時代に力を入れたこと」の欄を前に、カーソルだけが点滅している。留学もしていない、学生団体の代表もやっていない、大会で優勝もしていない。「これといって何もない」——そう思った瞬間、手が止まってしまう。

まず知ってほしいのは、その状態は珍しくもなんともないということです。ある調査では、自分のガクチカに「自信がある」と答えた学生はわずか13.0%。「自信がない」「わからない」を合わせると86.9%にのぼります。そして企業側のデータを見ると、新卒採用で最も重視される基準は学歴でも資格でもなく「人柄」93.9%でした。

この記事では、裏付けのある数字だけを使って「ガクチカがないと感じるのは普通のこと」を確認したうえで、今日からできる棚卸しの手順と、バイトだけの経験でも書ける簡単なテンプレートを解説します。読み終わる頃には、空欄だったESに何を書けばいいかが見えているはずです。

「ガクチカがない」と感じるのはあなただけじゃない——データで見る現実

まず、感覚ではなくデータで現在地を確認しましょう。

特別な経験を持つ学生は少数派という調査結果

株式会社学情が28卒学生(大学2年生時点)を対象に行った調査では、ガクチカに「自信がある」と答えた学生はわずか13.0%でした。自信を持てない理由(複数回答)としては、「自分の経験が少ないと感じているから」(79件)、「どんな経験が評価されるかわからないから」(70件)、「特に『ガクチカ』として語れるエピソードがないから」(66件)が上位に並びます。

つまり、あなたが今感じている「特別な経験がない」という焦りは、多数派の就活生が同じタイミングで通る道だということです。

企業側が本当に見ているのはエピソードの大きさではない

一方で企業側のデータを見ると、印象はさらに変わります。就職みらい研究所「就職白書2024」(回答企業1,449社)によれば、新卒採用の採用基準で最も重視される項目は「人柄」93.9%でトップ。対して「大学/大学院での成績」24.9%、「大学/大学院で身に付けた専門性」13.5%、「知識試験の結果」12.9%は、いずれも人柄には遠く及びません。

HR総研の調査でも、ガクチカを聞く企業の担当者から「物事に対する考え方や答え方を総合的に判断しており、内容の良しあしにはこだわっていない」というコメントが確認されています。採用担当者が見ているのは、エピソードの規模ではなく、あなたがどう考え、どう動いたかというプロセスそのものなのです。

「派手な実績」神話がなぜ生まれるのか

それでも「留学」「学生団体代表」「大会優勝」のような派手な例文が目に付くのは、就活サイトの例文集が「差別化のテクニック」として目立つ経験を紹介しがちだからです。実際にそこで働いた学生の大半は、あなたと同じようにバイトやサークル、ゼミといった身近な経験からガクチカを組み立てています。例文集は「型」を学ぶための参考であって、「その経験がないと通らない」という基準ではありません。

企業がガクチカで評価しているのは「結果」より「プロセス」

なぜ企業は、実績の大小ではなく人柄やプロセスを重視するのでしょうか。ここを理解すると、何を書けばいいかが具体的に見えてきます。

何を重視しているか(人柄・思考力・再現性)

企業がガクチカを聞く本当の目的は、「入社後に同じように考え、動ける人か」を確認することです。学生時代の経験そのものは、会社の仕事とは直接関係ありません。企業が見ているのは、①何かに気づいて課題を設定できるか、②自分なりに工夫して行動できるか、③そこから学びを次に活かせるかという3点の再現性です。この3点さえ言語化できれば、経験がバイトでもサークルでも評価の土台は変わりません。

「派手な実績」神話がなぜ生まれるのか(続き)——比較対象がずれている

SNSで流れてくる「インターンで表彰されました」「学生団体で100人動かしました」といった投稿は、目立つからこそ拡散されているだけで、母集団のごく一部です。就職白書2024のデータが示す通り、企業側の評価基準はあくまで人柄・プロセスが中心であり、比較すべきは「他人の派手な実績」ではなく「自分の経験をどれだけ具体的に言語化できているか」です。

なぜ「ガクチカがない」と感じてしまうのか——5つの原因チェックリスト

「自信がない」と感じる理由は、多くの場合次の5つのどれか(または複数)に集約されます。

①特別な経験が必要だと思い込んでいる

学情調査でも「自分の経験が少ないと感じているから」が自信を持てない理由のトップでした。しかし前述の通り、企業が求めているのは経験の大きさではなくプロセスです。この思い込みに気づくだけで、書けるエピソードの範囲が一気に広がります。

②振り返りが浅く、日常の工夫を見落としている

「特に何もしていない」と感じる人ほど、実は無意識にやっていた工夫を見落としています。バイトのシフト調整、後輩への教え方、授業の課題の進め方——毎日の中の小さな判断や工夫は、振り返らなければ本人にとって「当たり前」すぎて記憶に残りません。

③バイト・サークルを「普通すぎる」と過小評価している

「バイトなんて誰でもやっている」と感じるかもしれませんが、企業が採用基準として見ているのは「アルバイト経験」自体(29.9%が重視すると回答)でもあり、経験の種類そのものはハンデになりません。同じバイト経験でも、深掘りの仕方次第で評価は大きく変わります。

④SNSや周囲の目立つ体験と比較している

「どんな経験が評価されるかわからないから」という理由も、学情調査で2番目に多く挙げられていました。これは多くの場合、目立つ他人の経験と自分を比較してしまうことが原因です。比較対象を「他人」ではなく「半年前の自分」に変えるだけで、語れる変化・成長が見えてきます。

⑤エピソードはあるが言語化・構成ができていない

「特に『ガクチカ』として語れるエピソードがない」と感じる人の中には、実際には経験があるのに、結論・動機・行動・学びという順序で整理できていないだけのケースが多くあります。次の章では、この整理の手順をそのまま使えるテンプレートにして紹介します。

今日からの棚卸しロードマップ【今週→来月】

ここからが本題です。順番にやることを並べます。

今日やること:経験の洗い出しシート

まず、大学入学以降の生活を時系列でざっと書き出してください。バイト、サークル、ゼミ・研究室、授業の課題、資格勉強、趣味、家族や友人関係の変化——「頑張った」かどうかで選別せず、思い出せるものを全部書き出すのがコツです。次に、それぞれについて「困ったこと」「工夫したこと」「変化したこと」を一言添えます。この時点では文章にする必要はありません。

今週やること:第三者に聞く・スカウト型登録で客観視

自分では「普通」だと思っていることほど、他人から見ると意外な強みだったりします。家族や友人に「私が頑張っていたことって何だと思う?」と聞いてみてください。

もうひとつ、今週のうちにやっておきたいのがスカウト型(逆求人型)サービスへの登録です。プロフィールを作る過程で、自分の経験を第三者向けの文章に整理し直す必要があるため、それ自体がガクチカの棚卸し作業になります。

最大手のOfferBoxは27卒だけで25万人が登録し、累計導入企業は22,767社(2026年5月時点・公式発表)。東証プライム上場企業の70%が利用しており、プロフィールを埋めるほど企業からのオファーが届きやすくなります。キミスカも1学年あたり約15万人が登録し、就活生の3人に1人が利用する規模です(いずれも学生は登録・利用ともに無料)。自分の言葉で経験を整理する練習と、企業との接点づくりを同時に進められるのが、この段階でスカウト型に登録する最大のメリットです。

結論→動機→行動→学びのミニテンプレート

洗い出した経験は、次の4行の順番に当てはめるだけで、ガクチカの骨格になります。

  1. 結論:何に取り組んだかを一言で(数字や固有名詞を入れる)
  2. 動機:なぜ取り組み始めたか、何に気づいたか
  3. 行動:どう工夫し、誰を巻き込み、何をしたか
  4. 学び:そこで得た力と、それを企業でどう活かせるか

バイトだけの経験でも、こう書ける(Before→After)

同じカフェバイトの経験でも、書き方でこれだけ変わります。

Before(誰にでも書ける文章)

私はカフェでアルバイトをしていました。丁寧な接客を心がけ、お客様に満足していただけるよう努力しました。

After(4行テンプレートを適用)

私は個人経営のカフェで、常連客の来店頻度低下という課題に取り組みました(結論)。ある月、常連客の来店が減っていることに気づいたのがきっかけです(動機)。常連客20人に聞き取りをしたところ新メニューの案内不足が原因と分かり、店長に提案してPOPと口頭案内のルールを作り、スタッフ全員に共有しました(行動)。小さな違和感を放置せず、対話で原因を特定し周囲を巻き込んで仕組み化する経験ができました(学び)。

特別な出来事は何もありません。同じ経験でも「気づき→行動→学び」を具体的に書くだけで、伝わり方はまったく変わります

来月までにやること:ES提出前の最終チェック

文章ができたら、①結論が最初に来ているか、②数字や固有名詞で具体性を出せているか、③学びが志望企業の仕事とつながっているか、の3点を確認してください。この3点は、どの企業のESにも共通して使えるチェックリストです。

視野を広げるなら、この業界・企業から

「ガクチカが弱いと落とされるのでは」という不安には、企業選びの視点を変えることでも対応できます。実績の大小より人柄やプロセスを重視すると公言・示唆している企業は、業界を問わず存在します。

ガクチカの中身より人柄重視の採用をしている業界例

サービス・小売、コンサル、IT、メーカー、金融——どの業界にも「経験の派手さより人柄・考え方」を評価軸に据える企業があります。知名度の高さと選考難易度は必ずしも比例しないので、まずは業界を絞らずに幅広く見てみることをおすすめします。

具体的企業リンク5社

企業ガクチカで見られている観点
テイクアンドギヴ・ニーズブライダル大手で「人柄採用」型。経験より創造性・挑戦心・入社意欲を重視するとされる
野村総合研究所「ガクチカは成果より考え方」を明言。課題への向き合い方や動機を深掘りされる傾向
サイバーエージェント「エピソードの派手さより行動の裏にある価値観」が採用基準「素直でいいやつ」に合うかを見る
サントリーホールディングス学歴不問を公式に標榜。「やってみなはれ」を体現した挑戦経験や人柄・主体性が重視される傾向
東京海上日動火災保険人柄・人物を深く問う面接。経験のきっかけや困難まで人格に遡って掘り下げられる

いずれも大手・人気企業のため選考自体は簡単ではありませんが、「実績の大きさで評価されるわけではない」という事実を知っているだけで、応募のハードルは下がるはずです。

折れかけたメンタルの立て直し方

最後に、テクニックより先に効く話をします。

「ガクチカがない=自分に価値がない」ではない

ガクチカが書けないのは、あなたの人生に価値がないからではありません。振り返り方を知らなかっただけです。86.9%の学生が同じように自信を持てていないという事実は、この悩みが個人の欠陥ではなく、多くの人が通る過程であることを示しています。

比較をやめる具体策

他人の華やかな例文と自分を比べそうになったら、比較対象を「半年前の自分」に切り替えてください。何ができるようになったか、何に気づけるようになったかは、他人の経験と並べなくても自分の中に必ずあります。もし焦りで手が止まって動けない日が続くようなら、ひとりで抱え込まず、大学のキャリアセンターや学生相談室を頼ってください。それは弱さではなく、就活を前に進めるための正しい手当てです。

よくある質問

バイトの経験しかなくても、ガクチカとして評価されますか?

はい。就職みらい研究所の調査では、企業が新卒採用で最も重視する基準は「人柄」93.9%で、学歴や専門性を大きく上回ります。実績の派手さより、経験の中でどう考え、行動したかのプロセスを言語化できているかが評価の分かれ目です。

高校時代の経験をガクチカとして書いてもいいですか?

基本的には大学入学以降の経験を使うのが原則です。企業が知りたいのは「今のあなた」がどう考え行動するかで、高校時代の実績はやや古い情報として扱われがちです。大学時代の経験がどうしても見つからない場合の最終手段として、高校の経験に今の視点からの学びを付け加えて書く方法もあります。

エピソードを多少盛って(誇張して)書いてもいいですか?

避けてください。ガクチカはES提出後の面接で深掘りされることが前提の項目です。誇張した内容は具体的な質問に答えられず矛盾が生じやすく、信頼を損ないます。小さな経験でも事実に基づいて工夫や学びを丁寧に言語化する方が、結果的に評価されます。

まとめ:ガクチカがないのではなく、まだ言語化していないだけ

最後に、この記事の要点を持ち帰りリストにします。

  • ガクチカに自信がある学生は13.0%のみ。86.9%が自信を持てていない、というのが実態
  • 企業が最も重視する採用基準は「人柄」93.9%。実績の大きさは評価の中心ではない
  • 「ガクチカがない」と感じる原因は5つに集約される。特定できれば今日から直せる
  • 結論→動機→行動→学びの4行テンプレートに当てはめれば、どんな経験も骨格になる
  • 実績の大小より人柄を重視する企業は業界を問わず存在する。視野を広げる好機にできる

ESの空欄を前にした焦りは、「何を書けばいいか分からない」から生まれています。書き方の型さえ分かれば、その焦りは今日から小さくしていけます。まずは経験の洗い出しシートから、手を動かしてみましょう。

よくある質問

バイトの経験しかなくても、ガクチカとして評価されますか?
はい。就職みらい研究所の調査では、企業が新卒採用で最も重視する基準は「人柄」93.9%で、学歴や専門性を大きく上回ります。実績の派手さより、経験の中でどう考え、行動したかのプロセスを言語化できているかが評価の分かれ目です。
高校時代の経験をガクチカとして書いてもいいですか?
基本的には大学入学以降の経験を使うのが原則です。企業が知りたいのは「今のあなた」がどう考え行動するかで、高校時代の実績はやや古い情報として扱われがちです。大学時代の経験がどうしても見つからない場合の最終手段として、高校の経験に今の視点からの学びを付け加えて書く方法もあります。
エピソードを多少盛って(誇張して)書いてもいいですか?
避けてください。ガクチカはES提出後の面接で深掘りされることが前提の項目です。誇張した内容は具体的な質問に答えられず矛盾が生じやすく、信頼を損ないます。小さな経験でも事実に基づいて工夫や学びを丁寧に言語化する方が、結果的に評価されます。
出典・参考資料(5件)
  1. 株式会社学情「【28卒学生調査】ガクチカに自信を持てる学生は1割強にとどまる」(2025年12月23日発表) https://service.gakujo.ne.jp/wp-content/uploads/2025/12/251223-navienq.pdf
  2. 就職みらい研究所(株式会社リクルート)「就職白書2024」データ集 図表120 https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2024/02/hakusho2024_data.pdf
  3. HR総研(ProFuture株式会社)「2023年&2024年新卒採用動向調査(12月)」 https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=3092
  4. OfferBox 公式データページ・企業向けページ https://offerbox.jp/data https://offerbox.jp/company/
  5. 株式会社グローアップ プレスリリース(キミスカ・2024年2月) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000008227.html

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