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富士電機の強み・弱み・将来性を分析【2026年就活】|企業研究・選考対策

富士電機の企業分析サムネイル

企業分析・就活ガイド

読了目安 約21

編集部

「電源」「半導体」「自販機」——実は1本の線でつながっています。本文で順に見ていきましょう。

就活生

重電メーカーって正直、地味なイメージで「志望動機、何て言えばいいんだろう…」と思ってしまいます。

編集部

実は富士電機、電源を作るだけでなく「冷却機」まで自社開発しているんです。生成AI時代のデータセンターが抱える課題に、電源メーカー自らが答えを出している。3分読めば、その意外な立ち位置が分かりますよ。

結論から言うと、富士電機はパワーエレクトロニクス(電力を高効率に変換・制御する技術)を核に、発電・変電から半導体、自動販売機まで手がける総合電機メーカーで、2026年3月期まで5期連続で最高益を更新している。

業界の基礎

就活生

電機メーカーと一口に言っても、日立や三菱電機、東芝までいろいろあって、富士電機がどこに位置するのか掴めません…。

編集部

ポイントは「事業の幅」と「パワー半導体の比重」。この2軸で見ると、富士電機の立ち位置が一気に整理できますよ。

重電・パワーエレクトロニクス業界は、発電・変電インフラを支える重電メーカーと、電力変換の中核部品であるパワー半導体を手がける半導体専業メーカーに大きく分かれる。

日立製作所・三菱電機・東芝は鉄道・防衛・宇宙・家電まで手がける総合電機で、事業の裾野が最も広い。安川電機はモーション制御・ロボットに特化したFA(ファクトリーオートメーション)専業。ローム・Infineonはパワー半導体に特化した専業メーカーだ。

その中で富士電機は、パワエレ機器と半導体を自社で一気通貫する中間的な立ち位置にある。総合電機ほど事業の幅は広くないが、半導体専業でもない。パワー半導体の世界売上高ランキングでは5位(Yole Group、2025年調べ)、IGBTモジュール世界シェアは3位(自社調べ・2023年度実績)と、専業メーカーにも劣らない存在感を持つ。

事業内容

富士電機の事業内容: エネルギー、インダストリー、半導体、食品流通

ビジネスモデル

発電・変電インフラから産業用電源・パワー半導体、自動販売機までを手がける総合電機メーカー。「エネルギー」「インダストリー」「半導体」「食品流通」の4セグメントで構成し、近年は生成AI時代のデータセンター向け電源・冷却需要とSiCパワー半導体投資を成長の柱に据える。

  • エネルギー

    発電・変電システムを担い、4事業中もっとも利益率が高い(売上構成比32.1%・営業利益率最高、2026年3月期)。

    変電システム発電プラント大容量UPS監視制御システムMICREX-SX
  • インダストリー

    工場の自動化・省エネを支えるパワエレ機器と計測機器。売上構成比38.1%で最大セグメント。

    無停電電源装置UPS低圧インバータサーボシステムPLC
  • 半導体

    IGBT・SiCなどパワー半導体。売上構成比19.3%だが、単年度投資額がセグメント年間売上に匹敵する規模でSiC増産を進める。

    IGBTSiCパワー半導体パワーMOSFETパワーモジュール
  • 食品流通

    自動販売機・店舗設備。国内約50年トップシェア、中国・タイでも現地首位。売上構成比8.8%。

    缶・ボトル飲料自動販売機カップ式自動販売機冷凍自動販売機自動釣銭機

多くの重電メーカーが発電設備や産業用機器の外販にとどまるのに対し、富士電機はパワー半導体の設計から製造、そのパワー半導体を組み込んだ電源・インバータ、さらに完成品(UPSや自動販売機)までを自社グループで垂直統合するという珍しい構造を持つ。

半導体セグメント(売上構成比19.3%)で作るIGBT・SiCパワー半導体は、エネルギー・インダストリー両セグメントの製品(変電システム、UPS、インバータ)に組み込まれ、最終的に食品流通セグメントの自動販売機の制御にも使われる。1つの部品技術が4事業をつなぐ構造が、富士電機の収益基盤になっている。

この会社の強み

富士電機の強み: 電源と冷却を自社で両輪化、セグメント売上に匹敵するSiC投資、冷却器一体構造で裏付くIGBT世界3位、自販機で中国・タイの現地首位を握る実装力、パワエレの外にある水素・アンモニア計測技術
  1. 電源と冷却を自社で両輪化

    UPS(無停電電源装置)で国内シェア約40%の首位級に加え、2026年6月に世界初「エジェクタ冷却機」を発売。コンプレッサ不要の独自流体圧縮機で水冷データセンターの冷却消費電力を最大85%削減し、電源と冷却をワンストップで手がける。

  2. セグメント売上に匹敵するSiC投資

    デンソーと共同で2,116億円を投資(経済産業省が705億円を助成認定)。松本工場で2027年5月からSiCパワー半導体の量産を始め、生産能力を2023年度比約9倍に引き上げる計画。

  3. 冷却器一体構造で裏付くIGBT世界3位

    第7世代「Xシリーズ」IGBTモジュールはチップと冷却器を一体化した直接水冷構造で、前世代比約40%の小型化とインバータ損失約10%低減を実現。IGBTモジュール世界シェアは3位(自社調べ・2023年度実績)。

  4. 自販機で中国・タイの現地首位を握る実装力

    国内で約50年トップシェアを守る自動販売機事業は、中国(常熟・大連の自社工場)とタイでも現地生産拠点を構え市場シェア首位。重電メーカーには珍しい東アジア消費財市場での現地オペレーション力を持つ。

  5. パワエレの外にある水素・アンモニア計測技術

    技術開発本部と半導体事業本部が独自のノイズ除去技術で水素・アンモニアの微弱な濃度・流量を高精度計測し、2026年中のアンモニア分析計の商用化を目指す。パワエレとは異なる計測・センシング技術基盤を持つ。

就活生

富士電機の強みって、結局「電源を作っている会社」ということですよね…?

編集部

そこが浅い見方。実は電源だけでなく「冷却」まで自社で作り、パワー半導体の投資額はセグメント売上に匹敵する規模なんです。ここを語れる就活生は一気に差がつきます。

5つの強みは個別の技術に見えて、実は「電力変換の核心技術(パワー半導体)を自社で押さえ、そこから川下の完成品・海外実装まで踏み込む」という一つの姿勢でつながっている。

データセンター向けには電源(UPS)だけでなく冷却機まで自社開発し(①)、その投資規模はセグメント単年度売上に匹敵するSiC投資(②)に支えられている。IGBTモジュールの世界シェア3位という数字も、チップと冷却器を一体化する独自構造(③)という技術的な裏付けがあってこそだ。海外では自動販売機事業で中国・タイの現地シェア首位を握る実装力(④)を持ち、パワエレの枠を超えて水素・アンモニアの計測技術(⑤)にも投資する。「電力を作る」で終わらず、その先の完成品・海外実装・隣接技術にまで踏み込む姿勢が、富士電機固有の強さだ。

業績の推移(売上高)

9,102億2022/3期1兆94億2023/3期1兆1,032億2024/3期1兆1,234億2025/3期1兆2,276億2026/3期1兆3,000億(予想)2027/3期
売上高(連結)。2022年3月期から2026年3月期まで5期連続で増収増益・最高益を更新。2027年3月期は2026年7月30日に上方修正した会社予想。

決算期は3月(日本基準・連結)。

決算期売上高営業利益営業利益率
2022年3月期9,102億円748億円8.2%
2023年3月期1兆94億円889億円8.8%
2024年3月期1兆1,032億円1,061億円9.6%
2025年3月期1兆1,234億円1,176億円10.5%
2026年3月期1兆2,276億円1,366億円11.1%
2027年3月期(予想)1兆3,000億円1,565億円約12.0%

2022年3月期から2026年3月期まで5期連続で増収増益・最高益を更新しており、2027年3月期は2026年7月30日に会社予想を上方修正した。背景にあるのは、生成AI普及によるデータセンター向け電源・冷却需要と、SiCパワー半導体の増産投資が想定を上回るペースで進んでいることだ。

競合の中での立ち位置

富士電機 のポジショニングマップ
パワーエレクトロニクス・電機業界マップ(2軸で見る)

同じ重電・パワエレ業界でも、各社の戦い方は大きく異なる。

会社タイプ富士電機との違い
富士電機パワエレ機器+半導体の中間型電源・変電機器から半導体、自動販売機まで一気通貫
日立製作所総合電機・最広範鉄道・IT(Lumada)・建機まで手がけ、自社半導体製造からは撤退済み
三菱電機総合電機FA・ビル・防衛・宇宙まで幅広いが、パワーデバイス事業はロームらとの統合協議中
東芝総合電機エネルギー・インフラ・デバイスまで幅広いが、半導体子会社はローム連合との統合協議中
安川電機FA・ロボット専業モーション制御・ロボットに特化し、自社半導体は持たない
ローム半導体専業SiCパワー半導体の垂直統合体制に強みを持つ専業メーカー

パワー半導体を自社で持つ点は三菱電機・東芝・ロームと共通するが、経済産業省主導で三菱電機・東芝(ローム連合)の半導体事業統合協議が進む業界再編の中、富士電機は今のところ単独路線を貫いている点が特徴的だ。

今後の展望

富士電機の数値目標(2026年度(中計目標))

ビジョン

2026年度中期経営計画「熱く、高く、そして優しく2026」

2024〜2026年度の3ヵ年計画。海外事業拡大とパワー半導体(SiC)増産投資、データセンター向け電源需要の取り込み、GX・脱炭素事業の拡大を柱に据える。2026年3月期の実績は最終年度目標に肉薄し、2027年3月期の会社予想(上方修正後)は目標を上回る見通し。

数値目標

売上高(2026年度(中計目標))1兆2,500億円
営業利益(2026年度(中計目標))1,400億円
ROE(2026年度(中計目標))12%以上
半導体分野の設備投資(2024〜2026年度累計)1,800億円

注力施策

  • SiCパワー半導体の増産投資

    デンソーと協業し2,116億円を投資(経産省が705億円助成)。松本工場で2027年5月から量産を開始し、生産能力を2023年度比約9倍に引き上げる。

  • データセンター向け電源・冷却の拡大

    UPS・受変電設備の増産に加え、2026年6月に冷却消費電力を最大85%削減する「エジェクタ冷却機」を発売。生成AI時代のデータセンター需要を取り込む。

  • GX・脱炭素関連事業の育成

    水素・アンモニアの高精度計測技術を蓄電池・地熱発電の知見から展開し、2026年中のアンモニア分析計の商用化を目指す。

ロードマップ

  1. 2024/5

    中期経営計画「熱く、高く、そして優しく2026」発表

  2. 2024/12

    デンソーとSiCパワー半導体の生産体制強化で協業(2

  3. 2025/4

    2025年3月期決算で営業利益率10%達成、過去最高更新

  4. 2026/4

    2026年3月期決算で売上高1兆2

  5. 2026/6

    水冷データセンター向け「エジェクタ冷却機」発売

  6. 2026/7

    データセンター・GX需要を受け2027年3月期通期予想を上方修正

  7. 2027/5

    松本工場でSiCパワー半導体量産開始予定(年産31万枚体制)

富士電機の将来性を読むうえで核になるのは、中期経営計画の目標を実績が先取りしているという異例の状況だ。

2026年度(2027年3月期)を最終年度とする中期経営計画「熱く、高く、そして優しく2026」は、売上高1兆2,500億円・営業利益1,400億円を目標に掲げていたが、2026年3月期の実績(売上高1兆2,276億円・営業利益1,366億円)は既にこの目標に肉薄している。さらに2027年3月期の会社予想(上方修正後)は売上高1兆3,000億円・営業利益1,565億円と、中計の数値目標を1年前倒しで上回る見通しだ。

この背景にあるのが、GX(脱炭素)とAIという2つの構造変化への賭けだ。データセンター向け電源・冷却需要の急拡大と、SiCパワー半導体への1,800億円規模の設備投資(2024〜2026年度)が、当初想定を超えるペースで収益に貢献している。次の中計がどこまで目標を引き上げるかが、この会社の成長スピードを測る指標になる。

こんな人にピッタリ

富士電機が合う人・合わない可能性がある人の早見表

発電から半導体、自動販売機まで幅広い理系分野のモノづくりに携わり、生成AI・脱炭素という追い風の中で電力インフラを支えることにやりがいを感じられる人。

  • 発電・変電インフラを支える仕事がしたい

    最高益率のエネルギー事業(売上構成比32.1%)で電力の安定供給を支えられる

  • パワー半導体という成長分野の最前線に技術者として関わりたい

    SiCに2,116億円を投じ増産中の富士電機で専門性を伸ばせる

  • 電機・電子だけでなく機械や化学など幅広い理系バックグラウンドを活かしたい

    重電機器から自動販売機まで多様なハードウェアを手がける富士電機の裾野の広さが活きる

逆に合わない可能性がある人

志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。

  • 電機・IT・鉄道・防衛・宇宙など超多角的な事業から配属を選びたい

    日立製作所や三菱電機など、より事業ドメインの幅が広い総合電機メーカーの方が合う場合があります。

  • 半導体そのものの研究開発に極めて特化したキャリアを築きたい

    半導体は連結売上の約2割にとどまるため、ロームやInfineonなど半導体専業企業の方が合う場合があります。

  • モーション制御・ロボットなどFA領域に強くこだわりたい

    安川電機など同領域によりフォーカスした企業の方が合う場合があります。

求める人物像

  • 自分らしさを持って挑戦し続ける人

    公式メッセージ「らしくあれ」を掲げ、自分らしさ・多様性を大切にしながら限界を決めずに挑戦し続ける「ものづくりのエキスパート」を求める。

  • パワエレで人と社会をつなぐ意識

    パワーエレクトロニクスで人と社会をつなぐという社会貢献意識、安全・安心で持続可能な社会の実現への貢献意識を重視する。

  • 学歴によらない実力主義に馴染む人

    高専出身者も多く採用する実力主義の社風。周囲と協働しながら主体的に挑戦できる人物を求める。

入社後のキャリアパス

  1. 入社〜2年目

    4月中旬まで集合研修、5月末まで現場実習を経て6月から配属先で勤務。基本マナー・業務遂行力・課題解決力・財務会計知識の基礎を養う期間です。

  2. 3〜4年目

    中堅社員段階へ移行し実務を独り立ちします。年2回の上司面談でキャリアプランを共有でき、異動希望も伝えられます。

  3. 中堅〜10年目以降

    優秀層はビジネスコアリーダー研修(BCL、約10ヶ月)で経営知識・戦略思考を養成されます。目安として10年目で課長補佐級、15年目以上で課長以上に昇進します。

技術系・事務系とも、入社後の実務経験を通じてキャリアを積み上げる長期育成型が基本だ。3〜4年目で実務を独り立ちした後、優秀層はビジネスコアリーダー研修(BCL、約10ヶ月)で経営知識・戦略思考を養成される。昇進の目安は10年目で課長補佐級、15年目以上で課長以上とされるが、公式には「本人の実力次第で早期昇進もある」としており、年功序列一辺倒ではない運用を志向している。

年収・待遇

富士電機は上場企業で有価証券報告書を公式に開示している。ここでは有報の公式値(提出会社単体)と社員クチコミ(体験談)ベースの数値を出典を分けて整理する(2026年9月時点)。

初任給

学士・大学卒(公式・2026年6月実績)月額287,000円
修士課程修了(公式)月額312,000円
博士課程修了(公式)月額328,500円

平均年収(出典別)

公式(有価証券報告書・2026年3月期・単体)約840万円(平均年齢44.9歳・平均勤続20.3年)
OpenWorkクチコミ(体験談)約644万円(回答者457名・平均年齢33歳)。有報値との差は回答者の年齢構成が約12歳若いことが主因

年次・役職別の目安

OpenWorkクチコミの年収レンジ250万〜1,600万円(体験談・個人差大)

待遇の特徴

  • 賞与は媒体推計で年間6.5ヶ月分程度、残業代は満額支給という声がある(クチコミ・傾向)
  • 独身寮など福利厚生が手厚いという声がある一方、部署による業務量・教育体制の差を指摘する声もある(クチコミ・傾向)

社員のリアルな評判

公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork・転職会議等の社員クチコミ(公式ESG開示データを併記)) 法令順守意識の高さや研修制度の充実、穏やかで協調的な社風を評価する声が多い一方、部署による業務量・評価の差や、若手の裁量・スピード感、女性のキャリア形成の見えにくさを課題に挙げる声もあります(いずれも傾向)。

月平均残業(公式・2025年度)約18.9時間(クチコミでは約23.3時間・部署差あり)
有給取得率(公式・2025年度)78.1%(クチコミでは64.0%)
女性管理職比率(公式・課長クラス以上)4.1%
男性育休取得率(公式)54.2%

評価する声

  • 大手電機メーカーとしての経営の安定性、法令順守意識の高さ
  • 研修センター・OJT・海外研修など教育投資の手厚さ
  • 穏やかで協調的な社風、人間関係の良さを評価する声

気になる声

  • 昇進・昇格に試験制度があり対策負荷や部署間の機会格差を指摘する声がある傾向
  • 「ワークライフバランス」を掲げつつ実際には定時退社しづらい空気が残るという声がある傾向
  • 女性のキャリア形成・長期就業イメージが持ちにくいとの声がある傾向(部署による男女比の偏り)

就活生

正直、富士電機って「やばい」「激務」みたいな声もネットで見かけるんですが、実際どうなんですか…?

編集部

数字で見ると、月平均残業は公式開示で約18.9時間(2025年度)、有給取得率は78.1%です。ただしクチコミでは約23.3時間・64.0%とやや厳しめの数字が出ていて、部署による差が大きいというのが実態です。

富士電機って実際、働きやすいの?

評判では「経営の安定性」「法令順守意識の高さ」「研修制度の充実」を評価する声が多いです(社員クチコミ・傾向)。

一方で「ワークライフバランスを掲げつつ実際には定時退社しづらい空気がある」「部署による業務量・教育体制の差が大きい」といった声もあります。穏やかな環境で長く技術を磨きたい人には好相性、配属部署によって働き方に差がある点は理解したうえで選考に臨みたいところです。

沿革

富士電機の始まりは1923年、古河電気工業とドイツ・シーメンス社の資本・技術提携によって設立された「富士電機製造株式会社」に遡る。社名の「富士」は両社の頭文字(古河のフ、シーメンスのジ)に由来するとされる。

就活で混同されやすいのが「富士通」との関係だ。富士通はもともと富士電機製造の通信機部門が独立して誕生した経緯があるとされるが、両社は現在、資本関係のない別法人である。2016〜17年にかけて長年続いていた株式の持ち合いを解消し、社外取締役の相互派遣も段階的に廃止された。なお、富士電機は現在も古河グループの経営者交流団体「古河三水会」の理事会社に名を連ねているが、これは資本関係ではなく組織的なつながりに過ぎない。

採用・選考

富士電機の選考フロー
締切要確認(27卒は第1期2026年2月10日〜23日・第2期2026年2月24日〜3月15日でエントリー実施済み。28卒以降の日程は本記事執筆時点で未発表のため公式採用ページで最新を確認すること)
募集職種・コース技術系職種(理工系対象。研究開発/設計・開発/生産・製造技術/品質保証/フィールドサービスエンジニア/システムエンジニア等)、事務系職種(全学部対象。営業/財務・経理/人事・総務/資材調達/法務/事業企画等)、デザイン系職種(国内4年制大学のデザイン専攻限定)の職種別採用。
勤務地本社(東京都品川区大崎)ほか、松本・鈴鹿・三重・東京・千葉・川崎・筑波・吹上・大田原・山梨・神戸など全国の工場・拠点
選考難易度・特徴就職偏差値は媒体推計で55前後(GMARCH・関関同立相当)とされ、倍率も媒体により4.8〜10倍前後と幅がある(いずれも非公式)。学歴フィルターは「明確には無い」との学生投稿が多く、高専出身者も含め幅広い大学から採用実績があるとされる。技術系は研究要旨提出+10分の研究プレゼン選考(資料持込可)が特徴。

採用人数の推移

2023年248名
2024年251名
2025年239名

選考フロー

  1. エントリーシート(ES)提出
  2. Webテスト(玉手箱・約1時間)
  3. 一次面接
  4. 最終面接(インターン参加者は面接1回に短縮されるルートもあるとされる)

ES・自己分析でよく問われること

  • 当社を志望する理由(400字程度・過去傾向)
  • 志望する事業・部門とその理由(第2希望まで200字以内)
  • 学生時代に力を入れたこと(過去傾向)

選考で聞かれること

  • なぜ電機メーカーの中で富士電機か

    面接官が見ているポイント

    エネルギー・インダストリー・半導体・食品流通という4事業を展開する幅の広さまで理解した上での必然性を語れているか

  • なぜ半導体業界を志望するのか

    面接官が見ているポイント

    パワー半導体という成長領域への理解と、数ある業界の中から半導体を選ぶ論理的一貫性があるか

  • 他社と比べた富士電機の強みは何か

    面接官が見ているポイント

    パワー半導体の設計から製造まで担う内製一貫生産という強みまで踏み込んで競合と比較できているか

  • 志望する事業・部門とその理由は

    面接官が見ているポイント

    エネルギー/インダストリー/半導体/食品流通の4事業から、200字・第2希望まで求められるES設問で自分の適性を具体的に語れているか

  • 富士電機でどんな役割を担いたいか

    面接官が見ているポイント

    ESの実設問。抽象論でなく入社後に会社へ与える影響まで具体的にイメージできているか

  • 学生時代に力を入れたことは何か

    面接官が見ているポイント

    学歴によらず高専出身者も多く採用する実力主義の社風。成果の大小より困難への向き合い方と再現性のある行動力を見ているか

  • 強みは当社でどう活かせるか

    面接官が見ているポイント

    自己認識した強みを、技術系・事務系など明確に分かれる職種の実務にまで具体的に接続できているか

  • 研究内容を10分でプレゼンして

    面接官が見ているポイント

    資料持込可の研究プレゼン選考。専門外の面接官にも伝わるよう構造立てて説明する力があるか

  • 研究で一番大変だったことは何か

    面接官が見ているポイント

    課題への向き合い方、周囲を巻き込む工夫、粘り強さを一貫したエピソードで語れているか

  • なぜその研究テーマを選んだのか

    面接官が見ているポイント

    研究動機の一貫性と、課題発見から仮説設定に至る論理的思考力があるか

  • 研究成果は当社でどう活かせるか

    面接官が見ているポイント

    パワー半導体・パワーエレクトロニクスという当社のコア技術領域に自分の専門性を接続できているか

  • 職種選択に一貫性はあるか

    面接官が見ているポイント

    技術系総合職・事務系総合職・システムエンジニア・営業職など明確に分かれる採用体系で、過去の経験と志望職種のつながりを説明できるか

  • 海外勤務・出張は可能か

    面接官が見ているポイント

    世界で活躍する志を重視する社風に対し、グローバル展開への具体的な適応意欲を示せているか

  • 挫折経験は何か、そこから何を学んだか

    面接官が見ているポイント

    失敗の原因を構造的に振り返り、次の行動にどう活かしたかまで説明できるか

  • チームで困難を乗り越えた経験は

    面接官が見ているポイント

    リーダーシップの有無よりも、周囲を巻き込みながら成果を出す協調性を評価しているか

  • 弱みは何か、克服のために何をしているか

    面接官が見ているポイント

    10年目以降も昇進試験が続く長期育成型の環境で、自己認識の客観性と課題への主体的な向き合い方を見ているか

  • ストレス発散はどうしているか

    面接官が見ているポイント

    工場配属もある長期プロジェクト・部署異動に耐えうる自己管理力や、飾らない素の人柄を見ているか

  • 入社後のキャリアプランは

    面接官が見ているポイント

    目先の配属だけでなく、パワエレ・半導体という長期トレンドの中で自分の成長像を描けているか

  • 重視するのは勤務地・事業・職種のどれか

    面接官が見ているポイント

    優先順位を明確にすることで、事業部配属など実際の人事上の制約にも納得して選考に臨めているか

  • 最後に何か質問はありますか

    面接官が見ているポイント

    説明会や公開情報だけでは埋まらない疑問を掘り下げ、入社意欲の高さを逆質問の質で示せているか

インターンシップ

技術系システムインターン(5日間)、事務系サマーインターン、ビジネスサマーインターン(2週間)、社会人SE 1dayインターン等、複数コースを実施。選考直結・優遇の有無は媒体で記載が割れており要確認。最新の時期・形式は公式マイページで確認。

公式採用ページを見る →

富士電機は技術系・事務系・デザイン系の職種別採用で、選考の核はES・Webテスト(玉手箱)を経た面接だ。技術系では研究要旨の提出と10分間の研究プレゼン選考(資料持込可)が特徴で、専門外の面接官にも伝わるよう研究内容を噛み砕いて説明する力が問われる。

  • 志望する事業・部門(エネルギー/インダストリー/半導体/食品流通)は、第2希望まで200字以内で書かせる設問がある。4事業それぞれの違いを理解したうえで志望理由を用意する
  • 技術系は研究プレゼン選考(10分・資料持込可)がある。専門用語を使わず結論から話す練習をしておく
  • 「なぜ電機メーカーの中で富士電機か」は定番の深掘り質問。パワー半導体の内製一貫生産など固有の強みと結びつけて語れるようにする

編集部

富士電機だけに絞って対策するのは危険!選考と並行して、持ち駒を増やす仕込みもやっておこう。就活サービス17個をカテゴリ別に比較したまとめを置いておくね。

よくある質問

富士電機の年収・初任給はどのくらいですか?

有価証券報告書による平均年間給与は約840万円(2026年3月期・単体・平均年齢44.9歳)で、直近数年で上昇傾向にあります。社員クチコミベースでは約644万円(回答者平均年齢33歳・体験談)です。初任給は学士・大学卒28.7万円・修士了31.2万円(2026年6月実績・公式)です。

富士電機の就職難易度・採用倍率は?

就職偏差値は媒体推計で55前後(GMARCH・関関同立相当)、倍率は4.8〜10倍程度と媒体により幅があります(いずれも非公式)。技術系は研究要旨の提出と10分間の研究プレゼン選考が特徴で、専門性を分かりやすく伝える力が問われる傾向です。

富士電機に学歴フィルターはありますか?採用大学は?

学歴フィルターは「明確には無い」との学生投稿が多く、高専出身者を含め幅広い大学から採用実績があるとされます。技術系総合職・事務系総合職など職種別の採用で、学歴より研究内容や職種への適性が重視される傾向です。

富士電機は激務ですか?「やばい」と言われるのはなぜですか?

月平均残業は公式開示で約18.9時間(2025年度)、社員クチコミでは約23.3時間と部署差が大きいとされます。有給取得率は公式で78.1%です。穏やかな社風を評価する声がある一方、部署によって業務量・裁量に差があるという声もあります。

富士電機のインターンは選考に有利ですか?

技術系システムインターン(5日間)や事務系・ビジネスサマーインターンなど複数コースがあります。選考直結・優遇の有無は媒体によって記載が割れており要確認です。最新の情報は公式マイページで確認してください。

基本情報

上場区分上場(東京証券取引所プライム市場・証券コード6504)
グループ独立系(親会社なし)。古河電気工業とシーメンス社の提携で1923年設立。富士通とは2016〜17年にかけて株式持ち合いを解消し現在は資本関係なし。富士フイルム・SUBARU(旧富士重工業)とも別法人
創業・設立1923年(大正12年)8月29日
本社東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー
代表者代表取締役会長CEO 北澤通宏/代表取締役社長COO 近藤史郎
資本金475億8,606万7,310円(2026年3月31日時点)
従業員数連結26,955名(2026年3月31日時点。国内17,347名・海外9,608名)
売上高連結1兆2,276億円(2026年3月期)
事業領域エネルギー/インダストリー/半導体/食品流通の4事業

同業他社と並べて見ると、その会社ならではの強みや立ち位置が浮かび上がります。志望理由づくりの比較材料にどうぞ。

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最終更新: 2026-09-07