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TKCの強み・弱み・将来性を分析【2026年就活】|企業研究・選考対策

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企業分析・就活ガイド

読了目安 約22

編集部

3つの強み、実は同じデータ基盤の上でつながっています。本文で順に見ていきましょう。

就活生

TKCって名前は聞いたことがあるけど、正直何の会社か全然イメージが湧きません…。

編集部

「会計ソフトの会社」だと思うと本質を見誤ります。実は税理士1万1,600人を組織化する仕組みを持つ、日本の中小企業金融を裏側で支える会社なんです。3分で正体が分かりますよ。

結論から言うと、TKCの正体は会計事務所と自治体を専門家ごと抱え込む情報インフラ企業だ。

業界の基礎

会計・税務ソフトの市場は、税理士事務所や中小企業が日々の記帳・決算処理に使うツールを提供する業界だ。

会計事務所向け・自治体向けという2つの隣接市場が存在し、それぞれで主要プレイヤーの顔ぶれが異なる。

会計ソフト市場では、個人事業主・小規模法人向けにセルフサービス型の会計ソフトを展開する弥生(個人向けシェア首位)、自動仕訳とAPI連携でクラウドネイティブなプロダクトを作るfreee(法人向けシェア首位)、給与・経費・請求までバックオフィス全体を一体化するマネーフォワードが主要プレイヤーだ。

自治体向け情報システム市場では、NTTデータ富士通Japan日本電子計算といった大手SIerが、住民基本台帳・税務総合情報などの基幹系システムを幅広く手がける。

その中でTKCは、会計事務所と自治体という2つの市場で、税理士・公務員という「専門家」と一体で運用するシステムを提供するという独特の立ち位置にある。

セルフサービス型のクラウド会計とも、フルカスタム開発のSIerとも違う、専門家伴走型という第3の道を歩んでいる。

事業内容

TKCの事業内容: 会計事務所事業(中小企業支援)、中堅・大企業向け事業、地方公共団体事業、印刷・法律専門家向け事業

ビジネスモデル

会計事務所・税理士を「TKC全国会」という会員組織として組織化し、その会員がクライアント企業に月次巡回監査・経営指導を行う際に使うシステムを提供する会計事務所事業(売上の6割超)と、市区町村の基幹系・公会計システムを提供する地方公共団体事業(売上の3割超)の2本柱を持つ情報サービス企業。税理士や自治体という「専門家・行政」を介して中小企業や住民に届けるB2Btoプロフェッショナルの構造が特徴。

  • 会計事務所事業(中小企業支援)

    TKC全国会に加盟する税理士・公認会計士約1万1,600名が使う会計・税務システムを提供。中小企業の月次巡回監査に基づく黒字決算・適正申告を支援する中核事業。

    FXクラウドシリーズPX2TKC経営指標(BAST)TKCモニタリング情報サービス
  • 中堅・大企業向け事業

    上場企業の連結決算・電子申告を支援。連結会計・連結納税システムは上場企業トップ100社の94社が利用する。

    FX5クラウドeCA-DRIVEReConsoliTaxeTaxEffect
  • 地方公共団体事業

    市区町村・都道府県向けにガバメントクラウド対応の基幹系・公会計システムを提供。標準化移行という制度追い風を受け急成長中の事業。

    TASKクラウドサービスTASKクラウド公会計システムスマート申請システム
  • 印刷・法律専門家向け事業

    データプリントサービスに加え、法律事務所・法科大学院向けに36万件超の判例データベースを提供する。

    データプリントサービス判例データベース

TKCの事業構造を理解する鍵は、会計事務所事業(売上の6割超)と地方公共団体事業(売上の3割超)という2本柱が、実は同じロジックで動いていることにある。

会計事務所事業では、TKC自身が中小企業に直接営業するのではなく、TKC全国会に加盟する税理士約1万1,600名が毎月の巡回監査でクライアント企業を訪問し、そのデータをTKCのシステムで処理する運用が標準化されている。TKCは「専門家が使うインフラ」を独占的に供給する立場に徹することで、直販営業コストをかけずに全国の中小企業市場を面で押さえている。

地方公共団体事業も構造は近い。TKCが自治体の業務を代行するのではなく、自治体職員が使う基幹系・公会計システムを提供し、標準化・ガバメントクラウド移行という制度要因を追い風に、2025年9月期は前期比26.7%増と急成長した。

この会社の強み

TKCの強み: 税理士1万1,600人を組織化する独自チャネル、会計ソフト会社の皮を被ったAIネイティブ化、銀行・政策金融公庫と直結する金融データハブ、上場企業バックオフィスの事実上の標準インフラ、全国164自治体の標準化移行を最速で完走
  1. 税理士1万1,600人を組織化する独自チャネル

    1971年結成のTKC全国会(TKCとは資本関係のない別法人)に加盟する税理士・公認会計士約1万1,600名が、月次巡回監査でクライアント企業を訪問しTKCシステムでデータ処理する運用を標準化。FXクラウドシリーズは32万7,000社が利用する。

  2. 会計ソフト会社の皮を被ったAIネイティブ化

    2026年1月から全社員向けにGitHub Copilotのハンズオン研修を開始し、日本マイクロソフトのアーキテクトが講師を務める全12回のワークショップを実施。宇都宮大学データサイエンスセンター内に共同研究室を設置し、生成AIエージェント「FXエージェント」「OMSエージェント」(Microsoft Foundry基盤)を2026年9月末に提供開始予定。

  3. 銀行・政策金融公庫と直結する金融データハブ

    「TKCモニタリング情報サービス」は採用金融機関500機関・利用件数37万件超(2026年1月時点)に到達。みずほ銀行・西日本シティ銀行とビジネスマッチング契約を締結し、日本政策金融公庫とは融資判断を5営業日以内に短縮する「TKCファストリンク」や被災事業者向け「災害ファストリンク」を展開する。

  4. 上場企業バックオフィスの事実上の標準インフラ

    連結決算・連結納税システムは導入企業グループ数6,000超・上場企業の4割超が利用。税効果会計システム「eTaxEffect」は東証プライム上場企業の3割超に導入され、「FXクラウドシリーズ」はJIIMA「デジタルシームレスソフト法的要件認証」の日本第1号を取得した。

  5. 全国164自治体の標準化移行を最速で完走

    基幹業務システム「TASKクラウドサービス」利用の全164団体で、2026年2月にガバメントクラウド移行・標準準拠システムへの切替を期限(2026年3月末)より前倒しで完了。財務会計システム採用は全国400団体を突破し、地方公共団体事業の売上は前期比26.7%増と急成長する。

就活生

TKCの強みって、結局「税理士に強い会計ソフト」ということですよね?

編集部

そこが落とし穴です。実は会計事務所の信頼性の高いデータを軸に、メガバンクや政策金融公庫と直結する金融データハブへ進化しているんです。ここを語れる就活生は一気に差がつきます。

5つの強みは個別の機能に見えて、実は税理士が生む信頼性の高いデータを、金融とAIの両方向に展開するという一つの構造でつながっている。

出発点は、TKC全国会という独自チャネル(①)が生む「月次巡回監査済み」の信頼できる決算書だ。この決算書の証拠力を武器に、TKCは金融機関500機関・利用件数37万件超の「TKCモニタリング情報サービス」(③)を築き、みずほ銀行や日本政策金融公庫と直結する融資審査の短縮スキームまで展開する。

同時に、上場企業の4割超が使う連結決算インフラ(④)や、全164自治体の標準化移行を完走した実績(⑤)で「専門家に使われる基盤」としての地位を固めながら、2026年には生成AIエージェント「FXエージェント」「OMSエージェント」(②)の投入で、税理士の業務そのものを支援する次の段階へ進もうとしている。

業績の推移(売上高)

719億2023/9期752億2024/9期835億2025/9期855億(予想)2026/9期(予想)
売上高(連結)。2025年9月期は自治体の標準化特需で前期比+11.0%と伸長し、営業利益・経常利益は12期連続、純利益は11期連続で過去最高を更新した。2026年9月期は自治体特需の反動で一時的な減収を見込む。

決算期は9月期。2025年9月期まで12期連続で営業利益・経常利益が過去最高を更新している(連結)。

決算期営業利益経常利益純利益
2022年9月期133.5億円136.8億円93.2億円
2023年9月期143.4億円147.7億円108.3億円
2024年9月期155.1億円160.4億円112.7億円
2025年9月期161.4億円165.9億円120.9億円

2025年9月期の売上急伸(+11.0%)は、自治体の標準化移行が2026年3月末の期限に向けて集中したことによる特需の色が強い。会社側は2026年9月期以降、この特需の反動で一時的な減収を見込む一方、特需を除けば増収増益基調が続くと説明している。

競合の中での立ち位置

TKC のポジショニングマップ
会計・自治体向け情報サービス業界マップ(2軸で見る)

同じ会計・自治体向け情報サービスでも、各社の戦い方は大きく異なる。

会社タイプTKCとの違い
TKC専門家伴走型・会計事務所+自治体の2市場税理士全国会・自治体の両方と一体運用する唯一の存在
弥生セルフサービス型・個人向け中心会計事務所との連携機能はあるが基本はセルフ完結志向
freeeクラウドネイティブ・自動化重視自動仕訳・スマホ対応で経理初心者の内製化を支援
マネーフォワードバックオフィスSaaS統合型給与・経費・請求まで横断するプラットフォーム志向
日本電子計算自治体特化・受託開発型自治体を対象とする点はTKCと同じだが標準化・共同利用モデルは薄い
NTTデータ総合SIer・全業種対応会計・自治体は事業の一領域に過ぎず、最も汎用的な立ち位置

考え方として、自治体側では日本電子計算が近いが、日本電子計算が個別受託開発寄りであるのに対し、TKCは「共同利用・標準化」でコストと運用を最適化する路線という違いがある。

今後の展望

TKCの数値目標(2026年度(第61期))

ビジョン

クラウド移行・生成AI活用・「デジタルシームレス」実装の3本柱

TKCは他社に見られるような数値目標付きの中期経営計画(「〇〇2030」等)を公表していない(傾向:保守的なIRスタイル)。決算短信では翌々期までの参考数値のみ開示し、社長メッセージでは①クラウド移行による収益基盤強化②生成AI活用による顧客業務革新支援③証憑発行から電子申告・納税までを一気通貫にする「デジタルシームレス」実装、の3本柱を重点戦略として掲げる。

数値目標

売上高(2026年度(第61期))822億円
経常利益(2026年度(第61期))171億円
売上高(2027年度(第62期))839億円
経常利益(2027年度(第62期))173.5億円

注力施策

  • 生成AIエージェントの実装

    Microsoft Foundry基盤の「FXエージェント」(中小企業向け)「OMSエージェント」(会計事務所向け)を2026年9月末に提供開始予定。税理士の守秘義務を技術で守る「Governance by Design」を掲げる。

  • クラウド移行の完走

    FXクラウドシリーズの利用企業32万7,000社のうちクラウド化率は約44%。スタンドアロン版のサポートを2030年末に終了し、計画的な移行を進める。

  • 自治体標準化後の「スマート行政DX」

    全164団体のガバメントクラウド移行完了(2026年2月)を踏まえ、行政手続きデジタル化・内部事務デジタル化まで一体で進める次段階へ移る。

  • 金融機関ネットワークの拡大

    TKCモニタリング情報サービスの採用金融機関は500機関・利用件数37万件超。みずほ銀行・西日本シティ銀行とのビジネスマッチング契約や、日本政策金融公庫との「災害ファストリンク」で資金供給網を広げる。

ロードマップ

  1. 1966/10

    「株式会社栃木県計算センター」として設立

  2. 1971/8

    TKC全国会結成(税理士・公認会計士による独立の会員組織)

  3. 1972/11

    商号を「株式会社テイケイシイ」に変更

  4. 1986/12

    定款上の商号を「株式会社TKC」に変更

  5. 1987

    東証二部上場

  6. 1996

    東証一部指定

  7. 2026/2

    全164団体でガバメントクラウド移行・標準準拠システム完了

  8. 2026/5

    生成AIエージェント「FXエージェント」「OMSエージェント」発表

TKCの将来性を読むうえで押さえておきたいのは、他社に見られるような「〇〇2030」といった数値目標付きの中期経営計画を公表していないことだ。

決算短信では翌々期までの参考数値を保守的に開示するにとどまり、成長戦略は3本柱——クラウド移行・生成AI活用・「デジタルシームレス」実装——という方針表明の形で示される。

このうち直近で最も動きが大きいのが生成AIだ。2026年1月から全社員向けにGitHub Copilotの研修を開始し、宇都宮大学との共同研究室でAI不正検知基盤を研究するなど、組織・人事・アカデミア連携を伴う投資が集中している。全164自治体の標準化移行を完走した2026年2月を一つの区切りに、TKCは「制度対応で伸びる会社」から「AIで顧客の業務そのものを支援する会社」へ軸足を移そうとしている局面にある。

こんな人にピッタリ

TKCが合う人・合わない可能性がある人の早見表

税理士や地方公共団体という専門性の高い相手と長期的な信頼関係を築きながら、中小企業支援や行政DXという社会インフラに近い仕事に地道に向き合えること。

  • 会計事務所・税理士など専門家と二人三脚で中小企業を支援したい

    税理士約1万1,600名のTKC全国会と一体運用するTKCが合う

  • 行政のDX・自治体の基幹システムに関わりたい

    全国164団体のガバメントクラウド移行を主導した実績を持つTKCが向く

  • 景気変動に左右されにくい安定した基盤で腰を据えて働きたい

    12期連続最高益・自己資本比率83.6%のTKCの安定性が活きる

逆に合わない可能性がある人

志望度を上げる前に、入社後のギャップになりやすい観点も確認しておきたいポイントです。

  • スタートアップ的なプロダクト開発でスピード重視のUI/UX改善をしたい

    TKCは税理士との一体運用を前提にした堅実な開発スタイルのため、freeeやマネーフォワードなどクラウドネイティブなSaaS企業の方が合う場合があります。

  • 首都圏勤務・オフィスワーク中心を最初から希望する

    開発職は栃木県宇都宮市への配属が前提のため、勤務地を重視する場合は要確認です。

  • 若手のうちから裁量の大きい仕事を任されたい

    OpenWorkクチコミでは20代の成長環境評価がやや低めとの声もあり、案件・部署によっては物足りなさを感じる可能性があります。

求める人物像

  • 正義感と使命感

    「租税正義の実現」を掲げるTKC全国会と歩みを共にし、中小企業の黒字決算・適正申告や自治体の適正な行政運営を支える使命感を持てる人。

  • 創造的かつ実行力のある人

    社是「自利利他」のもと、顧客への貢献を自らの利益と捉え、情熱と執念を持って行動できる人。

  • 論理性とコミュニケーション力

    税理士や自治体職員など専門性の高い顧客と対話し、課題を整理して提案できる論理性・対人折衝力を重視する。

入社後のキャリアパス

  1. 入社〜1年目

    宇都宮本社で約10日間の新人研修(経営理念・事業内容の理解)を受けた後、開発職は約9ヶ月のIT基礎研修でプログラミングの基礎を、コンサルティング職はOJTメンター制度のもと税務・会計・給与等の社内認定プログラムで専門性を積みます。

  2. 2〜5年目

    開発職は年間約30名がMicrosoft本社(シアトル)研修に参加し技術力を磨きます。コンサルティング職はJAIMS(ハワイ・シンガポール等での約5ヶ月間の他社合同研修)派遣などで視野を広げ、5年目にキャリア振り返り研修でキャリアプランを再設計します。

  3. 6年目以降

    SEからプロジェクトマネージャーへ、コンサルタントから専門分野のリーダーへとステップアップしていきます。基本情報技術者資格保有者904名・Microsoft認定資格保有者523名(2025年12月時点)という技術基盤の上でキャリアを積み重ねます。

新人研修(宇都宮本社・約10日間)の後、開発職は約9ヶ月のIT基礎研修でプログラミングの基礎を固め、コンサルティング職はOJTメンター制度のもと税務・会計・給与等の社内認定プログラムで専門性を積む、長期育成型のキャリアが基本だ。

開発職は年間約30名がMicrosoft本社(シアトル)研修に参加し、コンサルティング職はJAIMS(ハワイ・シンガポール等での約5ヶ月間の他社合同研修)に派遣されるなど、現場配属後も継続的な学習機会が用意されている。

年収・待遇

有価証券報告書ベースの平均年収と、社員クチコミ(体験談)ベースの数値は水準に差があるため、出典を分けて整理する(2026年8月時点)。

初任給

大学院卒(公式・2025年4月実績)月額276,000円
四年制大学卒(公式・2025年4月実績)月額255,000円

平均年収(出典別)

公式(有価証券報告書・2025年9月期)約920万円(平均年齢40.3歳・平均勤続17.1年)
OpenWork・転職会議等クチコミ(体験談)約557万〜633万円(回答者平均年齢27.5〜31歳)。有報値との差は回答者の年齢構成が10歳前後若いことが主因

年次・役職別の目安

30代(クチコミ)800万円前後という声がある一方、400〜600万円台という声もあり職種・評価による差が大きい(体験談)

待遇の特徴

  • 昇給は年1回(4月)・賞与は年2回(6月・12月)(公式募集要項)
  • 独身寮・社宅・資格取得や書籍購入の補助(役職に応じ年間10万〜30万円)など福利厚生が手厚い(公式募集要項)
  • クチコミでは「基本給の伸びは緩やかだが各種手当が厚く、月給の半分が手当という声もある」との体験談がある(OpenWork)

社員のリアルな評判

公式情報だけでは見えにくい、現役・元社員の声から見た実態です(OpenWork・転職会議・エンカイシャの評判等の社員クチコミ) 法令順守意識の高さや税制改正に対応し続ける開発力、TKC全国会という安定した顧客基盤を評価する声が多い一方、20代の成長環境や組織風土の活気については課題を挙げる声もあります。

月平均残業(クチコミ)約29〜31時間(繁忙期は45時間超との声も)
有給消化率(クチコミ)約57.6〜66.0%
OpenWork総合評価3.36点(回答295名)

評価する声

  • 税制がなくならない限り需要がある業界特性と、TKC全国会という安定した顧客基盤への安心感
  • 独身寮・住宅手当・資格取得補助など福利厚生が手厚いという声
  • 法令順守意識の高さ(OpenWork項目別評価4.9)を評価する声

気になる声

  • 20代の成長環境評価がやや低め(OpenWork項目別評価2.8)で、同じような業務が続き成長を感じにくいとの声がある
  • 繁忙期は残業が45時間を超えるとの声があり、時期による波が大きい傾向がある
  • 「昔ながらのオフィス環境」など組織風土の活気に課題を感じる声がある

就活生

TKCって実際、激務なんでしょうか…?残業とか有給とか気になります。

編集部

クチコミベースでは月平均残業29〜31時間(繁忙期は45時間超という声も)、有給消化率は57.6〜66.0%です。正直に言うと平均的な水準ですが、法令順守意識の高さ(OpenWork項目別評価4.9)は際立って評価されています。

一方で、20代の成長環境については課題を挙げる声もあります(OpenWork項目別評価2.8)。専門家と長期的な信頼関係を築く仕事に地道に向き合いたい人には好相性、若いうちから大きな裁量を求める人は要確認です。

沿革

TKCは1966年、栃木県宇都宮市で「株式会社栃木県計算センター」として設立された。1972年に「株式会社テイケイシイ」へ改称し、1986年に定款上の商号を現在の「株式会社TKC」へ変更している。

創業者・飯塚毅は、税理士として関与先企業の不正な引当金処理を指摘・是正させたことが逆に税務当局からの過酷な税務調査(飯塚事件)を招くという経験をした人物で、この顛末は高杉良の小説『不撓不屈』のモデルにもなっている。この経験から生まれたのが社是「自利利他」(自分の本当の利益は人の利益を図ることの中にある)であり、1971年に顧客の税理士・公認会計士が自発的に結成したTKC全国会(現在約1万1,600名。TKCの子会社ではなく資本関係のない別法人)の理念的な土台にもなっている。

採用・選考

TKCの選考フロー
締切要確認(最新は公式採用ページで確認)
募集職種・コースシステム開発職(SE・プログラマ/会計事務所向け・自治体向けシステムの設計・開発・運用)と、システム・コンサルティング職(会計事務所事業部/地方公共団体事業部、顧客への導入提案・活用支援)の2区分。
勤務地システム開発職は栃木県宇都宮市(開発拠点集約)。コンサルティング職は東京・神奈川・埼玉・千葉・名古屋・大阪など全国各地。
選考難易度・特徴就活会議の総合評価3.9点(565件)、ONE CAREER総合評価3.63/5.0とされる(いずれも非公式)。採用大学は東京大学・京都大学から幅広い私立大学まで及ぶとされ、学歴フィルターの明確な公式言及はない。採用倍率は媒体により3.9倍〜26倍と推計が大きく割れており、公式発表の倍率は無い。

採用人数の推移

2021年度約158名
2022年度約91名
2023年度約92名
2025年度約131名
2026年度約146名

選考フロー

  1. エントリー
  2. 会社説明会
  3. 録画面接
  4. Web面接・筆記試験
  5. 来社面接
  6. 内定

ES・自己分析でよく問われること

  • 得意科目・分野もしくは研究課題の概要(200字以下・過去傾向)
  • 学生時代に力を注いだこと
  • 自己PR

選考で聞かれること

  • TKCを知ったきっかけは

    面接官が見ているポイント

    説明会や逆求人など接点の偶然性ではなく、そこからどれだけ企業理解を深めたか継続的な関心の強さを見ているか

  • TKCに対して抱いている印象は

    面接官が見ているポイント

    ES実物設問(300字)。会計事務所・地方公共団体という特殊な顧客層への理解を、社是や実際の取り組みに触れながら自分の言葉で語れるか

  • なぜTKCか、他のIT企業ではなく

    面接官が見ているポイント

    会計事務所・税理士向けという他社にはない特殊な立ち位置を理解した上で、志望の必然性まで語れるか

  • TKC全国会について知っていることは

    面接官が見ているポイント

    1万人超の税理士・公認会計士が加盟する独自の会員組織モデルを理解しているか。顧客が一般企業ではなく専門家集団である特殊性への解像度

  • 自利利他という理念をどう捉えるか

    面接官が見ているポイント

    TKCの社是を単なる標語としてではなく、顧客貢献と自社成長を結びつける発想として自分の言葉で説明できるか

  • 小説『不撓不屈』は読んだか、感想は

    面接官が見ているポイント

    創業者・飯塚毅氏と税務当局の争い(飯塚事件)という創業の原点まで調べる企業研究の深さがあるか

  • 開発職とコンサルティング職どちらを志望するか

    面接官が見ているポイント

    TKCの職種がプログラミング中心の開発職と顧客導入支援のコンサルティング職に分かれる構造を理解し、適性を根拠づけて語れるか

  • 会計事務所事業部と地方公共団体事業部、興味があるのは

    面接官が見ているポイント

    コンサルティング職内でも顧客が税理士か自治体かで業務が大きく異なる点を理解し、志望理由を具体化できているか

  • 簿記や会計の学習経験はあるか

    面接官が見ているポイント

    非会計出身でも会計事務所向けシステムを扱う仕事に対しキャッチアップする意欲と学習の姿勢があるか

  • プログラミングや情報系の学習経験はあるか

    面接官が見ているポイント

    文系出身でも開発職に挑戦できる社風があるTKCで、専門知識の有無より学ぶ姿勢とポテンシャルを見ているか

  • 中小企業を支援する意義をどう考えるか

    面接官が見ているポイント

    日本企業の大半を占める中小企業の経営を会計とITで下支えするという間接的だが規模の大きい社会貢献性を理解しているか

  • 地方公共団体向け事業に興味はあるか

    面接官が見ているポイント

    会計事務所支援と並ぶもう一つの柱である自治体向け情報システム事業への理解があり、行政という特殊な顧客への関心があるか

  • 全国転勤についてどう考えるか

    面接官が見ているポイント

    宇都宮本社を中心に全国に拠点を持つ体制で、転居を伴う配属を前向きに受け入れられるか

  • 得意科目・研究課題の概要は

    面接官が見ているポイント

    ES実物設問(200字)。専門分野を持たない文系でも、自分の学びを簡潔かつ論理的に要約して伝えられるか

  • 長所と短所を教えてください

    面接官が見ているポイント

    誠実さ・真面目さが評価されやすい社風の中で、自己認識の的確さと改善への具体的な取り組みを示せるか

  • 他社の選考状況・併願先は

    面接官が見ているポイント

    会計・地方公共団体という独自領域を志望する軸のブレなさと、TKCが第一志望群に入っている本気度を確認しているか

  • 説明会やインターンで感じたギャップは

    面接官が見ているポイント

    1day仕事体験等への参加実績を踏まえ、企業理解の解像度が事前情報から実際にどう更新されたかを見ているか

  • 周囲からどんな人だと言われるか

    面接官が見ているポイント

    最終面接での頻出質問。顧客である税理士や自治体職員と長期的信頼関係を築ける誠実さ・責任感が備わっているか

  • 入社後のキャリアプランを教えてください

    面接官が見ているポイント

    開発職・コンサルティング職いずれの道でも、会計事務所や自治体を支える専門性をどう積み上げていくか具体像があるか

  • 最後に何か質問はありますか

    面接官が見ているポイント

    逆質問で企業研究の深さと入社意欲を最後まで示せるか。面接官の立場に応じた質問を選べるコミュニケーション力

インターンシップ

「1Day仕事体験」(全学部全学科対象・オンライン開催)。システム開発・システムコンサルティングの理解を深める講義とワークショップ。選考直結・優遇の有無は公式に明記がなく要確認。最新の時期・形式は公式マイページで確認。

公式採用ページを見る →

TKCは「システム開発職」(宇都宮本社配属が前提)と「システム・コンサルティング職」(全国配属、会計事務所事業部・地方公共団体事業部に分かれる)の2区分で採用する。選考はエントリーから会社説明会・録画面接・Web面接・来社面接という流れで進む。

  • TKC全国会という独自の会員組織モデルを理解し、「なぜ税理士と一体運用なのか」を自分の言葉で説明できるようにしておく
  • 開発職は宇都宮本社への配属が前提になるため、勤務地の希望・可否は事前に整理しておく
  • 創業の原点(飯塚事件・社是「自利利他」)まで調べておくと、企業研究の深さで差がつきやすい

編集部

TKCだけに絞って対策するのは危険!選考と並行して、持ち駒を増やす仕込みもやっておこう。就活サービス17個をカテゴリ別に比較したまとめを置いておくね。

よくある質問

TKCの年収・初任給はどのくらいですか?

有価証券報告書による平均年収は約920万円(2025年9月期・平均年齢40.3歳)、社員クチコミでは約557万〜633万円(回答者平均年齢27.5〜31歳・体験談)です。初任給は大学院卒27.6万円・大学卒25.5万円(2025年4月実績・公式)です。

TKCの採用倍率・就職難易度は?

就活会議の総合評価は3.9点(565件)、ONE CAREER総合評価は3.63/5.0とされます。採用倍率は媒体推計で3.9倍〜26倍と幅があり公式発表はないため(非公式)、目安として参考にとどめるのが妥当です。

TKCに学歴フィルターはありますか?

採用大学は東京大学・京都大学から幅広い私立大学まで及ぶとされ、明確な学歴フィルターの公式言及はありません。高卒採用も別枠で実施しています。

TKCは激務ですか?「やばい」と言われるのはなぜですか?

月平均残業はクチコミで約29〜31時間(繁忙期は45時間超との声も)、有給消化率は約57.6〜66.0%とされます(体験談)。法令順守意識は高く評価される一方、20代の成長環境や組織風土の活気に課題を挙げる声もあります。

TKCのインターンは選考に有利ですか?

「1Day仕事体験」(全学部全学科対象・オンライン開催)があります。選考直結・優遇の有無は公式に明記がなく要確認です。最新の時期・形式は公式採用ページで確認してください。

基本情報

上場区分上場(東京証券取引所プライム市場・証券コード9746)
グループ独立系(親会社なし)。連結子会社5社(TKC出版・TLP・スカイコム・TKCカスタマーサポートサービス・TKC保安サービス)、持分法適用関連会社1社(アイ・モバイル)。TKC全国会(税理士・公認会計士約1万1,600名の会員組織)とは資本関係のない別法人
創業・設立1966年10月22日に「株式会社栃木県計算センター」として設立/1972年11月「株式会社テイケイシイ」に改称/1986年12月に定款上の商号を「株式会社TKC」に変更
本社栃木県宇都宮市鶴田町1758番地
代表者飯塚真規(代表取締役社長執行役員)
資本金57億円
従業員数連結2,964名・単体2,458名(2025年9月30日時点)
売上高連結834.76億円(2025年9月期・前期比+11.0%)
事業領域会計事務所・中堅/大企業向け情報サービス/地方公共団体向け情報システム/印刷(データプリント)事業/法律専門家向けデータベース事業

同業他社と並べて見ると、その会社ならではの強みや立ち位置が浮かび上がります。志望理由づくりの比較材料にどうぞ。

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最終更新: 2026-08-19